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自分が好きで選んだもので誰かの役に立つ|【わたしのコアキナイ】5期_田村和也さん

こんにちは。コアキナイ編集部のみるです。

コアキナイとは、その人がその人である限り変わることのない、”らしさ”ありきな”やくどころ”を得られる人を増やしたい。という想いから「コアキナイにあふれる社会を構想し、具現化する」というミッションの元で始まったプロジェクトです。

コアキナイゼミは、それぞれの“らしさ”の言語化からはじまり、4ヶ月間で自身のコアキナイを立ち上げるラーニングコミュニティです。

そんなコアキナイゼミの受講生に迫る連載企画、わたしのコアキナイ。今回は、コアキナイゼミを卒業した田村和也さんにお話を伺いました。

前回のわたしのコアキナイはこちら!

コアキナイゼミ 5期卒業 (2023年7月〜12月)
田村 和也(たむら かずや)
あだ名は、「たむ」。
岡山県倉敷市真備町生まれ。島根大学教育学部に進学。
大学を休学し、新潟県阿賀町の地域おこし協力隊に。県外・町外から留学してきた高校生たちの寮でハウスマスターとして働いている。
コアキナイゼミ5期を経て、好きなものを詰め込んだ屋台「たむんち」を生む。
15 年後、シェアする暮らしを営むことを目指して様々な活動をしている。

わたしのコアキナイ_「たむんち」とは?

好きなものを詰め込んだ、家のような屋台。
コーヒー × ボードゲーム、コーヒー × まち案内、日本酒 × 場づくりなど、幅広く好きなものを組み合わせて定期的にイベントに出展したり、家で場を開いたりする。

ーーコアキナイを始めたきっかけは何ですか?

職場の同僚に、コアキナイゼミ受講生がいたことがきっかけです。「よりどころ」「やくどころ」というコアキナイのコンセプトに深く共感して、関わりたいと思いました。
地域おこし協力隊の任期が3年後に終わるというタイミングだったこともあり、より自分らしい社会との関わり方を模索していたということもきっかけの一つでした。
あと、ハウスマスターをしていた寮の雰囲気が良くなかったんですよ。一緒に暮らしてはいるけど、場を消費し合っているみたいな。大人が整えた環境を子どもが消費するような場がしんどかった。そうした暮らしのあり方に疑問を抱いていて、自分の手でどうにか変えたいという思いがありました。

ソーシャルバーPORTO日本橋での一枚

ーーコアキナイが暮らしに与えた影響はありますか?

生き生きするようになりました。
コアキナイ的な視点の入った暮らしができるようになった。自分なりの価値の感じ方ができるようになったんです。価値=お金ではないと。
場そのものに価値を感じるようになったり、自分が何に価値を感じ楽しいと思うのか。さらには、「そうした場に自分はどんな価値が提供できるのか」というところまで考えられるようになったんです。

職場でコーヒーの飲み比べをしている様子

ーーその結果、「たむんち」が誕生したのでしょうか。

そうですね。以前から、ボードゲームとか日本酒、まち歩きだとか、コアキナイの種になりそうなキーワードは沢山持っていたし、自分なりに実践もしていたんです。でもどれもどこかしっくりこなかった。
そんな時に、たまたま隣町のゲストハウスで出会ったのが、”コーヒーミル”でした。それがめちゃくちゃかっこよかった。これを使ってコアキナイをしたいと思ったんです。
それで、ミルで挽いた「コーヒー」に、自分の好きなあれこれを掛け合わせた屋台「たむんち」が誕生しました。最終的にはコーヒーにとらわれず、色んなものを掛け合わせたコアキナイになりましが。
もともと誰かの役に立つことや求められることがすごく好きだった。単に求められることではなく、自分が好きで選んだもので誰かの役に立っている瞬間、とても楽しいと感じます。

写真右手、ゲストハウスで出会ったコーヒーミル

ーー改めて「たむんち」について教えてください。

好きなものを詰め込んだ、家のような屋台です。コーヒー × ボードゲーム、コーヒー × まち案内、日本酒 × 場づくりなど、幅広く好きなものを組み合わせて定期的にイベントに出展しています。
コーヒーや日本酒というわかりやすいテーマと、もう一つコミュニケーション道具を組み合わせるのがたむんちの定番です。また案内や場づくりは、ある種裏ミッションみたいな感じ(笑)
例えば、お猪口を集めるのが好きなのですが、家にあるお猪口の中から来てくれた方に好きなものを一つ選んでもらって、自分の日本酒知識を肴に集まった皆で嗜む場とか。
体験できることを一緒に楽しんで、喜んでもらう時間が本当に好きです。

ソーシャルバーPORTO日本橋の店長 小川愛媛さんとのコラボ営業

ーー「たむんち」という名前にはどのような意味が込められているのですか?

名前の由来は、まるで家みたいだから。
例えるならば、コーヒーや日本酒が玄関口。ボードゲームやまち案内は、開放感のある廊下。そこを歩いた先のリビングで、イベントコラボの約束や次の開催予定といった、次に繋がるアクションが起こる。
玄関から廊下を通ってリビングに行くに従って、そんな変化のある家でありたいです。

寮においてある私物の120を超えた数のボードゲームたち

ーーゼミを受講する中で大変だったことはありますか?

場づくりとコアキナイの違いに悩んでいました。これまでもボードゲームや日本酒を用いて場づくりのようなものをしてきたけれど、それと自分が作りたいコアキナイはどこか違う気がしていた。
コアキナイにするには、お金を稼がなきゃいけない、サービスにしなきゃいけないという思い込みがあったんだと思います。
でも、「たむんち」はサービスというよりは場のあり方に近くて。そういうコアキナイもありなんだって気がついたことで、霧が晴れました。
きっとコアキナイ的なありかたって、貨幣の交換じゃなく、価値の交換なんですよね。価値の交換を引き起こすことで、豊かさというものは手に入るのだと思います。
これまで何に価値を感じていて、なぜそれをしていたのかということを捉え直して、「たむんち」というOSをインストールしたような感覚です。

ーーこれからの「たむんち」について教えてください。

最終的には、リアル「たむんち」を作りたいんです。色んなものをシェアし合う暮らしの場を営みたい。
今は、そのための準備段階だと思っています。コーヒーミルがかっこいい!好き!という感情から始まったこのコアキナイを、じっくり育てていきたいです。

コーヒーミルに出会ったゲストハウスにて

ーー最後に、どんな方にコアキナイゼミを受講してほしいか教えてください。

働くために生きてしまっている人です。
「生きるために働く」というのが正しい順番なはずだけれど、「働くために生きてる」人は沢山いると思っていて。
現代社会は、”生きる”と”働く”が統合されてしまっているような気がするんです。
コアキナイゼミを受けるうちに、もう少し自分らしく生きられるようになったり、自分らしくあれる時間を過ごせたりすると思います。
社会のための個人じゃなくて、個人のための社会を作りたい人に、ぜひ受けてほしい。

✍️ ✍️ ✍️

■あとがき

好きなものを組み合わせて詰め込んだ、家のような屋台「たむんち」。
その誕生の背景には、自分なりの価値提供への想いや、「自分が好きで選んだもので、誰かの役に立つこと」への喜びがありました。

現在、たむさんはコアキナイゼミ卒業生として、ゼミ受講生のコアキナイを立ち上げる伴走をしています。
この記事が、挑戦したいことや抱いている願いに少しでも思いを馳せるきっかけとなれば嬉しいです。


■コアキナイゼミの第8期を開講します!

「コアキナイ」とは、“小さな商い“という意味での「小商」と、“個性(らしさ)を活かした商い“という意味での「個商」という2つの意味をかけ合わせた造語です。

そして「コアキナイゼミ」とは、それぞれが自分のコアキナイを立ち上げるために開講している少人数講座です。

コアキナイをつくることや、自分自身にとっての自然なやくどころを見つけることに興味のある方、ご参加をお待ちしております。

プレイベントも開催予定です。ぜひ奮ってご参加ください!


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