メキシコ人セニョーラとの暮らし
私はメキシコでシェアハウスをしている。メキシコ人のセニョーラ(おばさま)と二人で。
地球の裏側で知らないおばさまと二人暮らし。しかも文化も言葉も違う未知のメキシコ人。セニョーラ。
そもそも私は日本でも一人暮らしが長かったから、人と一緒に暮らすだけでもハードル高いのに。どんなもんかと思っていたけど、、、
実際に一緒に暮らすと、、
セニョーラが優しくてとても平和な生活!!もはやシェアハウスというよりホームステイ!!
あったかいホームステイにずっと憧れてた。
大学時代オーストラリアに留学してる時、ホストファミリーにお世話になってたんだけど、とってもビジネスライクで、、、(いい人たちでローカルな暮らし知れたからよかったのだけど)週末はホストファミリーとお出かけ!みたいなのがとっても羨ましかった。
この憧れをメキシコにてようやく叶えられるなんて。26歳にして、、。笑
セニョーラとの出会い
家賃の高いメキシコシティで住むところ探そう!となる私ぐらいの独り身は、シェアハウスが一般的だと思う。メヒコの先輩お姉さんに、シェアハウス探す方法をいろいろ聞いて、さっさくアプリに登録!
マッチングアプリみたいに、部屋の写真とか、場所とか値段とか事前に見て、メッセージ送って、じゃあ実際に見せてください!と何軒か内覧にお邪魔した。
同年代ぐらいのメキシコ人が数人で住んでいる部屋とかも見たけど、なんか私には、キャピキャピして無理かも、、、、。夜な夜なパーティーとかされたらかなわん。
そんな時見つけたのがセニョーラハウス。立地がよくて、お部屋も綺麗そう、お値段もぎり予算内。さっそくセニョーラにメッセージを送ってみる。
即答。そしてありがたいことにセニョーラは英語が話せた!!!
すぐに部屋を見せてもらいにお邪魔した。ここまでのやりとりも、とっても丁寧でこまめ。
正直、5軒ぐらい見た家の中では、もっと立地や値段や部屋の感じがよいところもあったけど、結局は一緒に住む人が一番大事なのかも、、と思い。
どのお家もお邪魔して15分ぐらい見学して、ちょっと話して、そんなんでその人のこと分かるんかいって感じだけど、セニョーラは、内覧の後メッセージしてる時、「これからは、あなたのためにスペイン語で話すわね。」って言ってくれて。
会って話した時に私が「スペイン語まだまだ勉強中なんじゃけど、話せるようになりたいんよね~」って話したの覚えててくれた。
その優しさに、「よし!セニョーラハウスにしよう!」と決めた。
引っ越して4か月ぐらい経ったけど、とっても良い決断をしたと思ってる。
セニョーラとの暮らしの好きなところ。
メキシコ料理食べ放題
セニョーラの趣味:料理。週末は狂ったように料理をしている。リビングにある本棚もお料理の本がびっしり!キッチンもお料理グッズがたくさん!
そして、よく分からん高額なお料理マシーンにまで手を出してる。(通称:ロボット)
このロボットが秀逸でなんでも作っちゃう。でも普通にロボットがなくても、セニョーラはなんでも作れると思う。真の実力者。スーパーセニョーラ。
数々のセニョーラの傑作をご覧あれ。
一番のお気に入り、エンフリホラーダス(トルティージャの豆スープ添え)
季節限定!チレスエンノガダ(メキシコ版ピーマンの肉詰め クルミソースがけ)
焼きたてシナモンロール
フライドバナナ(これにクリームかけて食べたら以外と美味!)
カロリー爆弾投下されまくり。
ケーキ丸ごと焼いてくれて、2人で一切れずつ食べた後いつも「残りは全部食べていいのよ」って言ってくれるから、やったー!とか言って。
ケサディージャ(とうもろこしでできた皮でチーズを巻いた料理)焼いてくれて、今日は一個だけにしておこうという私の決断に反して、「もう一個食べる?」って聞かれて、つい「Si!! (はい)」 と即答してて、後で冷静になって「食べ過ぎた、、」って反省してたら、「ケサディージャは3個まではノーカロリーよっ(ウィンク)」と言われたり。
この家で体型維持は無理め。
日曜の朝に「ホットケーキ焼いたけど、バターと蜂蜜とジャムどれにする?ちなみに私は全部つける。」って言われたときは、平和な休日すぎて、メキシコにいることを完全に忘れた。
家賃しか払ってないのに、こんなに至れりつくせり、ありがたすぎる。
完全に胃袋を掴まれた。
私も日頃のお返しと思ってささやかに、唯一の得意料理、ミソ・ソパ(味噌汁)をたまに振る舞う。メキシコでもゲットできる全日本人の最強の味方、「だしの素」のおかげと知ってか知らずか、美味しいと褒めてくれる優しいセニョーラ、、、。
たまにアジア系スーパーで冷凍の肉まん買って帰ると大喜びしてくれる。
あと作ってもらったら、私は洗い物担当。洗い物大臣拝命。
独り身の私に全力で構ってくれる
家とオフィスの往復ばかりの寂しい私を見かねて、目一杯私をソーシャライズしてくれるセニョーラ、、。週末にお友達呼んで、得意の料理振る舞い大会したり、カードゲームしたり。スペイン語あんましゃべれんくて置いてけぼりにされる私もちゃんと混ぜてくれる。涙
たまに夜に二人でジェンガしたりもする。なんと平和。でも真剣勝負。
週末は近所のマーケットに連れてってくれることも。
小さい八百屋がいっぱい集まってる感じのマーケットなのだけど、一個ずつのお店で値段聞いて、どこで1番安く買えるかに命掛けてて、セニョーラ・メヒカーナとしての本気を見せてくる。勉強になります、、。
実は恋愛も楽しむキャリアウーマン
ここまで読むと、どこぞの専業主婦って感じだけど、実はセニョーラ、バリバリのキャリアウーマン。朝は7:30に家出て、遅い時は21:00とかに帰ってくる。。。働きもの!!
私が夜まで仕事してるの見て、「あなたはよく働くわね~」って言われるけど、私からしたら、いや、あなたもね、って感じ。
でもたまに、二人とも仕事から疲れて帰ってきて、「今日もよく働いた~今日はもう何もしない、寝るだけ」って2人で労いあって、共感できるの私は嬉しい。
そして50代半ばなのだけど、しっかり彼氏がおる。職場恋愛らしい。ひい!
いつも割とさばさばしてるけど、彼氏が家に来るとちょっとだけ乙女セニョリータになる。「彼は結局約束を守れない人なの、もう別れようかな、、」って言いながらも、彼が来ると嬉しそうにお料理をふるまってあげてるの、とてもかわいい。何歳になっても恋愛してて素敵!
メヒコの母
そしてセニョーラはとっても綺麗好き。
メキシコでは割と普通なのだけど、週に1度、お手伝いさんがお掃除に来てくれる。セニョーラハウスでは、毎週月曜がお掃除に来てくれる日なのだけど、セニョーラは日曜の夜に「キッチンの床が汚れてて気に入らない!」と言って掃除しだすレベルの綺麗好き。
私も自分の中では、全力で気を遣ってきれいにしてるつもりでも、たまに、「お皿洗う時はまずこの藁のスポンジで汚れ落としてから!」とか、「野菜切るときは緑のまな板で!」とかいろいろ謎のルールを注意される。
そんなセニョーラに私も疲れてる時は、「うるせー、ちょっとぐらいいいじゃん、ほっといて!」と反抗期の娘みたいな反応をしてしまう。人間だもの。
でもそれも含めて私はセニョーラをメキシコの母だと思うことにしてる。お互い不器用で素直じゃないから、セニョーラは私がまさかそう思ってるとは知らんだろうけど。
勝手にあれこれ書いてるけどバレたら怒られるかなぁ。でもわたしは大好きなので。愛を込めて!!