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スーパーラグビー・ハグアレス(アルゼンチン)に学ぶ|ラグビーIMHO

前回、前々回と、日本代表強化におけるサンウルブズの重要性について述べた。

実は、サンウルブズと同じ2016年シーズンより、アルゼンチンもスーパーラグビーに参戦した。チーム名は「ハグアレス(JAGUARES)」。昨年までは英語読みで「ジャガーズ」と呼んでいたが、今年からは現地語のスペイン語読みで呼ぶこととなったそうである。

サンウルブズと違い、昨年は参戦4シーズン目にして準優勝という成績を収めた。4年間の戦績は次のとおりである。
2016年 13位(4勝11敗)
2017年 10位(7勝8敗)
2018年 7位(9勝7敗2引分け)
2019年 2位(11勝5敗)

ハグアレスの選手はほとんどがアルゼンチン代表で構成され、2018年にハグアレスのヘッドコーチ(HC)を務めたマリオ・レデスマが、2019年にはアルゼンチン代表HCに就任してW杯で指揮を執るなど、アルゼンチン代表と表裏一体の運営がされているようである。

ちなみにアルゼンチン代表は、昨年のW杯日本大会ではイングランド、フランスと同組のプールCのため予選敗退となったが、過去に2度ベスト4まで進んでいる強豪である。

アルゼンチン国内にはプロリーグはなく、ハグアレスは唯一のプロチームとして、選手は専属のプロ契約を結んでいるものと思われる。ブエノスアイレスにはURBAトップ12という国内最上位リーグがあり、12チームで3月から10月に運営されているらしい。スーパーラグビーと開催期間が完全に被っているので、日本のようにハグアレスとURBAトップ12とを掛け持ちするような選手はいないと考えられる。

ハグアレスを代表強化の「手段」にするのでなく、ハグアレスがスーパーラグビーで勝てるチームになることがそのまま代表強化になる、つまり「同一目的化」するという点で、前回ブログの提案のベースになっている。

日本ではトップリーグの強豪チームが日本ラグビー界を牽引してきた歴史があり、日本代表とトップリーガーとが掛け持ちとなっているケースが大半のため、これを前提とする限りアルゼンチンと同じようにはならないが、これから日本ラグビーが取り組むべき大胆な変革に向け、参考にすべき点は大いにあると思う。

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