偽情報(フェイクニュース)による認知戦と民主主義国家の危機
(はじめに)
現在、日本でもアメリカでも、テレビ、新聞、SNSに嘘情報、偽情報、フェイクニュースがあふれており、それに惑わされた大衆が、激しいデモや、選挙活動への妨害行為、お店への妨害行為、神社など神聖な場所への故意の迷惑行為、果ては、元首相暗殺、日系人やアメリカ人への傷害行為、日本人学校児童の殺害などが、日本国内外でおこっており、大変な時代になっています。
[I] 日中ハーフの10歳の児童沈君殺傷事件
民主主義国家では、言論の自由があるので、偽情報が流れても、それを信じるかどうかは個人の判断に任されていますが、言論の自由の無い国では、情報は国家によって管理されており、一方的に偏向した情報しか、国内では流れていません。したがって、外国から、その訂正を申し入れても、愛国無罪と造反有理とされて、無視されて偽情報が削除されることはありません。中国の日本人学校がスパイの養成をしているとの偽情報に惑わされた中国人の44歳の大人が、日本人学校前で日中ハーフの10歳の児童沈君を殺傷するなど、涙を禁じ得ない事件が起こっています。目の前で何度も男に刺されて内臓が飛びだしてしまった息子を、中国人の母親は、血だらけになりながら息子をかき抱いて、息子がなにをしたというんだと、中国語で絶叫したということです(1)。母親の気持ちに人種は関係がなく、涙を禁じえません。中国の幼稚園や小学校では、日本軍が大勢の中国人を殺害したという劇や講話を毎日行っており、日本や日本人を幼稚園の頃から憎むように教育しています(2),(3)。そのため、中国の地元の一般学校へ通わせている母子は身の危険を感じており、日本に早く引き上げないと、いつか自分たちが刺されるのではと大変心配していた矢先に、先の事件が起こりました。習近平主席になってから、このような反日愛国教育が、度を超すようになっており、北京日本大使館の垂水大使は、再三是正する様に中国政府に申し入れてきましたが、全く無視されています。
参考
(1)【深セン日本人児童刺殺】被害者は日中ハーフで多数の刺し傷 https://note.com/lilyasforeigner/n/n436512ebeaaf
2)幼少期からの反日教育が中国の子どもから笑顔を奪っている
(3)【中国で日本人児童刺される】中国人が子どもを狙う理由 https://note.com/lilyasforeigner/n/n8f98a04bbb72
[II] 民主主義国家の言論の自由とその社会的危機
言論の自由がない国では、時の政府が行うプロパガンダを大衆は信じて、真偽を判断するすべがありません。一方、言論の自由がある国では、外国からの偽情報のプロパガンダを、阻止するすべがなく強力な法律が理念上設定しにくいため、選挙やテレビ、新聞の報道に外国の干渉が防げません。
アメリカに住んでいる友人から、アメリカの大統領選挙においても、この偽情報により、民主主義が危機に瀕しているとの指摘がありました。下記の記事をご一読ください。
Truth and democracy in an era of misinformation
(誤報時代の真実と民主主義|科学)
https://www.science.org/doi/full/10.1126/science.ads5695
[III] 中国の認知戦と日本のお花畑
また、最近のNHKの番組には、中国などが、情報戦を、「認知戦」と呼び、積極的に外国に干渉していることが、明らかにされています。下記の番組をご視聴ください。
中国のセキュリティー企業のものとされる内部文書が流出。取材でみえてきたのは、認知戦という現実でした。 | NHK | WEB特集 | 中国
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241004/k10014588441000.html
この中で、実際に砲弾が飛び交う戦争ではない、偽情報が飛び交う戦争がすでに始まっていると、アメリカに亡命した元中国軍情報将校が語っているのが、大変印象に残ります。
私たち日本人は、いつまでもお花畑で居て、平和ボケしていてはいけない気がしてきています。
令和6年(2024年)10月5日 随筆
*なお冒頭の写真は下記のURLのフリー写真素材から引用させて頂きました。
https://photo-chips.com/?act=bukken&id=3026&html=tp_item.html
パステルカラーのかわいいお花畑
(追加) 石平さんのご意見 2024.10.6
https://www.youtube.com/shorts/WY0gJut2Tp8