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ニューハルピン参内 その2 -Halpinistize 2
ツーリング開始後、最初の1時間。
舞鶴若狭自動車道を北上。
道路状況は上々。
速度を上げ、淡々と距離を重ねる。あっという間に福井県だ。が、予定より早く130km程度でガソリンランプが点灯。舞鶴若狭自動車道は150km近くスタンドがない区間があり、まあ、少し早いが想定内だ。若狭上中ICでさっさと下道に降りてスタンドを探す。
さすが田舎だ。何にも無い。
数キロ走り、やっと見つけたスタンドで給油。
約束は13時なので時間は充分にある。予定通りここからは下道でR27→R8をしばらく走り、金沢あたりから再度高速に乗ればイイ。途中警察車両に付き纏われてペース上げれず参ったが、それ以外は割と快走しやすい道だった。敦賀の市街地を抜け、R8に入り、衝撃を受ける。写真が残ってないのが残念なのだが、景色が今まで見たことのないモノだった。
海岸線のワインディング。まあどこにでもある。
その上をサイドが柱だけのトンネル状のものがあり、薄暗い中に日本海の荒々しい波が見える。まあ、これも場所によっちゃある。
一番感動したのは、コレが結構アップダウンの激しい道で、先の道の見え方が物凄く三次元で、先に何があるのかワクワクさせてくれる。何もないんだけど、この感覚がめちゃくちゃ良かった。ホント、行く前にコンツアの充電できずに「要らねーや」と置いてきたのを猛烈に後悔した。
※写真はPが後日走った時に撮影したものを拝借(場所も異なるが概ねこんなイメージ)
その後は福井の市街地でイライラし、芦原に抜けたところでまた少し快走。確かここには阪奈道路みたいな登り降りが別の道になったところがあった気がする。そこからまた小松の渋滞でイライラしつつ、金沢西のインター直前のスタンドで再給油し、再度、全開(笑)
北陸道に入ったらもう絶叫モノの景色。
眼前には冠雪した立山連峰。ひたすらそれを眺めながらアクセルを開ける。
こんなに気持ちのいい高速道路は初めてだ。
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一方その頃、友人P。
言い忘れていたが、彼は東京からなので今回は目的地まで完全別行動で、別に一緒に走ることはない、と言う一部の方々にはまるで理解できないであろうツーリングだ。その彼から道中、LINEが入っていた。
「やばい、エンジンの音がおかしい。一旦戻って MTで行くわ」
彼のメイン機は899パニガーレ。愛称Penetratorだ。通常はペネと呼んでる。MTは通勤用のMT-25のこと。ペネの方のエンジンが残念ながら道中で逝ってしまったようだ。しかし、、、ニヒャクゴジュウデ500キロハシルキナノ?
ってか今から250で高速すっ飛ばして来ても閉店時間には間に合わんだろうが、まあ、泊まりだから翌日もあるし、今日中に着ければ御の字だろう。ま、無理せんと気をつけて、とだけ連絡し、オレはとにかくハルピンに向けて走り出した。
オレたちがそうなのか、バイク乗りの習性がそうなのかは分からないのだが、
「苦境になればなるほど燃える」
この時、友人Pの戦闘モードにスイッチが入ったようで、フルブースト全開で無茶を始めていたことを、この時点のオレはまだ知らない。
-to be continued...