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【The thing is】風野 灯織 パラコレ 感想 雑記

※【The thing is】風野 灯織 のネタバレを含みますのでご注意ください。

①at a turning point
教育番組の司会として、おすすめの本を紹介する灯織。
撮影が終わった後、次の現場に向かう社内の会話で、大人になった実感がないと語る灯織がプロデューサーに「大人っていつから『大人』?」という問いを投げかける。

大人になるといっても一言では言い表せない。
選択肢の「自活」は経済的に、「成人」は肉体、社会的に、「そう思った時」は精神的に大人になったことを示すだろう。
特に精神的に大人になったかどうかを自覚するのは難しい。
パラコレ時空のプロデューサーは肉体的、経済的、社会的に大人になっていく灯織のことをこれまで見守ってきただろうし、灯織自身もそこは自覚しているだろうが、精神的な部分はどうだろう。

②My gorl is…
番組の中で、多方面で活躍している灯織の次の目標について問われる。
将来のビジョンがあり、これから準備を整えていくと答える灯織。
その言葉を聞いたプロデューサーは、灯織が打ち明けた時は笑顔で背中を押したいと決心する。
おそらくこのパラレルの世界では283を巣立っていくアイドルたちを少なからず見送ってきたに違いない。
彼女たちが輝ける場所を見つけることができたなら、その場所がたとえ283プロでなくとも、プロデューサーは迷わず背中を押すようにしてきたのだろう。

場面が変わり、気分転換に2人で散歩をしている中、灯織から「実は話したいことが」と話を切り出す。続けて「やりたいことができたんです」と、
いよいよか、という表情で灯織の話を聞く姿勢をとるプロデューサーが目に浮かぶ。
「プロデューサーがこれまでしてきたように、事務所の後輩を支えていきたい
そして、いつか私も同じ場所に立ちたい」
灯織から出てきた言葉は、アイドルを長年続けてきた彼女からの最大限のリスペクトであり、長年プロデューサーを続けてきたプロデューサーにとって、この上なく嬉しい言葉だった。
「自分のことが嫌いで空回りしていた自分を、目をそらさず見守って導いてくれた」
「過去の自分の嫌な部分も含めて何もかもと向き合うことができるタイミングこそが大人になった瞬間だった」
灯織が大人になれたのはまさに、プロデューサーが目をそらさずに見守ってくれ、背中を押してくれたからなのだ。

③It’s up to you
楽しそうに真乃、めぐるとメッセをする灯織。
どうやらイルミネの活動はしっかり続けており、年に一回の大事なライブに向けて準備を進めている様子。
大事なリハの願掛けにラッキーアイテムのキャラものシールを携帯している。
精神的にも大人になり、そろそろやめたいと思っているが、習慣になっていてなかなかやめられないと話す。
しかし、それでもいいよとプロデューサーは肯定する。
「どんどん先に進んでいく灯織を見て、変わらない昔から知っている部分を見るとホッとする」と言葉を漏らす。
場面が変わり、疲れて事務所でうたた寝をしてしまうプロディーサーだったが、聴きなじみのある灯織の声で目を覚まし、今までの話は夢だったことが明らかになる。
寝ぼけた様子のプロデューサーに対して疲れているのではないかと心配でかけた灯織の「これからもプロデューサーには一緒にいてもらわないと」という言葉が、夢の中の未来の灯織の「いつか私も同じ場所に立ちたい」という言葉と重なる。

アイドルの手紙
パラコレ時空ではなんと10年たっているということが分かり、今までの感謝の気持ちとこれからの決意がつづられていた。

感想
今回のコミュの好き好きポイント2つ
まず、イルミネが真乃、めぐる、灯織の3人で10年後も続いているということ!
イルミネは特に「ずっと」がないこと、「絶対」が難しいことを理解していて、だからこそずっとイルミネーションスターズでいることを想うこと、そういうかけがえのない気持ちをみんなにも届けようとすることを大事にしていました。そんな彼女たちが10年という長い時間をイルミネとして活動し、想いの力を証明してくれたことが何よりうれしかったです。

次に、灯織がプロデューサーのようになりたいと言ってくれたこと。
もともと灯織は、自分のことが好きになれない自分を変えたくて、ステージで輝いているアイドルを見たときに、誰かに好きになってもらえるような存在になれれば、自分のことも肯定できると思い、アイドルになりたいと考えるようになりました。
そんなアイドルに並々ならぬ思いを持ち、元々アイドルになって自分を認めることをゴールとしていた灯織が、過去と向き合うことができたことを自覚し、過去の自分のような迷えるアイドルの卵たちの支援をしたいと言ってくれたことが、着実に灯織が前に進んでいるのだなと実感でき、うれしく思いました。
また、シャニP視点としても、これほどうれしいことはないと思います。灯織の成長に対する喜びももちろんですが、灯織の言葉って、長年プロデューサーを務め、シャニPが積み重ねてきたことに対しての最大の肯定なんですよね。
シャニPはプロデューサー以外の道は考えられないというほどのプロデュース馬鹿で、パラコレ時空では10年もの間、プロデュースを継続してきました。
そんなシャニPに対して灯織が「プロデューサーがこれまでしてきたように、事務所の後輩を支えていきたい」と言ってくれたのは、シャニPにとってこれほどの喜びはないと思います。

灯織の成長と同時に、10年という経過時間の威力にやられるコミュでした。

それにしても
10年ってすごい… 手紙の威力…
今までのパラコレアイドルは、具体的な明言はありませんが、3~5年後の未来が描かれていたかと思います。
そんな少し先の未来でも、未来の彼女たちにはそれぞれの変化があり、中には事務所を辞めた人もいました。
それと比較すると10年という長い歳月が引き起こす変化というものは、さらにとてつもないものでしょう。
灯織から後輩の話があったように、新たに事務所に入ってきたアイドルや新ユニットもいるでしょうし、さらには新しく入ってきたアイドルが卒業していてもおかしくない。
10年とはそんな歳月なのです。

灯織が将来やりたいことの話を始めた時は、シャニP視点では当然灯織の283退所も考えられただろうし、寂しい気持ちと背中を押したい気持ちで複雑な感情を抱えていただろうなと思います。
だからこそ、灯織がプロデューサーを目指すと言ってくれたことは本当にうれしかった。

灯織の占いを肯定するシーンのシャニPは、私たちの代弁でもあるのかなと。
パラコレ全般に言えるのですが、一気に時間が進み、数年後のアイドルたちが描かれ、それが望まれるような未来であろうがなかろうが、どこかアイドルたちの急激な変化を目の当たりにし、寂しく思うことがありました。
パラコレのシャニPはアイドルと同じ時を過ごしていますが、今回は灯織に対して、シャニマスプレイヤーと同様に、どんどん前に進み、変化していくアイドルたちに寂しさを覚え、あんな言葉を漏らしたのかなと思っています。

TrueENDでは今までの話が夢であることが明かされますが、夢に見た未来に向けて、正史のシャニPもアイドルの背中を押し続けることを祈ります。

P.S.
灯織Pをぜひとも拝みたいので、スピンオフ作品「ひお的光空記録」、お待ちしています。

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