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この星は人間だけではないのに
インド。
この国にいると、命を感じる。
街は人と、牛と、犬と、山羊が行き交う。
ガンガの辺りでは、死者を火葬する。
火葬で残った肉片はガンガへ流す。
火葬できない遺体は、石を重石に川へ沈める。
死者と、必死に生きる人々や動物が交錯する世界。
ごくごく当たり前のことだけど、この星は人間だけじゃなくって、動物、植物がたくさんいる。
そして、どこかで一生を終える。
日本にいると、どうもこの意識は無くなってしまう。
街を歩けば人だらけ。
動物がいるとしても、人に飼われているペットたち。
そして、死者は見てはいけないものかのように蓋をする。
まるで、生きてる人間が、この星にまつわる全ての決定権を持っているような、そんな気分になってしまう。でもそれは間違いだ。
再びインドに来て、また教えられた。
この星は、数多の植物、動物、そしてほんの少しの人間で成り立っている。
あまり好き勝手するでないぞ、我々。
最近では気候テックやGXなんて言葉でもてはやされているこの分野。
人間主体ではなく、心底この星を主体に、考えたいものです。