あいうえお作文「ゆ」

「ゆ」
夕立。カバンに折り畳み傘をいつも入れていた。晴れていても入れていた。私は用心深くていつ雨が降り出すかわからないから持っていた。使うときは年に一回有るか無いかと言ったところか。いくら軽いと言っても傘だからある程度の重さはある。安心感だろうか。それとも私が天気予報を信用していないか。どっちだろうか。どっちもかな。職場にカバンを持っていくのがもうおっさんなのかあ。でも持っていかないと帰りになにも入れられなくなるしなぁ。

「ゆ」
郵便。子供の頃、年賀ハガキを出すのがまだ一般的ではなかったときの話。不幸の手紙というのがあって、同じ文章で幾何級数的に増えていくいわゆるネズミ講的な遊び。当時、小学生にとってハガキは貴重なものだった。私はその女の子だったら分かってくれるだろうと思い「おめでとうの手紙」という不幸の手紙に寄せた官製ハガキを書きそれは12月中にに投函した。翌年の1月1日に着くはずが12月中に着いてしまいその女の子に散々いじられたのは私です。

「ゆ」
夕方に雨が降る降る傘をさし
郵便ハガキ年賀の文字をつい忘れ

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