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ベースの魅力② ドナルド・ダック・ダン

こんにちわ!今日もベーシスト特集でそのパート②です!!
今回はブッカー・T&MGズのドナルド・ダック・ダンです!!

アメリカ南部メンフィスを拠点としたソウルのレーベルにスタックスという名門レーベルがありました。そのハウスバンドとしてブッカー・T&MGズというグループがおり、このバンドでベースを弾いていたのがドナルド・ダック・ダンです。

スタックスといえば、ソウル/R&Bの巨人オーティス・レディング。そう、彼のクラシック「ドック・オブ・ザ・ベイ」(1968)でとても印象に残るベースを弾いているのがドナルド・ダック・ダン。実質的にはベースとヴォーカルだけで成り立つような曲ですね。

Otis Redding - (Sittin' On) The Dock Of The Bay (Official Music Video)


スタックスと言えば、サム&デイブも有名です。サム&デイブは「ホールド・オン、アイム・カミング」がビッグヒットしました。めちゃくちゃ名曲ですね。明石家さんまの「恋のから騒ぎ」のテーマソングとしても使われていました。「君が悲しみに暮れているときには、俺が傍にいてやるぜ!」という漢気ソウルです。

ベースのメロディという観点からは、彼らの「ソウル・マン」(1967)の方が深みがあるかもしれません。


ソウルの伝説的なシンガーソングライター、ビル・ウィザースのファースト・アルバム「ジャスト・アイ・アム」(1971)でも、ドナルド・ダック・ダンがベースを弾いています。

痺れる名曲オンパレードなアルバムです!ビル・ウィザース、SSWなので、ベースがブイブイいってる曲はこのアルバムの中ではそれほどないのですが、Sweet Wanomiはバンドサウンドでもゆっくりめのタメのあるリズムでベースの遊びが生きてる曲。
2000年代後半に突如としてビル・ウィザース再評価の波がありました。今から思えば多分彼のドキュメンタリー映画の公開によるものだった気がします。


70年代に入ると、ドナルド・ダック・ダンもコラボレーションが増えていきます。私はこの人、てっきりずっとアフリカン・アメリカンだと思っていたのですが、アイルランド系の白人なんですね。

余談ですが、黒人音楽に早くから関わっているのは、大抵アイルランド系かユダヤ系のマイノリティだったりしますね。アイルランド系のジョン・ライドンの自伝のタイトルも「No Blacks,No Irish,No Dogs」でした。

そんなドナルドが、名ドラマーのジム・ケルトナーと共にリズムを担ったスワンプ・ロック名盤がジェシー・エド・デイビスの「ウルル」(1972)。

これはアルバム一曲目。ベースがブイブイ鳴ってますね。

ジェシーは生粋のネイティブ・アメリカン(いわゆるインディアン)のギタリスト。

これ以降、ドナルド・ダック・ダンはポール・バターフィールドやドクター・ジョン、レオン・ラッセル、ジョン・レノン、ジョージ・ハリスン、クラプトンやロッド・スチュワート、ブルース・ブラザーズ、果ては忌野清志郎ともセッションをするようになります。段々ソウル史よりも70年代~80年代のロック史において存在感を発揮していきます。

彼のベースは、ウォーキング・ベースと言われるトッコトッコ歩くようなベースラインだったり、一拍目にタメのあるフレーズに特徴がある気がします。

JB's(ジェームス・ブラウンのバックバンド)にいたブーツィー・コリンズの、蛇が体をくねらせて進むようなベースラインよりも、ずっと淡白な感じで、無理なく歌と寄り添える優しいながらも奥深いベースです。

ブーツィー・コリンズがカレーとかビビンバなら、ドナルド・ダック・ダンは鮭と卵の雑炊みたいな感じでしょうか。

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毛針
頂けるなら音楽ストリーミングサービスの費用に充てたいと思います。