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資本主義を取り巻く2024年を振り返る/資本主義アプデアドカレはじまります

こんにちは。Figurout の中村です。
昨年実施した「資本主義のアップデートについて考えるアドベントカレンダー」。2024年も行います!

資本主義のアップデートについて考えるアドベントカレンダーとは

現在の資本主義に課題があることについては、政府の発信した「新しい資本主義」をはじめ、様々な観点で議論がなされるようになってきています。
書籍やメディア記事でもたくさん議論され、インパクトを志としたスタートアップなどもたくさんでてきていますが、各自が「独自の目線」で理想の資本主義を語っても、社会を変える大きな潮流は生まれません。
色んな考えの人がいますが、「資本主義を変えると社会はよりよく変われるんじゃないか」という、思いは同じなはず。
一度、「資本主義のアップデートを考える」というテーマで、色々な方の情報発信を集約することで、何か大きなムーブメントを起こせないかな、ということで「アドカレ」という形でやってみます!

昨年の取り組みは、ビジネスインサイダーにも取り上げていただきました!

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資本主義はこの1年どう変わったのか

昨年末時点で資本主義の課題はどうみえていたのか

昨年のアドカレ30本は、まとめると以下のようなテーマについて語られていました。

「人」を中心にした社会へ。
1.「人の本質的な欲求」と向き合っていくべきということ。
2.「自分事化」というキーワード。
3.企業に関わるステークホルダーの最適化 という観点。

「資本主義の構造」における課題点
1.「長期投資」を軸にした考え方
2.「社会に意義のある活動」の実践とそこへの支援(ファイナンス)
3.資本主義の改善取り組みである "SDGs/ESG"の取り組みに関する論点
4.資本主義全体のエコシステムに関する論点

https://note.com/kntn123/n/n68d9bab6e920

資本主義がどこへ向かうべきか、という前半の「人」を中心にした社会へというテーマについては、本質的な方向性の話なので、1年前を振り返っても、大きな変化は無いように思います。

一方、「資本主義の構造」における課題点については、現状課題についての論点ということもあり、この1年でも色々な変化がありました。

どんな変化があったのか、ざっと1年を振り返ってまとめてみました。
(※個人としての感触が多分に含まれますので、捉え方に異論はある個所もあるかと思いますがご容赦くださいmm)

■PEST環境の変化

【国際情勢】

  • 対立構造の深まり
    ウクライナ、イスラエルを中心とした地政学的リスクの拡大。

  • 米国政権の変化
    トランプ政権復帰による国際的な緊張と経済政策の不確実性。

  • 気候変動対策の広まり
    国際的な枠組み(COPなど)の進展と、それに伴う規制強化や投資機会の拡大。

【国内情勢】

  • インフレ社会へ?
    インフレ傾向が顕著化し、家計や企業における購買行動・投資戦略の変化。

  • デジタル化の浸透
    政治(選挙)でSNSの影響度が強まるなど、デジタル化が遅れていた領域にも変化が。

【技術の進展】

  • AIの加速:GPTをはじめとしたLLMの急激な発展と浸透。


■上場資本市場を取り巻く変化

【東証主導の資本市場改革】

  • 資本市場変革の取り組みの浸透
    ー資本コストを意識した開示が浸透してきた
    ー政策保有株の解消の動きが急ピッチで進んできた
    ーTOBや非上場化などの動きの増加

  • 大企業を中心とした構造改革
    ー政策保有株解消の推進。
    ーTOB・非上場化などの動きの増加

【スタートアップをめぐる市場環境変化】

  • 政府のスタートアップ支援活発化
    ーSO制度の改定:スタートアップの株式報酬制度の拡充。

  • IPOの谷問題への取り組み
    クロスオーバー投資(IPO前後をまたがる投資)が見られるように
    ープリIPO段階での新たな資本戦略の模索(スイングバイIPOなど)

【株主行動の変化】

  • アクティビストの活発化と一般化
    より一般的な投資戦略として、忌避されるものから対話する存在へ?

  • 個人投資家の影響力増加
    ー新NISAによる個人株主の増加と投資の一般化
    ー個人アクティビストによる株主提案やSNSを通じた活動など


■ESG/サステナビリティ/社会課題解決に関わる取り組み

【ESGトレンドの変化】

  • ESGの枠組みの先行き不透明感
    ー"ESG"批判や米国政権交代などを受け、何らかの枠組みの再構築がありそうな空気に?

【サステナビリティとインパクト】

  • バズワードから実践の時代へ
    サステナブルファイナンスやインパクト投資など、一時的な話題を乗り越えた実践取り組みが増えてきている

  • 地域課題への対応
    地方創生や地域経済活性化を目指した取り組みの広がり。


国際情勢、国内政治、経済状況、AIの浸透などの社会情勢にも大きな動きがあったとともに、資本市場にも色々と大きな動きのあった1年だったのではないでしょうか?

先行き不透明なことだらけではありますが、社会が色々と「変わりつつある」ことは多くの方の感触なのではないでしょうか。

「競争原理による動的平衡」こそ健全な資本主義社会

資本主義に欠かすことができない大事な要素として、「管理」ではなく「自由競争(市場原理)」での最適化が挙げられます。

資本市場の変化について、ESGの方向性について、日本経済の先行き、など不透明なことはたくさんありますが、「約束された安定」ではなく、「競争原理による動的平衡」を健全な資本主義社会の目指すべき姿とするのであれば、こういった「不透明性の中で是々非々で物事が変わっていくこと」自体は健全なことでしょう。

会社や組織の一員として、消費者として、投資家として、社会の一員として、各自の目線で今の社会を観察しながら、問題があることには声を上げながら、自分の未来には自分で責任をもって行動していく

そんな「自分事」として各自が自分の人生を生きる生き方が、資本主義社会をよりよいものに変えていくのではないでしょうか。

そんなわけで、資本主義のアップデートについて考えるアドベントカレンダー2024、はじまります!

もう師走ということで、2024年を振り返る形で「資本主義を考える」きっかけで、アドカレのオープニングセッションとさせていただきます!

「多様な目線で資本主義を考える」というこの企画、今年も素晴らしいみなさまに参画いただいています!昨年にも増して、より多様な目線で、資本主義の課題に切り込むストーリーが聞けるのではないかと思っておりますので、ご期待ください!

さいごに

本企画、本来もっと前もって万全の準備をして臨むべきところ、忙しさを理由に11月下旬に入っての起案となってしまいました。。
「今からだともう無理かも・・・」と一瞬開催を迷いましたが、こういう取り組みは「続けることが何より大事!」ということで、開催を決意しました。
急なお願いにもかかわらず賛成表明いただいたみなさま、本当にありがとうございます!

まだ枠に若干空きもありますので、追加参戦表明についてもお待ちしております!

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Figurout CEO 中村


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