古舘伊知郎トーキングブルースを、見て、聞いて、疲れて
はじめて伺いました、トーキングブルース。
おじさんは半分、話すのが仕事、みたいなところがあるので、勉強になるかと思い六本木まで、えんやこらと行ってきました。
滅多に行かない六本木。全く勝手が分からない。
開始が午後7時だから、ちょっと何かお腹に入れようかとウロウロ。見つけた串揚げ屋さん、自慢のコースでご提供とのこと。いやいや、眠くなるわ。
町はクリスマス準備でキラキラ、海外の方もたくさん。あと、フワフワのコートを着た方、髪の長い男性を多く見かける。都会だと毛足が長くなるは、種として何かに適応しようとしている結果なのだろうか。あながち間違いではない気がする。
不慣れゆえの苦労をしつつ会場に到着。古舘伊知郎さんが登場しました。
古舘さん冒頭で、このイベントは長いことやっていて、苦労をしながら作り上げている。テーマもその時に応じて考えている。でもね、終わってみて感想を寄せてもらうと、ほとんどが「2時間、水も飲まずにしゃべり続けて凄い」って感想になるんだ。歌手がコンサート3時間やって、「ずっと歌っててすごい」って感想にはならないと思う。とお話になっていました。
おじさんは終了直後、「ずっとしゃべてて、すごい」と思いました。だってしょうがない、それだけすごいことなんだもの。
帰り道、改めて振り返ってみると、感じたこと、勉強になったことが色々ありました。おじさんなりのメモを書きます。
「あ」とか「い」とか「う」、そういった単位の言葉、発音の操り方が素晴らしい。特に「す」。僕なんかは話していると「SU」ではなく、空気が抜けた「TH」になっちゃうんだけど、ものすごいスピードで話していても崩れない。
だれだれがこう言ったよね、という下りがあるのですが、話マネがうまい。発音、発声のプロだから、モノマネじゃなく、話し方をしっかりマネできる。
マイクなし、縁台もなし、水を飲まずに2時間続けるのがのがすごい。人って話すとき、何かに触れたり、それこそ水を飲んで言葉を止めると頭が整理できると思います。思い出すと、ジャケットとか、ベルトを触った様子もなかったような。
舞台ですから、ネタとアドリブを組み合わせつつ、時間に応じた基本的な構成は守っていました。マシンガンの様に話しつつ、それをするのに、自分が身を寄せたり、手で触ることが出来るアイテムを持たず、スタンドアップに徹する。すごいことだと思います。
多分動作の中に何かあるんだとは思う。繰り返し見たら分かるかな。
生まれ変わることに躊躇がないのがすごい。
過去の浮き沈みの中で、自分のあり方、世とのつながりを変えて活躍を続けている。そんなか、今も変化を感じていて、もうすぐ70歳になるそうですが、変わらなきゃいけないんだ、と話してました。
だから若々しいんだなと、おじさんは思う。
トーキングブルース、古舘さんがしゃべりっぱなし。時事ネタも、昔話もたくさん。楽しいイベントでした。
2時間、言葉のマシンガンを浴びるのは疲れますが、そのマシンガンを何百人に対して打ち続ける古舘さん、年齢聞いても信じられない。すごい。
もう少し話す言葉の「音」を大切にしないといけない。
「言葉」をおろそかにしない。
おじさんなりに少し頑張ってみようと思います。