みんなが心地良く「素」であれる場所|【わたしのコアキナイ】6期_瀧本まなかさん
こんにちは。コアキナイ編集部のみるです。
コアキナイとは、その人がその人である限り変わることのない、”らしさ”ありきな”やくどころ”を得られる人を増やしたい。という想いから「コアキナイにあふれる社会を構想し、具現化する」というミッションの元で始まったプロジェクトです。
コアキナイゼミは、それぞれの“らしさ”の言語化からはじまり、4ヶ月間で自身のコアキナイを立ち上げるラーニングコミュニティです。
そんなコアキナイゼミの受講生に迫る連載企画、わたしのコアキナイ。今回は、コアキナイゼミを卒業した瀧本まなかさんにお話を伺いました。
前回のわたしのコアキナイはこちら!
わたしのコアキナイ_「すすすハウス」とは?
ーーコアキナイを始めたきっかけは何ですか?
私のコアキナイの原体験は、ネパールに一人旅してた時のとある体験です。
旅の道中、お金の勘定間違えたせいで突然無一文になりました。次の村に行くバス代もなければ、元の村に戻るバス代もない。お金を下ろすATMもない!
そんな中私が持ってるものと言えば、一眼レフカメラ一台だけだった。これを使うしかない、と思いました。
村で一番人が集まる由緒正しい寺社に行って、『フォトサービス 50ルピー』と書いた札を首から下げて歩き始めたんです。
子どもをはじめ、興味を示してくれた人たちのおかげで何とかことなきを得ました。
とりあえず今自分が持っているものをなんとか差し出すということをやってみて、持ち合わせているものを差し出したらなんとかなるんだ!ということを強く実感した初めての経験だったと思います。
ーーそんな中で、セーフプレイスを作ろうと思った理由はありますか?
大学入学当初に住んでいたシェアハウスが、一つのきっかけです。
あの場所は、まさに私にとって「素であれる」場所でした。
その当時から、家を作るみたいなことはやりたいなとずっと思っていました。
あとはもう良い家見つけたし作っちゃえっていう(笑)
それと、セーフプレイスを作りたかった思いの根本には「この世結構生きづらくね…?」っていうもやもやがあって。
環境は人を生かしも死なせもする。
だったら、生きてもいいかなって思えるセーフプレイスを作ろうと思いました。
ーーコアキナイゼミを受けて良かったと思うことは何ですか?
ゼミを受けていなかったら実現していなかっただろうなと思うことが沢山あります。
定期的にすすすハウスについて考える機会が確定されていたし、受講生や講師のみんなに相談することで決まることも多かった。
「すすすハウス」という名前も、実は講義中にみんなと話している中で決まったものなんです。
それまで何ヶ月も悩んでいた名前が、ゼミで相談したら一瞬で決まった。
自分だけで考えていたらなかなか進まないことも、コアキナイを作っている仲間同士で相談し合えるところがとても素敵だし、私自身それに助けられました。
ーー受講する中で大変だったことはありますか?
コアキナイでは自分の「らしさ」を差し出すということをするのだけれど、途中で「らしさって何だろう」ということに悩むことがありました。
今でもその答えは出ていないけれど、それによってコアキナイが止まるということはなくて。
らしさってそもそも出そうと思わなくても出るものだし、ぐにゃぐにゃ変化し続ける人間に一つの言葉を当てはめることには無理があるのかもしれない。
すすすハウスでは、「自分らしさ」を意識するというよりも、心地よくあれるということを大切にしたいと思っています。
それに、むしろこうしたもやもやがガゾリンとなって日々頑張れたりするんですよね。
ーー「すすすハウス」で行っている具体的な取り組みについてお聞きしたいです。
定例会として開いているものの一つが、「ぶらんち部」です。
隔週水曜の午前中に開催していて、お米とみそ汁はこちらが準備し、おかずはそれぞれに持ち寄ってもらいます。
持ち寄ると言っても、何も持ってこなくても大丈夫なんです。おかずがたっぷりあれば幸せにごはんを食べるし、おかずが少なければ幸せにみそ汁かけごはんを食べます。みんなでご飯を囲むという場であることが大事だと思っています。
このぶらんち部が「すすすハウス」の入り口になることが多いですね。
こんな風に、自分が持ち寄ったものをシェアするというのは関係の始まりとしてとても良いなと思っています。
ただの受け手じゃなくて参加者なんだという感覚を持てたり、自分が何か持ち寄ることによってその場に役に立てたという感覚を得られたりしますよね。
あとは、お茶を飲みながらのんびりする「お茶会」や、今月のすすすハウスを振り返る「すすす会議」も定例で行っています。
ーー「すすすハウス」にはあちこちに面白い工夫が施されていますよね。
そうなんです。その一つが、「あつ湯」と「ぬる湯」による空間分けです。
1階は元気にすごしたい人たちのための空間(あつ湯)、2階はおだやかに過ごしたい人の空間(ぬる湯)というように分けています。
素だと踊り出しちゃうタイプの人と、素だと静かになるタイプの人の共存を目指した結果こうなりました。
そして、2階へと続く階段の先には「お賽銭箱」があります。すすすハウスへのドネーションや食事代などをここに入れてもらっています。
すすすハウスの仮想通貨である「Shame」での支払いも可能です。
ーー仮想通貨があるのですね! どのようなものなのでしょうか?
仮想通貨「shame」は、すすすハウスで使える独自通貨です。恥をかいたり恥を捨てることで稼げます。
自分をとりつくろわず恥を捨てることは、素の自分を受け入れることにつながるのではないかという思いが背景にあって。
「下手だから恥ずかしい」とか、「失敗したら恥ずかしい」とか、「こんな自分で恥ずかしい」という恥から生まれる自意識やプライド、不安を通貨に昇華させようという試みです。
ちなみにすすすハウスでかいた恥は「お賽銭箱」に奉納されることになっているので、どれだけ恥をかいても安心です。
ーーこれからの「すすすハウス」について教えてください。
すすすハウスという家を抜け出して、他のイベントで出店するというのはやりたいことの一つです。
直近だと、私の通う大学の文化祭に「すすすハウス」として出店することを計画しています。
ーー最後に、どのような人にコアキナイゼミを受けてほしいと思うか教えてください!
それこそ恥みたいなもので動けなくなりつつある人に受けてみてほしいです。
コアキナイゼミは、その人がその人であることをすごく受け入れてくれる場所だと思っています。
自分のコアの部分を、恥を含めてみんなとシェアしながら深堀りしていく中で、強い安心感を持ちました。
何かを始める場所だから、ある程度恥をかいても大丈夫よ〜という安心感があるんですよね。
恥を捨てて何かを始めてみたい人に、ぜひ受けてみて欲しいです。
✍️ ✍️ ✍️
■あとがき
路地裏に佇むみんなのセーフプレイス「すすすハウス」。恥を含めた自分や相手を受け入れること、それぞれが何かを持ち寄ってみんなでそれらを分け合うこと。
すすすハウスで自然と起こるそうした出来事には、「素であること」や「みんなが心地よくいれること」というまなかさんが大切にしている思いがありました。
現在、まなかさんはコアキナイゼミ卒業生として、ゼミ受講生のコアキナイを立ち上げる伴走をしています。
この記事が、挑戦したいことや抱いている願いに少しでも思いを馳せるきっかけとなれば嬉しいです。
■コアキナイゼミの第7期を開講します!
「コアキナイ」とは、“小さな商い“という意味での「小商」と、“個性(らしさ)を活かした商い“という意味での「個商」という2つの意味をかけ合わせた造語です。
そして「コアキナイゼミ」とは、それぞれが自分のコアキナイを立ち上げるために開講している少人数講座です。
コアキナイをつくることや、自分自身にとっての自然なやくどころを見つけることに興味のある方、ご参加をお待ちしております。
近日中にプレイベントを開催します!ぜひ奮ってご参加ください!
①6月16日(日)10:00-12:00:終了しました
https://www.facebook.com/share/KQ8DRqqJT2RmQcfj/
②7月7日(日)10:00-12:00 https://www.facebook.com/share/fdpBMcruX3NJHdrZ/
■コアキナイのイベント、最新情報は公式SNSで発信中!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?