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伊藤和夫「英文解釈教室」

受験生の時に大変お世話になった本。私は高校を行かずに大検を2回受けて、高卒資格を取った。その後1年間駿台へ通い、18歳で池袋にある私大の社会学科へ入学した。

受験勉強なんてどこから手をつけたらいいか分からなかったので、結構愚直に予備校の先生の指導に従った。というのも、私の場合、大学を卒業しなかったら大検で学歴が終わってしまう。そうすると中卒として世に出なければならなかったので、真剣だった。

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そんな時に駿台で「まずコレやってください」と言われたのが、この本。講師の人が、「これをマスターすれば英語に関しては、ほとんどの大学は受かります。」と断言していた。

累計100万部突破、伝説の大ロングセラー。難関校受験生を中心とする多くの読者に支持され続け今もなお広く読み継がれる「受験英語のバイブル」。本物の英語力を身につけたい多くの読者に圧倒的な支持を受け続ける伝説の参考書。

私は受験までに4回くらいやった。問題の左端に〇×をつけて繰り返した。文法解説もさることながら、取り上げる例文がイイ。格調高いというか滋味のある例文が多く、読んでいて楽しい。教養があるってこういうこと。

そして、この本のお陰で「受験ってこういう要領でやればいいんだ」と学んだ気がする。国語と社会はそれなりに出来ていたので、英語を克服できたのは大きかった。この本がなかったら、今でも英語は苦手だったかもしれない。

オーストラリアにワーキングホリデーに行ったり、TOEICを教えたりし、その後も文法書を何冊も手に取った。でも、この本より説得力あるものには出会わなかった。それくらいよく出来た参考書。

当時の駿台って、この本、この先生のお陰でブランディングに成功したような気がする。そう考えると、この一冊で受験業界を変えた革命的な本なのかも。

一つ後悔していることがある。世話になった窓口のお姉さんに合格のお礼を伝えに行かなかったこと。

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毛針
頂けるなら音楽ストリーミングサービスの費用に充てたいと思います。