解雇宣告をされた僕を救ってくれた才色兼備の美人姉妹でした

× : お前は今日を持ってクビだ

〇 : …え？

× : 人員削減と会社の若返りを図る方針となったからな

〇 : そんな…若返りを図るってまだ30ですよ

× : まぁ、そう言う事だから今日中に荷物まとめてくれよ

〇 : はい…わかりました

” 全て綺麗にして退社します “

× : ふんっ…頼むな

〇〇は何処かで察していた

これは計画的に仕組まれたものだと…

〇 : …全て消してやる

ﾊﾟﾀｯ

〇〇はパソコンの内部の情報を全て削除し
構築してきたシステムも削除した

〇 : お世話になりました
これ…パソコンです

× : ご苦労だったな

〇 : はい…では

〇〇が会社を後にした

× : ふっ…これで清清したな

” やっとですね “

“ これで明日から居ないですね “

× : 明日から頼むな

全て計画通り…に進んでると思われていた

〇 : はぁ…明日からどうすっかな

突然職を失った〇〇だった

…

〇〇はいつもは絶対に行かないであろうとこに来ていた

〇 : マスターもう一杯

マ : お、お客様少し飲み過ぎでは…

〇 : いいからもう一杯ください

マ : …かしこまりました

〇〇はお酒を飲みまくっていた

？ : マスター席空いてる？

マ : あぁ…いつものとこ座られてるけど他なら笑

？ : …他のとこでいいよ

マ : じゃ、こっちに

？ : ふ〜ん…君結構お酒飲むのね

〇 : …は？

？ : …

〇 : …！？
な、なんで貴方がここに

” 生田絵梨花…さん “

絵 : …私を知ってるのね

〇 : 知らないわけないですよ
貴方の会社と取引を担当してましたし…

絵 : へぇ〜名前は？

〇 : …齋藤〇〇です

絵 : あぁ…なんか聞いたことあるね
で、なんでここで…こんなに飲んでるの？

〇 : 解雇されました

絵 : …はぁ！？
ちょ、どう言うこと？

〇 : いや、そのままですよ

絵 : そのままって…だからこんなに飲んでるの？

〇 : 明日から仕事ないですからね

絵 : …貴方は相当有能だと聞いてるけど？

〇 : そんな事ないっすよ

絵 : 明日から仕事ないの？

〇 : ないですね

絵 : …うちの会社に来ない？

〇 : え？

絵 : 無職なんでしょ？
仕事ないと生活もできないでしょ

〇 : そうですけど…いいんですか？

絵 : いいわよ

〇 : ありがとうございます！

絵 : うちの会社の場所はわかるでしょ？
明日からそこに来なさい

〇 : わかりました
よろしくお願いします

絵 : こちらこそよろしく
お金は払っておいてあげるから早く帰りなさい

〇 : …いいんですか？

絵 : 特別にね

〇 : ありがとうございます

〇〇はバーを後にした

マ : 絵梨花さんが声掛けるなんて珍しいですね

絵 : 前からうちに社員から話は聞いてたからね
かなり仕事の出来る男らしいよ

マ : へぇ〜そうなんですね

絵 : 明日から楽しくなりそうね笑

ｺﾞｸｯ

絵 : もう一杯お願い

マ : 久し振りにワクワクしてますね

絵 : そうね笑

…

翌日

〇 : 本日よりお世話になります
齋藤〇〇です
よろしくお願い致します

” 〇〇さんって桜社のか？ “

“ まさか…めっちゃ仕事出来る人って聞いてるぞ “

？ : ま、〇〇さんがなんでここに…

〇 : あぁ…史緒里さん
俺、昨日桜社クビになったんだ
絵梨花さんに声掛けて貰ってここにいる

史 : そ、そうだったんですか！？
なんで〇〇さんがクビなんかに…

〇 : さぁ…ただ会社に仕組まれたものだとは思います

史 : そうですか…
でも、〇〇さんが来てくれるなんて嬉しいです

〇 : ありがとうございます
これからよろしくお願いします

史 : そんな下から辞めてくださいよ

〇 : 一応一番下っ端なので笑

？ : あ、〇〇の紹介はもう終わってた？

〇 : 今終わりましたね笑

” 社長おはようございます！ “

絵 : みんなおはよう

史 : お姉ちゃん遅いっ！！

〇 : お、お姉ちゃん…？
姉妹だったんですか？

絵 : ははっ…ごめんごめん笑
そうよ？

史 : 私達姉妹で会社経営してるんです笑

〇 : そ、そうだったんですね…
（美人姉妹すぎるだろ

史 : 〇〇さんよろしくお願いしますね

絵 : よろしく

〇 : はい、よろしくお願い致します

〇〇は生田姉妹が経営する乃木社に入ったのだった

一方、桜社では…

” 社長！ システムが全て昨日しません “

“ しかも…全て〇〇さんが開発したものです “

× : 何ぃ！？

” これ見てください “

× : くっ…アイツ

” どうしましょう…これじゃ仕事のなりません “

〇〇は全て綺麗にしますと言っていたのは

開発し、構築してきたシステムやデータを消していた

× : 〇〇に連絡しろ

電話をさせるが繋がるわけもなかった

” 繋がりません… “

× : くそっ！！

ﾊﾞｻｯ

桜社は〇〇がどれだけ重要な人間か思わされるのだった

…

？ : ふ〜ん…流石仕事が早いようで笑

〇 : あ、絵梨花さんお疲れ様です

絵 : どう…大丈夫そう？

〇 : 皆さん優しいので助かります

絵 : そう、、それはよかったわ

〇 : 役に立てるように頑張ります

絵 : よろしくお願いね

〇 : はい

？ : 〇〇さ〜んランチ行こう！！

絵 : …史緒里？

史 : あはは…〇〇さんまた今度行きましょう笑

〇 : は、はい…笑

史緒里は逃げるように1人でランチに行った

〇 : ははっ…史緒里さんも忙しい人ですね笑

絵 : そうね
じゃ、戻るからその調子でお願いね

〇 : はい

〇〇は乃木社でも変わらず仕事に打ち込んでいた

〇〇が入り数ヶ月が過ぎた頃…

絵 : 〇〇ちょっといい？

〇 : はい

絵 : 歓迎会ってわけじゃないけど、飲みに行かない？

〇 : そんな大丈夫ですよ笑
皆さん忙しいでしょうし…

絵 : 皆さん？
何言ってんの笑

” 私と2人に決まってるじゃん “

〇 : え？

絵 : 何嫌なの？

〇 : あ、いや…歓迎会って言われたので皆さんもかと思ってました笑

絵 : とりあえず仕事終わり行くから空けといてね

〇 : はい笑

〇〇は社長の絵梨花とサシで飲みにいくことになった

…

〇 : 絵梨花さんもこういうお店くるんですね笑

絵 : 全然いくわよ笑

〇 : なんか意外でした

絵 :  そう？
まぁ…好きなもの頼みな

〇 : ありがとうございます笑

2人で話をしながら飲んでいた

絵 : もう慣れたでしょ？

〇 : そうですね笑
最初は女性が多くて中々慣れませんでしたけど

絵 : 女性が多い職場だからね

〇 : でも、皆さん優しくてすぐ慣れましたよ

絵 : それはよかった

そんな話をしていると…

？ : …〇〇

〇 : …××、、

絵 : 何…知り合い？

〇 : …桜社の社長です

絵 : へぇ〜

× : お前のせいで会社は大打撃を喰らったどうしてくれんだ！！

〇 : 解雇したのは貴方ですよ
綺麗に片付けろと言われたのでしたまでです

× : システムまで消しやがって

〇 : あれは僕が構築した物ですし、退社時には消す規約になってたので何も問題ないはずですよ

× : ﾁｯ…とりあえずシステム復旧させろ

〇 : 無理です

× : 金は積む

〇 : 無理です

ｶﾞｼｯ

× : やれや！

急に胸ぐらを掴まれる〇〇

絵 : ここで辞めてくださいます？
凄い不快なんですけど

〇 : 絵梨花さんすいません

× : はぁ！？
女は黙ってろ

絵 : 桜社さんの社長さんですよね？
貴方…私が誰かわかって言われてるんですか？

× : は？
お前なんか知らねーよ

絵 : そうですか
貴方がどれだけ現場を見てないかわかりました

× : 女がわかったような口聞くな

〇 : …

絵 : 桜社さんにはがっかりですね
私こういう者なのですが…

絵梨花が名刺を渡すと青おざめ始める××

× : の、乃木社の…代表取締役！？

絵 : はい
乃木社の代表取締役生田絵梨花です

× : …な、なんで乃木社の社長がこんな奴とサシで

絵 : こんな奴？
〇〇はもううちの社員ですけど

× : は！？
な、なんでこんな奴が乃木社なんかに…

絵 : 何か勘違いしてませんか？
貴方が手放した〇〇はうちがスカウトしようとしてたほど優秀な人間ですよ？

〇 : そうだったんですか…？

絵 : 取引してる社員から〇〇程優秀な人間は見たことないって何度も言われてたわ

〇 : 史緒里さんか…

絵 : そちらから手放してくれてこちらとしてはラッキーでした

× : …

絵 : 本当は担当が〇〇から変わってから取引がしにくくなったと声がありましたが、目を瞑って取引続けましたが今日限りで契約は打ち切りでお願いします

× : え？

絵 : 当然でしょ
うちの社員にあんな言い方されて取引なんて続けるわけないですよね？

× : そ、それは…

絵 : もう話すことはないので、二度と私の前にも〇〇の前にも現れないでください

× : ｸｯ…

××は返す言葉も無く2人の前から消えた

〇 : 絵梨花さんありがとうございます

絵 : 何が？

〇 : あんな風に言ってくれて…

絵 : ほんとの事言ったまでよ

〇 : 嬉しかったです

絵 : ふふっ…これからも会社のためにお願いね

〇 : はい！

真面目に一つ一つの仕事に向き合ってきた〇〇だからこそ繋がった縁…

〇 : 絵梨花さん…必ず貴方に見合う男になります

絵 : …何プロポーズしてんの？笑

〇 : あ、いや…そういうわけじゃ

絵 : 一つだけ言っておくけど…

” 私既婚者よ “

〇 : っ！？
え、えぇーーーー！？

絵 : 既婚者にそんな事言うなんて中々のメンタルね〜

〇 : あ、いや…知りませんでした
すいません

絵 : ちゃーんと指輪つけてますけど〜

〇 : ほんとだ…

絵 : ばーか
でも…

” 妹の史緒里はフリーだからお願いね “

耳元で囁かれる〇〇

〇 : え？

絵 : 史緒里は〇〇にゾッコン見たいよ〜

〇 : わかりませんでした

絵 : 鈍感ね…鈍感でばかなんて仕事以外ほんとダメね〜

〇 : ははっ…言い返す言葉もないです

絵 : 仕事もいいけど、恋の勉強もしないとね

〇 : はい…

美人姉妹に救われた〇〇

仕事はできるが…他が壊滅的な〇〇だった

END