2022.10.8

最近は資本主義がますます嫌になってきた。
テレビでマツコと有吉が東京の好きだった場所を言い合いながら、近年の開発でどんどん画一的になっていく街を「あんな綺麗なの下北沢じゃないよ」とか言って、なんだかなあ、と目を瞑っていた。
わたしは東京、好きじゃない。藤原辰史が言うように、高速回転する都市はどんどん加速して、そのまま竹とんぼみたいに地盤ごとどこかへ飛んでいってしまうんじゃないか、とか思う。世界最先端技術で飛ぶ、環境に配慮したSDGsな、メタリック竹とんぼ。

じつは高校3年の頃、ディベロッパーに就職してまちをどんどん開発したい!と思っていた。北九州市のわたしには、天神ビッグバンのイメージ図がきらきらして見えた。
6年経った今、天神ビッグバンは進んだ。大学の頃よく行った福ビルやコアはなくなり、ガラス張りのでかいビルが立つ。新しい店もたくさんできた。
24歳のわたしはそれを、やっぱりわくわくして見ている。規制緩和規制緩和!で進む大開発と、わたしが嫌いな民営化民営化、コストカットコストカット!は地続きなのに。
別に石器時代に戻りたいわけでもない。ただ「ちょうどいい都会」を享受したい。でも財源さえあればきっと簡単に加速度は増していく。ちょうどいい速度を保つことってできるのか。

久しぶりに天神に来てうれしい。大きいデパ地下は楽しいし、わたしのGoogleマップには行きたい店がどんどん増えていく。

ビルの上の大きなクレーンが塊をゆっくり持ち上げる横で、天神愛眼のビルが真っ赤なメガネの奥で微笑んでいる。おまえはいつまで居るのかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?