エンタメについて:初記事です
2020年12月、楽しみにしていたM-1が終わった。30代も半ばを過ぎてもなお、にわかウォッチャーを続けている。2003年から記憶に残るシーンが多くなっている気がする。アンタッチャブル面白かったな、ブラマヨの村上ファンドか!って突っ込み面白かったな。チュートリアルのチリンチリンって連呼が面白かったな。オードリーが派手に噛んでどつきあったの面白かったな。昔の優勝者や大会の渦の事は記憶に残っている。
第二期からのM-1グランプリは、2年前までよく覚えていない。昔よりも、ネタ番組を含めてバラエティ番組に出演しているコンビは少ないように思う。芸歴の制限が、5年延長になったのにも関わらず、だ。最近の出場者は、他のコンテスト、キングオブコントやR-1グランプリなどクロスオーバーしている事が多くて、面白いネタをする芸人として知名度は高いように思う。この辺りが、テレビで見ていても記憶に残らないM-1の理由なのかもしれない。バラエティでもネタでも有名な、ジャルジャル、かまいたち、和牛など、面白いと思って応援したコンビは負けた。2018年は噂通りに霜降り明星が優勝した。ボケが右に左に動いて、とっておきの突っ込みフレーズ。すごくわかりやすくて面白かった。優勝後は分かりやすくテレビに映っている。
去年は全く知らないミルクボーイがネタ披露中から面白くて、当然の様に優勝した。ほぼ満場一致である。CMに沢山出演していて、テレビ番組にはあんまり出演していないが、コーンフレークの人ということで世間には浸透しているのではないか。
そして、今年。面白さを知っているコンビは、アキナ、ウエストランド、マジカルラブリー。ウエストランドに大注目をしていたが、セリフを噛みまくっていて、それが伝染して叫びが伝わらず、盛り上がらなかった。残念だ。アキナは巨人審査員に設定が厳しいと言われていた。その通りだ。2005年ブラマヨだって「彼女欲しい」設定だったが、それに比べると大爆笑を生み出すような掛け合いや、盛り上がりがなかった。視聴者として見ていると、盛り上がって大きな声で突っ込んでいるとテレビ越しでも盛り上がることができる。何となく臨場感がでるからだと思う。
おいでやす小田という人は、見事に実践して、話芸の技術を凌駕する体力だな、と思った。ただ、技術、一本やりだと飽きがくるのも、正しい感覚なのだろう。マヂカルラブリーはテレビで見る漫才としては最高で、バカバカしい。ボケが面白い設定上で動いている。ただ、漫才と思って楽しむなら、耳でも楽しみたい、と思った。だから、バカバカしいんだけど、面白かったんだけど、盛り上がりはなかったんじゃないかと思う。
マヂカルラブリーはオールナイトニッポン0を今年2回もやっていて、どちらの回も面白かった。毒吐きもある、シュールなフリートークもある、と聞きごたえがあった。特に4月の回は、コロナ禍でちょうど自分が孤立した時に聞いたので、大笑いした。今後の活躍は十分あると思う。
方々で見られるように、M-1は漫才コンテスト番組としては、面白くなくなっている。ただ、毎年優勝者のネタが非常に面白くて、視聴途中からこれは優勝だ、っと思えるから番組としても成り立っているんだと思う。面白くないのは、先述のようにテレビ出演が少ない面白い芸人が出場しているからではないか、と思う。
知っている芸人が出れば、「この芸人は面白い」を知っているから、すぐに笑うことができる、と私は思う。そういう面で見ると、キングオブコントで2位になり、露出が激増して、去年のM-1のリベンジが期待された、舞台は整った状態のニューヨーク。最終ラウンドに行けなかったのは、非常に見ていて残念だった。披露したネタも、軽犯罪や炎上バカッター行為をボケとする、斬新さは面白かったのに、余計に残念だった。素人視聴者感覚では、炎上バカッターのネタが古いこと、記憶の中で風化していた、死者も出た同様の軽犯罪は、チョイスの悪さがあったのかもしれない。炎上バカッターに絞れば笑い顔で突っ込まれても大きな笑いになったかもしれない。その点を審査員が適切に判断できているのは、コンテストとして成り立っているのだと思う。
コンテストとして、成立させていくためには決勝の審査員の感性を、予選にも同様に含ませることが必要だと思う。言われるまでもなく、適正な審査がなされていると思うけど。決勝審査員がつける点数も、巨人審査員以外は、遠慮がちで、高得点に偏っていたと思う。今回のM-1がテレビ的に面白く感じなかったのは、その遠慮の部分だけだと思う。来年も厳しい審査を期待する。
敗者復活で一番面白かったのはキュウ。突っ込みの方の声が良い気がする。こういう小さな発見があるから、また来年も気になるコンテンツだと思う。
1996文字 拝
#M-1グランプリ #お笑い #テレビ
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