富士山チャレンジ2023 〜準備編
79歳の義父を連れていくことを了承したものの、まずは力量判断。どの程度歩けるかは見ておかないとペースも決められない。
と、その前に靴を買いに行ったがこの時もなかなか苦労した。今ある靴があるが、これではだめか、と。昔の人ならではのもったいない精神。しかもその靴もただの一般トレッキングシューズで、登山靴ではない。
「ダメです。これでも行けなくはないですが、その分、体の負担も増えます。さらにはこの靴は古い。古い靴は登山途中にソールが剥がれて歩けなくなるパターンもあるんです。新品を買ってください。」
・・・しぶしぶ登山用品店に引っ張り出したが、まだ渋る義父。妻に「今日買わないならこの話は無しな」と耳打ちし、妻がけしかけ、やっとの思いで購入。
そして慣らしがてら、近所の急登の低山へ。
ほう、足運びは上手い。体力も無いが、歩けない訳では無い。これならいけるかもしれん。
2回目の練習はこれまた登りっぱなしの六甲山は石楠花山のルートを6kmほど。
ここもかなり疲れてはいたが、一応、コースタイムでは登れている。問題はない。
ところがここの下りでトラブル発生。すれ違いで避けてくれた登りの人を避け、義父が見事に転倒。指の靭帯を損傷。どうも目が悪く、下りで足の置き場が見えないらしい。まあ、課題が本番前に見えてくるのはいいこと。「もうやめておく」という言葉が出ないように、「体力も技術的にも問題はない、行けるからしっかり怪我治して頑張りましょう」と伝え、妻にフォローをお願いする。
そして、一番の懸念であった距離の問題。
一番距離の短い富士宮ルートでも約8.5km。
この判断ができていない。怪我が治ったところで12kmの六甲山の芦屋川〜六甲山頂〜有馬温泉の一般ルートとしてはややキツ目のルートを練習場所に選んだが、時期が真夏になってしまったのもあり、熱中症気味で早々にリタイヤ。本番に不安を残す事になった。
さぁ、どうする?これでは「行ける」とは言えない。
やむなくこれはもう、「歩けない」と判断した。
だが一旦、連れていくと言った以上、冥土の土産でもないが、少しでも富士山の空気を感じさせてあげたい。でも子どもたちのチャレンジの邪魔にはしたくない。弱きを助ける精神も大事だが、それにはまず強さが必要だ。
そこで予定より30分オーバーしたらその時点でそこの山小屋で休憩させ、パーティを分けることを前提とすることを条件に、まあ、どうせ今より若い時はない。一度チャレンジしてみましょう、と言う事にした。
〜予約バトル編 へ続く