芥川は「ジャン・クリストフ」いつ読んだのか問題に関しては、これまでも何度か書いてきた。
要するに学生時代からフランス語で熱心に読んでいて、最終的には、
どういうわけか『或阿呆の一生』ではすっかりなかったことにされてしまう不思議を確認してきた。その大きな流れを覆すようなことでもないのだが、「ジャン・クリストフ」に関して述べている記録が他にもあるので拾ってメモしておこう。
この芥川の序文は大正六年十月二十一日のものだ。確かにこの時期芥川の中にはロマン・ロランはいた。そしていつの間にかいなくなる。
それだけの話。
[余談]
超越主義ねえ。
まあ新技巧派だな。