さよなら機材【ギター・ベース・アンプ編】

 前回に引き続き今回はギター・ベース・ギターアンプ編です。

エレキギター

1. Ibanez RGDIM6FM

「ストレンジャーズ」の俺を象徴する1本だった

 このギターは東北大学入学後、メタルしかやってない軽音楽部への入部を決めた際に購入したギター。5月だったかな?それから卒業まで5年間走り抜けた。「俺といえばどのギター?」と訊いたらこれをイメージする人も多いと思う。もはや俺のアイコンとなっていたギターだと思う。
 ボディがとにかく軽い。メイプルトップ・アッシュミドル・マホガニーバックでできた3層のボディ。鳴りはあんまない。RGDシリーズは通常のRGよりもヒールカットやエルボーカットが深い。尖った印象でカッコいい。
 特徴的なのがマルチスケール(ファンフレット)。これは見た目より全然違和感ない。むしろ高音弦のテンションが低くなるのでそろやピロピロは弾きやすく、低音弦のテンションは高くなるので刻みの圧が出て良い。ただフレット処理とナット処理は甘い感じはした。メタルは弾きやすいが、Fなどのローコードはちょっと弾きにくい。多分Ibanezのファンフレは比較的角度がキツい。
 そしてFishman Fluence Modern Humbucker。めっちゃ良い音がする。ノイズレスだし。スッキリ系。同じメタル系でもEMG81の厚い感じやDiMarzio ToneZoneの暑苦しい感じとは別。キメ細かく歪む。Djent用だね。この時点ではあまり有名でなかったけど、後にAALのTosin AbasiやKsEのAdam Dutkiewicz等が使い出して今やメタル界の王道ピックアップの1つに。ちなみにVolポットのPush-Pullで音色が変えられるのだが、あんまパッとしなくてずっとModernモードしか使わなかった。
 チューニングはDrop C~A#で主にメタルコア専用として演奏していた。弦はエリクサーの10-52。DropCだと結構固めだけど、パワーがあって良い。
 思い入れのかなり深いギターだが、この手の6弦はいずれ高級品に乗り換えたいと思っていたのと、悪のカリスマ・断捨離の流れで手放した。Yahoo!フリマで割と高額で取引できて満足。モノを持ち続けると人生が滞り淀む。これでまた俺は動きだすことができた。

2. Sterling by Musicman JP70 Trans Purple Burst

とっても弾きやすい 凄く良いギターだった

 割と最近売れた。ヤフオクで経済8弦ギターを落とせたので、7弦ギターを手放すことにした。この7弦も所謂廉価版の立ち位置でいずれ手放すつもりだった。ちなみに買ったときより高く売れた。ラッキー!
 すっごい弾きやすい。とても廉価版とは思えない。まずボディが軽い。JPはDream TheaterのJohn Petrucciのシグネイチャーなのだが、本家Musicmanでもボディ材にバスウッドを採用している。このJP70も例に漏れずバスウッドで非常に軽い。あとネックがめっちゃ良い。薄さもちょうどいいし、幅も7弦にしては広すぎない。何より通常のロングスケール(26.5インチ)なので6弦から持ち替えた時の違和感が少なくてとても良かった。ヒールカットも深く、くり抜いたようなエルボーコンターが非常に最高の極みという感じでございます。ボディバランスも良く、コントロールの位置も非常に良く考えられていてベスト。
 言うことなし。かと思いきや、まあこれは好みの問題なのですが、ブリッジがフローティングなんですよね~。シンクロナイズドトレモロとフロイドローズの間の感じ。アーミングはエグくできるんですが、ロック式よりはチューニングはずれやすく、かと言ってフローティングなのでズレた後のチューニングが大変です。音の面でもトレモロブリッジってブリッジミュートがルーズになるんですよね。これがデスコアとかやる時には気になりましたね。ドリムシやる分にはむしろ良いんですがね……。
 ちなみにチューニングはレギュラー(スタンダードB)~低くて1音下げ(スタンダードA)でした。主にデスコア、Korn、Periphery、ドリムシ等で使いました。テクニカルなやつが多かったですね。

3. Squier Bullet Strat with Tremolo HSS 3TS

かなり思い入れの深いギター 今の俺のイメージとはかけ離れたギターかもしれない

 つい先日ノリで後輩に譲ることになった。実は中学2年生の時に誕生日プレゼントとして親に頼んで、地元の楽器屋へ行き勢いで買ってもらったギター。当時新品2万円。Squierの一番安いやつだった。
 中学2年の買った当時はバンドを一緒にやる人間も居らず、何もわからなくてすぐ挫折して1年近く弾かなかった。その後中3の秋に部活を引退して暇になったのでカラオケに通いつめたりした一方でギターにハマり始めた。
 高校では陸上部と並行して軽音楽部に入り、このギターを弾き倒した。高2の秋で今も持っているレスポールを買ってからは出番が減ったが、家でも弾いていた。
 大学に入ってはIbanezとレスポールがメインになったのでこれの出番がないように思えたが、なんと当時シングルコイルのギターをこれ1つしか持っていなかったため、ZAZEN BOYSのコピーバンドで使用。これをきっかけにシングルコイルに目覚めるきっかけとなる。
 一方で、最悪壊れてもいいギターとして初めてのギター改造の実験台となり、DiMarzio Tone Zoneを載せられた。そしてStory of the Yearのコピバンで使用され、めちゃくちゃギター回しをした。そういえば後輩のギター回し見たことないかも。おれだけか?ギターを回していたのは。
 その後Pacificaを購入してから完全に下位互換になってしまったので長らく自宅に居た。今の俺には必要ないが、思い出がこれほど詰まっているギターなのでフリマサイトで投げ売るのは癪であり、誰か後輩にあげたいと思った。幸い結構仲の良い人間の手に渡ることになった。今の自分にはお世辞にも良いギターとは言えないが、しかし俺という人間を作り上げた大事なギターでもある。誰かの音楽の一部になるというのならば、これほど幸福なことはないだろう。このギターは大往生だ。俺との生を全うした。ありがとう。本当に今までありがとう。

アコースティックギター

4. Takamine 型番不明

見た目はイケメン 渋い系

 初めて買ったアコースティックギター。大学3年の1月だったかな?なんと仙台BIG BOSSで5500円の大特価。Takamine!?と思い即購入。裸で袋に入れてもらい、原付で前に抱えて帰ってきた。
 ネックがクッソ順反りで弦高も終わっていたが、俺の力の右手(ライト・オブ・パワー)でトラスロッドをクッソ回して直した。割と弾きやすくなった。これにFishmanのマグネティックピックアップ(シングルコイル)を付けてエレアコとして使っていた。俺主催弾き語りライブ(コロナ禍なので非公式)やスピッツのコピーで楓を演奏するのに使ったりした。普通に良い音だった。
 これは部室に置いたまま卒業して実家に戻ってきてしまったので、後輩に売れるかと思いLINEで宣伝した。売れた。これからは彼女に使って頂きます。ちなみにおれは就職して金に余裕ができたらTaylorが欲しい。

エレキベース

5. AriaProⅡ IGB-STDⅢ MBS

軽い!音も割と扱いやすい

 実は高1の冬に購入し、ずっと持っていたベース。サウンドハウスで2万。最近までほとんど弾いていなかった。実家に帰ってきたタイミングで地元の楽器屋へもっていったが、1000円もしないと言われてあまりに惨めだったので持ち帰ってきた。
 流れで部屋に残ってしまったので、なんとなくベースを始めてみることにした。今思うと2023の夏はギターから離れてベースやピアノ等に触れている時期だった。
 ボディがすごく軽い。パッシブだがハムバッカーとシングルコイルがついており、音の幅も割とある。PUがセレクターなのはギタリストとしては扱いやすい。ネックは細身でサテン仕上げ、フィンガーランプもあって24フレット、結構弾きやすかった。でもボディが軽い分音も軽い感じはした。とにかく取り回しが良くて、これでMutsumiの動画を見て練習していたらベースを弾けるようになってきたし、その後のDTMでも録音できるレベルくらいにはなった。
 現在はESP APをメインに据えることにしたためコイツはYahoo!フリマで手放した。俺にベースの楽しさを教えてくれてありがとう。

ギターアンプ

6. Roland JC-22

かっけー!!!!!

 大学3年の冬に購入。自宅JC。当時の俺は、ライブでJCしか使わないのだから自宅でJCの音を出せれば最強では?と思い購入した。
 とにかくカッコいい。テンション上がる。インテリアとして置いておくのも良いと思う。やっぱJCって洗練された無骨さがあるよなーと再確認。
 音はそのままJC。しかし音がデカすぎる!!!!一人暮らしだからとかではなく、実家でも音がデカすぎて使う場面が無かった。EWS Subtle Volume Controlをセンドリターンに挟みアッテネーター代わりにしていたが、それでも音はデカく、なんか微妙だった。
 去年のブラックフライデーでNeural DSP Plini Xを購入した。これのCh1がまんまJC-120で、これで十分だと思った。自宅にデカいアンプはもう要らないと心から思った。BOSSのKatana mini以外のアンプは売ってしまうことに決めた。これからは全部プラグインで練習します。
 ちなみにこれがメルカリではじめて送る大型の商品だったので梱包に大変苦労した。この経験のおかげで割と梱包が上手くなったので次の引っ越しは上手くいくかもしれない。

7. VOX VT20+ Valetronix

結構デカい 音もデカい

 高1の時に買ったアンプ。今となっては結構古い。多機能で割とデジタル臭いが、当時の俺にとっては初アンプだったので、デカい音が出るだけでテンションが上がったものだ。こちらも最大30Wなので音はデカいのだが、なんと出力をコントロールするノブがあり、割と小さい音でも使える。
 クリーンから激歪みまで様々なアンプモデリングを搭載、また簡単なエフェクトも搭載しているため、いろんな音を作れるが、ツマミが本体にしかないのでいちいちよっこいしょとしなければならず、クソダルかった。当時はマルチエフェクターに対する理解も浅かったので、今ならもう少し使えると思う。しかし上記の理由でアンプはいらねえ!と売却。実はこれも楽器屋で1000円しないと言われ持ち帰ってきたのだが、結局メルカリで6500円くらいで売れて大満足。あの楽器屋マジでよ。

8. VOX amPlug2 3種 & Cabinet

ちっちゃくてオシャレ

 言わずと知れた初心者御用達のamPlugシリーズ!高校生の時は上のアンプがデカくて使いにくかったのでもっぱらこっちで練習していた。断捨離を進めていたら出てきた。
 所有していたのは3種類で、amPlug(無印)Lead、amPlug2 Classic、amPlug2 Bass。Bassは壊れててドラムマシンしか使えませんでした。あとは専用キャビネット。これは音量がちょうどよくて自宅練習に向いていると思う。マジでぜってー金輪際要らないのでメルカリで売っぱらった。こういうのはジジイに売れるからみんなも売るといいぜ。

つづく……?

 エフェクター編、ギター・ベース・アンプ編ときてギター周りの贖罪はほとんど済んだ。今までありがとう。
 フリマサイトではこれ以外にも様々なものを売った。電子キーボードやガジェット系、ギター教則本や漫画など様々だ。これらも気が向いたらレビューするかもしれない。
 随分モノの所有から解放された気がする。清々しい気分だ。俺は悪のカリスマ。お前らも要らないモノを捨て、本当に必要なモノを手に入れろ。ミニマリストもマキシマリストも全員潰せ。これから俺達の時代が到来する。

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