こそ枯らす
彼の人も此の人も他人事と話す
生きてても詰らない此の世も仕舞と
止らない皆為て声高に話す
知ってるよと私は今を拾う
何よりも己が為しか見えない様で
皆は当り前だと今を棄てる
毀しても毀しても身に覚え無いの
そんな人は居なくて善いじゃないの
気も付かず人間は何時の間に過ぎる
止まる事をも為ず何時の間に過ぎる
楽に勝る物何て他には無いよと
知らないと駄目なのに知らな過ぎる
誰よりも己が事気に掛かる様で
皆は誰の御蔭と知る由も無い
降られたら降られたで文句言う許り
そんなに考える暇も無いの
仁よりも楽か便利しか無い様で
皆は当り前だと仁を棄てる
絞めても絞められても身に覚え無いの
そんな人は居なくて善いじゃないの
本歌
研ナオコ
「窓ガラス」