【80万円のカメラより、結局“光”】取材ライター5人が集まるオフィス撮影の練習会に参加してみた
昨今、成長著しい生成系AI。
その影響を受けてSEOを主戦場としていたWebライターの仕事は減っていくのではないか......。
そのような危機感を抱きながら、SEO記事を書く仕事から、他の仕事へ幅を広げるライターも増えてきているように思います。
中でも、人物インタビューや会社の採用、導入事例など、インタビューライターの仕事に興味がある人も多いのではないでしょうか。
今回はさらに一歩踏み込んだ話題。
取材記事に掲載する「写真撮影」も巻き取り、提供する付加価値を高めるカメライター(カメラマン兼ライター)の話です。
オフィス撮影会とは
一般的なオフィスでの取材シーンを想定し、同様の環境で取材対象の写真やサムネイル写真を撮影する練習会です。
今回、ライターコミュニティ「Webライターラボ」のイベント告知部屋へ投稿された募集をきっかけに、現役取材ライターや駆け出し取材ライターら5名が参加しました。
主催は、嶋田ふみよし( @shimafumi86 )さん。
アウトドア系のSEO記事を中心に執筆されていたとのことですが、取材ライターに移行中ということで、今回イベントを企画していただきました。
その他、コミュニティ内のメンバー4名が参加しました。(順不同)
芦田おさむしさん( @osamushiwriting )
井上あやめさん(@ayameinouewrite)
堀江恵美子さん(@horie_emiko)
そして私、小林(@koba_iju)
そもそもカメライターの存在意義とは
Webライターがなぜ「カメラマン」を兼任するのか。
今回のイベントの根幹とも言えるカメライターについて少し触れておきます。
以下は、Webライターラボでカメライター講座を開講されたおさむしさんの解説より一部抜粋しながら補足します。
インタビュアーの肩越しに笑う社員
ろくろを回しながら解説する開発責任者
手を組んで静かに語る社長
(画が浮かんできませんか?)
まさにそこ。
ライターがその道のプロほどではないにしろ、それなりの写真が撮れれば、喜んでくれるケースもあるのです。
クライアントは、コストが減って嬉しい
ライターは撮影まで巻き取って受注単価が高くなって嬉しい
双方にメリットがあり、そこのニーズを満たす存在がカメライターです。
なに、予算が潤沢ならプロのカメラマンに頼ればいいんですよ。
でも現実に予算がなくて困っている人がいる。
それがカメライターのクライアントです。
オフィス撮影会に参加した経緯
ホワイトペーパーを軸にわたしもライティング案件を受注していました。
最近はもっと幅を広げたいなと思い、数ヶ月前からBtoBの取材記事(オンライン取材)を受けるようになりました。
オンライン取材が中心なものの、対面での取材の打診もちらほら。
取材ライター、もっとコミットしてみてもいいかもな...と。
でも、後発で参入するなら何か差別化したい。
そう考えてたどり着いたのが写真も撮れるカメライターでした。
とはいえ、人を被写体にした練習の機会はそうありません。
そこで、今回この撮影会に参加してみたのです。
オフィス撮影会に参加してみた
今回の撮影会の流れは以下の通りでした。
自己紹介
グループ単位で取材撮影と被写体役
集合写真の撮影練習
ベストショットの披露
実際に撮影の練習を体験しての気づきをまとめます。
く、暗い!構図より前につまづいた明るさ設定とISO感度
まず、撮影をはじめて焦ったのは明るさ。
ミラーレス一眼カメラを持参したものの、久しく触ってなかった私。
そして、もっぱら旅行の時に「外で」撮ることが多かったので、蛍光灯のオフィスで、(当日雨だったこともあり)微妙に光量が少ない空間での撮影。
被写体が暗い!!
しかも手がブレてる~。
外で写真を撮ることが多かったので、多量の自然光で白飛びしないよう、明るさ設定を暗めに設定していたようでした。
これに気づくのに数十分。
本番だったらこれで詰んでました。
光の感度を調整するISO感度も見直し、適切な明るさになるよう調整もしました。
(高くても400くらいに抑えたほうが、荒れないそうです)
被写体をいい構図で撮る前に、環境に合わせてカメラ側の設定をスムーズにチューニングできるようにしないとですね。
参加者の方の写真を見ても、明るさの違いを実感しました!
もはや被写体を撮る以前の問題ですが、実際の流れを経験しないと気づけないことでした。
知っているとできるは、全然違う。
80万円のカメラより、結局“光”
今回、撮影経験も豊富なおさむしさんの撮る写真と、自分の撮る写真を見比べる機会がありました。
そしてその違いを実感しましたw
それが何かというと、光(フラッシュ)を操作した「陰影」の違いです。
真上の蛍光灯の光と、被写体の立ち位置により生まれる影。
わたしの撮った写真は顔や壁に影が写り込み、どこか暗さが目立ちます。
これに対して、横から、上から、後ろから、巧みにフラッシュを使って撮影するおさむしさん。
すると、なんということでしょう。
(テーテレレレ〜 ※某Before After番組風)
被写体が浮き出ているわけでも、影がかかるわけでもなくきれいに写っているんですよね〜。
そんな光と影の重要性について教えていただきました。
ーーいいカメラを買えば、いい写真が撮れるわけじゃない。
これが分かっただけでもかなりの収穫です。
買うのは高性能なカメラでも、高いレンズでもない。
こいつだ。
なお、フラッシュ(スピードライトやストロボとも言うそうです)は首が横に振れるタイプだと、光の当て方を変えて撮影できるので便利だそうです。
ただ、光と影を操ればいいとわかってても、これは経験が必要そう。
例え知っていても、まだできない......と思う。
「わかる」と「できる」は全然違う構図の沼
カメラと言えば「構図」でしょう。
構図さえよければさ、
それなりにいい写真が撮れるんでしょう?
そうでしょう?と思っていた、わかったつもりでいた、撮影会前の自分をぶん殴ってやりたいです。
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構図うんぬんの前にやることあるぜ
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さて、構図の話をします。
過去開催されたWebライターラボの講義
「超初心者向けカメライター入門講座」
「【初心者向け】帰ってきたカメライター入門講座」
で、おさむしさんが基本の構図について解説してくれています。
コミュニティ内向けの内容なのでココは深く感想を述べないとして...
全然思ったように撮れないぞ…汗
上記の写真は、広角で撮ったために手前のおさむしさんが大きく、奥の堀江さんが小さく写り、2人の間に距離感が生まれてしまいました。
撮りたい構図は意識してみるものの
前述した明るさ
前述した陰影(撮影面に占める影の量や暗さ)
被写体との距離とピント
シャッタースピードと手ブレ
被写体と水平垂直
諸々の要素が相まって、全く納得のいく写真が撮れない...
え、カメラってこんなに難しかった?
(ちょっと絶望しました)
こんな状態でうっかり仕事を受けていたらと思うと、ゾッとしました。
撮影会の前に、おさむしさんの講義資料を見返して、カメライターの入門知識をおさらいをしたんですが、マジで「知っていても、できない」んです。
そう、繰り返しで恐縮ですが「知っている」と「できる」は大違い。
これは撮影会を通して大きな学びでした。
こういう知っているけど、できないことって、ぜっっったい他にもある。
だから他のことにも同じことが言えて、実際足を運んで、そこでしかできない体験を決して軽んじてはいけないなと、改めて思いました。
(余談)あと今回、写真撮影時に絶対NGの「串刺し・首切り構図」を勉強できてよかったですね。
写真と併せて確認すると、分かりやすいので、こちらの記事が参考になります。
以前、バナーデザインを仕事で受けた時に、デザイン本に書いてあったからピンと来た(進研ゼミででたやつ!的な)けど、確かに写真を撮影する場合も同様に気をつけないといけないですね。
これやってしまったら一発アウト。
参加者の写真
その他にも、撮影時のポイントがいくつかありました。
インタビュー写真は、被写体の寄りのカットもあってもいいですが、撮影後の使用を考えると、少し引いて広角の写真があるといいそう。
トリミングをして一部カットしても不自然にならないような余白が必要なんですね。
こちらは被写体の左側に空間があります。
会社のロゴがある場所では、このような構図で撮ることが多いそうなので、覚えておきたい構図です。
集合写真は、被写体の方の「目つぶり」に注意したいところ。(わたしはめっちゃ目つぶり率が高いことが判明しました←まさに半目)
対策としては「等間隔での声かけ」がいいそう。
シャッターが切られるタイミングが自然と伝わることで、撮られる側の目つぶり率を下げることができるそう。
まとめ
長々すいません、もう終わります。
カメライターに興味がある人にとって、今回の撮影練習会はとても有意義だったと思います!
企画いただいた嶋田さん、ありがとうございました!
そして、自然と指導役に回っていただいたおさむしさん、ありがとうございました!
被写体や撮影ワークを一緒に参加していただいた井上さん、堀江さん、ありがとうございました!
追記:音声配信での振り返り
本記事の内容に関連して、音声配信でも振り返っております↓↓