HCD-Net東海支部設立セミナー「エンジニアの立場で考えるUXデザイン」を開催して
先日7/18(土)にHCD-Net東海支部設立セミナー「エンジニアの立場で考えるUXデザイン」を開催しました✨
その自分なりの振り返りnoteを書きます✍️
はじめに
今年度から東海支部を立ち上げ、最初はのセミナーは盛大に行いたいなと思い、ここはやっぱり安藤先生しかないでしょということで、安藤先生お呼びして開催することにしました。
東海支部立ち上げに際して、活動メンバーを増やし、そして今年の3月ぐらいからこの企画をし始めました。
そのころはちょうどコロナの影響が出てきたころで、軒並み多くの人が集まるイベントは中止になっていきました。
ということで、我々も少なくとも今年いっぱいは対面のセミナーは出来ないなと思い、オンラインに切り替えて企画をし始めました。
もちろんオンラインセミナーの開催は初めてだったので、いろいろなオンラインセミナーを受けながらも、このセミナーに活かせるところは活かしていきました。
参考にした記事の1つがこのnoteで、この10の中の以下の3つを参考にしました。
2. 視聴とミュニケーションの場を分断するべからず!切替操作の負荷を意識せよ!
7. 当日のトラブルに備えて登壇者用・スタッフ用のチャットを用意せよ!
9. 初心者が1人でオンラインイベントを回すのは無謀!チームで取り組むべし
他にもいろいろオンラインセミナーとして仕込んだことがあるので、それはそれでnoteにまとめようかな。(やるかな?自分w)
なぜ「エンジニア」を対象にしたのか?
セミナーの振り返りの前に「エンジニア」に特化した内容にした企画意図を少し説明したいと思います。
UXデザインのセミナーと言ったら、まず第一に○○デザイナーと呼ばれる人たちが多く参加され、デザイナーさんを対象にしたセミナーが多いかと思います。
でも、今回はタイトルにはっきりと「エンジニア」という言葉を入れました。
自分は大学で情報系の勉強をし、社会人のスタートはソフトウェアの品質保証でした。
HCDやUXデザインを勉強し始めたときはこのころで、当時のUX系のセミナーの参加者のは大半がweb関係のデザイナーでメーカー系の品質保証なんて超アウェイでした😰
ただ自分が勉強していく中で、この考え方はデザイナーだけのものだけでなく、エンジニアやすべてのモノづくりに関わる人たちに必要な考え方だと思い始め、今でもそう思っています。
特に自分は「エンジニア」にこそUXデザインの考え方を知ってもらいたいと思ってます。
その辺りの思いはこちらのnoteを参照ください。
セミナーか懇親会の中での質疑応答でも
「エンジニアがUXデザインを学ぶ意義は何ですか?」
というような質問があって、安藤先生は
「逆に何で必要ないの?(もちろん優しい口調で)」
というようなやりとりがあり、今後は当たり前の考え方にしていかないといけないと思いました。
(こんなニュアンスだったと思いますが、違ってたらすいません🙇♂️)
「UXデザイン」と「デザイン」とついているだけで、エンジニアの自分には関係ないと思わずに、
関係あるのかな?と思ってもらいたかったので
今回はタイトルに「エンジニアの立場で考える」とエンジニア向けだということを前面に出しタイトルにしました。
正直この「エンジニア」にターゲットを絞り、タイトルに入れるというのは結構勇気のいることです。
(今回のセミナー内容の個別解と一般解のくだりに通じますね)
こうタイトルに書くことによって、エンジニア以外には関係ないセミナーだなと思われる可能性があります。
内容的にはもちろんエンジニア以外の人が聞いても、必ずためになる内容だと思っているので、やっぱり多くの人に参加して欲しいと思っちゃいます。
でも、エンジニアと表明することによって、
まずはエンジニアの人に来てもらうこと
自分に関係あるかなと思ってもらうことを優先し、
タイトルにも入れ込みました。
そのおかげで、参加者の約40%がエンジニアの方で
今までのセミナーの傾向は約25%がエンジニアの方だったので、増えましたね😉
狙い通り多くのエンジニアの方に聞いてもらえてよかったです😊
講義で印象に残ったこと(「個別解」と「一般解」のモードの切り替え)
ようやくセミナーの内容に言及します😅
運営だと正直参加者の体験を1番に考えているので
(運営の鏡ですね。自分でいうな!セルフツッコミ)
そこまでしっかり安藤先生の話を聞けていないのが、正直ですが
その中でも印象に残ったことを。
まず当日の資料はこちらです。
それとインフォバーンのグラレコ部の川田さんによるグラフィックレコーディングも載せておきます。
一番印象に残ったところはスライドのP36にある
「個別解」と「一般解」のモードの切り替えが必要💡
エンジニアの方は「一般解」を求めるトレーニングを受けてきたので、
UXデザインの考え方である「個別解」を求めているときに、不安になってしまう。
これはそうそう!と思いました。
質疑でもつい一般解を考えてしまう癖のある人がいました(きっとエンジニアなんだろうな)
自分も品質保証時代は1つの不具合もお客様にご迷惑がかかるので、出してはいけない考え方だったので、
全てのお客さんに対して漏れなく保証しないといけないという考え方の教育されてきました。つまり一般解です。
それとHCDやUXデザインはある特定の状況、人物に対してデザイン(設計)していく個別解の考え方は
品質保証とは相反する考え方だなと自分でも思いながら、周りや上司に指摘されながら、それでもなんとかやってきました。
正直、自分の力量じゃHCDやUXデザインの良さ、必要性を周りや上司を説得させることは出来なかったので、ほぼ諦めていました…
今回のセミナーでフェーズが違うというのが自分の中でもはっきりし、腑に落ちました。
個別解を突き詰めているときは、特にエンジニアの方にとっては不安だけど、その後、抽象化し一般解を出していくので、そのモードの使い分けが大事ということですね😉
オンラインセミナーの良さ
今回は初実施だったオンライン開催視点での振り返りも残しておきます。
・全国の人に参加してもらえた
(ただ東海地方の人が少なくて残念。もっとアピールしないと!)
セミナーの最初にアイスブレイク的に実施した、参加地域の投票。
関東が61%とダントツ!そういえばここ最近関東では安藤先生のセミナーは開催されてなかったですからね。
・初安藤先生という方もいて喜んでもらえた。
・家庭の事情などでなかなか対面セミナーに参加出来ない人でも、
参加できたという声をいただき、よかった。
・Zoomのチャットが盛り上がった。
今回はZoomのウェビナーという形にしたので、対面セミナーだとわかる参加者の反応(うなずきとか笑いとか)が講師や運営側に伝わりません。
特に講師の方は孤独な戦いですw
唯一インタラクションできる、チャットで出来るだけ反応を分かるようにしました。
その効果で逆に対面では分かりにくい参加者それぞれが思っていることが言語化されたりして、チャットが盛り上がり「会場の一体感を感じた」というコメントもあって、これはチャットの書き込みを促して良かったと思いました。
ちなみに最初設定で、安藤先生の映像が参加者に流れていなくて、かなりブーイングがきて、なんとか設定を見つけて、映ったときの様子。
見えたときのチャットの反応が面白いですねw
この他にもワークショップもやりたいけど、大人数でのオンラインのワークはどうやってやろうなど新しいチャレンジで色々あり、あたふたしたところもありましたが、概ね良かったんじゃないかと思っています!
ワークは個人ワークにして、もくもくやってもらうワークにしました。
今、日本では第2波の真っ只中なので、少なくとも今年度いっぱいはオンライン開催すると思いますし、
アフターコロナの世界でもオンラインは活用していきたいと思います。
よろしくお願いお願いします😉
今後も東海支部では今年度に2、3回ぐらいはオンラインセミナーを実施したいと考えてます(まだ企画は未定ですが)
でも、対面のセミナーやワークショップもいつか再開したいですね😉
■参考情報
参加者の鳥谷さんのnote:「エンジニアの立場で考えるUXデザイン」に参加して学んだUXデザインの基本