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小室美徳ユリアンというバスケットボールプレイヤー
彼は日本一の選手ではない。
これは紛れもない事実で彼もその自覚はあると思う。
しかし、彼の常に上の環境に身を置こうとする姿勢を見ているとコイツは日本一、いや世界を相手に戦う選手になるかもしれないとさえ思わせられる。
彼のプレイヤーとしての特徴は確率の高いプルアップジャンパーやクラッチタイムの強さだ。ここぞという時のシュート精度は光るものがある。まだプレイ中の判断やボールハンドリングには課題があるもののポテンシャルの高さはトップレベルと言っていい。
そんな彼と初めて会ったのは、彼と彼の母がこのクラウドファンディングの宣伝に訪れていたアイリッシュパブだ。
第一印象は“真っ直ぐな目をしている少年”という印象で彼の置かれている現状を知って、僕が大学生という事もあり金銭的なサポートは出来ないけれどバスケットボールの面ならサポートできるという旨を伝えるとすぐに練習したいと応えてくれた。
練習に向き合う姿勢は皆が見習わなければいけないと思うほどで疑問に思っていること、練習しているシチュエーションに対してのディテールまでこと細やかに質問してきた。複数の練習相手を用意した上での実践的な練習はできなかったが、僕が課した課題に真っ直ぐ向き合ってくれた姿勢は必ずアメリカでも活きると思う。
彼にはバスケットボールプレイヤーとして成功するための“素直さ”と“エゴの強さ”があると一緒に練習をしている中で感じた。
彼はコーチからの指導を素直に聞き入れて自分のプレイに落とし込もうとする姿勢をもっている。またそれと共存するエゴの強さも持っている。この相反するような要素を持っている選手は稀有だと僕は思う。ワガママを通すためには努力が必要ということを15歳で理解しているのは彼のキャリアにとって大きな財産になることだろう。
彼はアメリカではポイントガードとしてのプレイを求められることになる。先日彼からポイントガードの役割について聞かれることがあった。彼自身慣れない環境でやったこともないポジションでのプレイを求められて、混乱している部分が少なからずあるのは想像に難くない。先述した通り、彼の弱点としてプレイ中の判断・ボールハンドリングがある。この弱点はポイントガードとして致命的だとは思う。だが同時に彼は他のポイントガードにはない他のポジションでの経験がある。そしてウイングスパンの長さも他の選手より優れていてディフェンスにおいては魅力的なポイントになり得るしシュートも上手い。それに加えて彼は“何かもっている”選手だと思うのだ。彼がアメリカ留学を決めたのも一発勝負のシューティングコンテストで優勝したからだ。彼は今の立場・環境を勝ち取ったことは間違いない。
私は彼がアメリカで選ばれる選手という立場を勝ち取る気がしてならない。