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何故島田雅彦は文学界から追放されないのか?①

 島田雅彦の『深読み日本文学』を図書館から借りてきた。読めば読むほどいらいらする。何故このような本が出版されていて、彼は永久追放されないのか。

 例えば、

谷崎の本質を一言で表すと、「圧倒的なスケベ」です。

(島田雅彦『深読み日本文学』集英社インターナショナル 2017年)



 これは中学生の下校途中の会話であれば許される。これは馬鹿話だ。そう前提を置いても読みは深化しない。
 つまり、やはり『痴人の愛』が英語学習法の話であることが理解できていないことになる。それで深読みとはよく言ったものだ。

 これでどうして人に物を教えられるというのか?

 また漱石に関して、例によって自我とか知識人とかフロイトなどと言い出す。フロイトを持ち出すのはリビドーを発見してからにしてほしいというのが私の持論だ。
 そもそも『こころ』の話者の立ち位置が見えていないことは当たり前でも何でもない。
 創造的誤読などない。稚拙な読み誤りだ。

 このことを恥ずかしいと思う人間は私一人なのだろうか?



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