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DINKS夫婦でスタートアップ勤務のリアル
ふと…「夫婦でスタートアップって凄いね」と言われることがあり、「凄いのか?」と思いつつ、でも普通ではないかと思ったので、誰の参考になるのか分かりませんがこういう人・選択肢もあるという点で文章を書いてみようと思います。
この記事では、夫婦共にスタートアップで働くリアルな生活や働き方について紹介します。特に「夫婦でスタートアップ勤務って大丈夫?」と不安を感じている方や、スタートアップへの転職を考えている方に向けて、メリット・デメリット、日常生活の工夫、気をつけていることなどをまとめました。
キャリアの歩み
私たち夫婦は、共に新卒で大企業に入社し、マーケティングのプロジェクトマネージャー(PM)としてキャリアをスタートしました。年齢は4つ離れています。
私のキャリア:
BtoCマーケティングのPMとして経験を積む(Webディレクションから始まり、アプリマーケティングなどを経験)
スタートアップへ転職し、カスタマーサクセスやプロダクトマーケティングマネージャー(PMM)を担当
現在はBtoBマーケティングマネージャーで、一人マーケのプレイヤー兼チームメンバーのマネジメントを実施
パートナーのキャリア:
同じくBtoCのマーケティングPMとしてスタート
データ分析系のベンチャーに出向し、クライアント折衝やデータ分析を担当
出向先から戻った後もデータ分析に関わる職種を担当
その後、スタートアップに転職し、プロダクトマネージャーとして既存・新規プロダクトを担当
日々の暮らし
私たちの平日は、リモートワークと出社を組み合わせながら働いています。割と自由ではありつつ週2,3日は出社している状況です。
家事はなんとなく分担していて、その時々で効率よく生活を回せるよう工夫しています。
ご飯: 自炊が多く、早く帰宅した方or在宅勤務をしている人が夕食を担当。週末に副菜などを作り置きをしてできるだけ平日を楽に…。副菜があるだけで、野菜などがまんべんなく取れているような気がして良いです。
家事分担:
洗濯 → 私担当
食器洗い → パートナー担当
掃除 →各々なんとなくの担当範囲がある(洗面所は私、風呂掃除はパートナーみたいな)
連絡手段: Slackでやり取りし、チャンネルをいくつか使い分け。
情報管理: Notionでストック系情報を管理。
ツールの使い分け:
Slack: 雑談ルームの他に、買い物リスト・行きたい場所・やりたいこと・読んだ本や読みたい本のシェア・暮らしや家のこと等、トピック別にチャンネルを作成。
これによって買い忘れや重複を防ぎ、休日も遊ぶときは遊ぶといった切り替えがしやすくなっている。Slackはあくまでもフロー情報として使用。Notion: 家の光熱費やネット回線の契約情報、旅行プラン、家計簿などストック情報を管理。
プロジェクト管理: お互いプロジェクトマネージャーだったこともあり、結婚式の準備などはスプレッドシートでタスク管理・WBSを作成して運用ww
プライベートの結婚式なのに仕事っぽいなーと思いながらも、忙しい中でもスケジュール通りに物事を進められたのは良かったかも?笑
休日の過ごし方
休日はお互いの趣味を尊重しつつ、一緒に過ごす時間も大切にしています。
起きる時間は各々(私はよく寝ている。パートナーは早起きして散歩していて凄い。尊敬。)
一緒にカフェに出かけて読書や作業
家でコーヒーを淹れてPC作業
気ままに好きなことを楽しむ時間
1週間分の買い出しは週末に実施。散歩も兼ねて二人で買い物に行くことがほとんど。この散歩の道中に色々雑談をしている。
スタートアップ夫婦のリアル
お互いスタートアップで働いていることで、仕事の悩み相談(もちろん秘匿情報は伏せる)がスムーズにできたり、お互いの大変さを理解し合えるのは大きなメリットかなと。ただ一方で、忙しい時期が重なると家事やプライベートのバランスが難しいことも。そういう時は、柔軟に役割を変えたり、無理をしない(もはや諦める)ことを心掛けています。
共通のツール(Slack、Notionなど)を使うことで、仕事とプライベートの情報を上手く整理できているのもポイントです。
メリット
お互いの働き方への理解が深まる。仕事が好き同士なので、繁忙期だったり「もう少し仕事したい」といった状況への理解がある。
リモートワークができる職場なので柔軟な働き方ができる。
スタートアップ界隈の情報共有ができる。相談したいことがあれば、お互いの人脈を活用できる。
デメリット
お互いの繁忙時期が重なると家のことがおろそかになる。
私たちはシリーズB以降の企業とはいえ、収入の安定性には注意が必要。ローンなどを組む場合には慎重に考える必要がある。
仕事とプライベートの境界線が曖昧になりがち。(だんだん慣れました)
決めていること
今の会社で成果・実績を残し、万が一の際も転職しやすい状態を維持する(転職のためではなく、将来のリスクヘッジとして)。
22時以降はできる限り仕事をしない。(むしろ限られた時間でどれだけ生産性高くやれるかだと思っている)
休日は読書などのインプットは行うが、仕事のアウトプットにあたる作業は控える。
相手の繁忙期には家事の負担を減らすなど、思いやりを持った行動を心掛ける。
大手企業からスタートアップに転職するときに気をつけたこと
転職する時期をずらす:
大企業からスタートアップへの転職に限らない話ではあるものの、特に転職活動中や転職直後の3ヶ月はキャッチアップや人間関係の構築などで負担が大きい。
二人同時期の転職は生活への影響が大きいため、片方が落ち着いたタイミングでパートナーが転職できるよう調整。
スタートアップ夫婦ならでは?の工夫
スタートアップで働く私たち夫婦は、できるだけ柔軟性と効率性を重視することを意識していると思います。(でも世の働く方々はみなさんそうかも)
時間管理: Googleカレンダーで飲み会などの情報は共有。無駄なコミュニケーションを減らす。
健康管理: 長時間のデスクワーク対策として、定期的に散歩に行ったりストレッチをしたり、湯船に使ってリフレッシュをしたりを意識する。休日の作り置きで、野菜を意識的にとったり、ヨーグルトやグラノーラなど手軽に健康に良いものを摂取するように。
リフレッシュ: 旅行の計画をしたり、月に1回程度は近所の美味しいご飯屋さんを予約したりして、リフレッシュの機会を作る。
夫婦でスタートアップ勤務を考える方へ
そんなに高尚なことは言えませんが、4年ほどこういう生活をしてきてのコメントです。
リスクヘッジを考える: 不安定な状況にも対応できるよう、貯蓄・保険・投資を活用。
柔軟な思考を持つ: 仕事もプライベートも「完璧」を求めすぎないことが大切。無理な時は何かしら諦める心を持つ。
感謝を忘れない: 忙しくて家のことができなかったり、お願いしっぱなしだったりするけど、些細なことでもこまめに「ありがとう」を伝える。流石にお願いし過ぎだなと思ったら、デザートを買って帰ったり、感謝の心をモノでも伝える笑
色々と大変なことが多いスタートアップですが、スタートアップだからこそ得られる経験やスキル、やりがい、社会へ与える影響、自分の手でつくっている感覚(手触り感)が得られる、といったメリットの方が大きいと私は考えています。
ただ夫婦とはいえ別の人であり、別の人生にはなるので、お互いを理解したり、思いやる心は重要だと思います。
持続性はない生活だとは思いつつ、今このタイミングでしか、こういう生き方はできないと思っているのでベストな生き方ができているんではないかなと。
たぶんこれからも色々と大変なことはあるのだと思いますが、楽しい生き方をしていきたいです。