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クライアントや受講生に熱烈歓迎される講習研修テキストの作り方Note

久しぶりに講習会を頼まれたので、復習を兼ねてまとめてみました。

大昔は年間100日以上社員&社外講習をしていましたが、今は1:1のカウンセリングかコーチングまたは多くて4人前後のお教室レベルなのでマイクを使うこともなく、すっかり勘が鈍っていると思い、少し前に慌てて講師用ワークショップ(オーストラリア人講師)に出てみました。

私の声は眠りを誘うらしく、瞑想講習会では成功率が高いものの(!?)、飽きずに楽しく最後まで参加してもらえることが課題なんです。

講師にとって、受講者が居眠りしているところを見るのほど、自己嫌悪と申し訳なさでいっぱいになる瞬間はないのですからねぇ。

オーストラリアのワークショップはもちろん英語でしたが、日本人とは違った視線で、「とにかく楽しかった~あっという間の時間だった、と思わせるのが良いレビューとリピートをもらえるコツだから、学ぶ内容より重要!」と言い切るさすがさ。見習います!

今回は自分の覚書きかねて一般向けの講習会にも使えるテキストの作り方です。少人数でもテキスト自体は作り続けているので、これは私が大昔にならったものと経験をまとめたものに最近受けた講師用ワークショップで学んだことを加えたものです。

要望があればテンプレを載せようかな?と思いますがどうでしょう?ってこれをどのくらい読む人がいるのか(笑)

さて、ではさっそく始めます。前置き長いのは講習会でも嫌われるし・・・。すでに長い・・・。

クライアントや受講生に熱烈歓迎される講習研修テキストの作り方Note

「タイトルは大げさすぎるくらいで良い」この教えに沿って作ってみました(笑)テキストのタイトルと言うよりはワークショップのタイトルは大げさすぎるくらいで良いとOZから習っただけですが。

目次

1 最初に明確にするべきこと 
2 必要事項を書き出す(割り出す) 
3 細部を組み立てる 
4 チェックする 
5 講師用テキストを作る 
6 補足 意外にあるあるなので注意すること 

1 最初に明確にするべきこと
講習の目的と対象者を明確にする
① 講師の目的(収入なども入れる)*注意 受講者の目的と混同しない
② 受講者の目的 *ここがメインではある
③ 主催者が違うなら主宰者の目的 *次のお声がかかるかどうかの決め手

2 必要事項を書き出す(割り出す)
時間、目標と基本的流れ↓を決める 
①導入(つかみは口頭なのでテキストでは重要視しない、表紙や長いなら目次程度) ②受講者が得てほしい内容(伝えたいだけでは弱いし退屈)ワークの計画 ③この講習で受講者が得た(得てほしい)結果(目標)のまとめ

3 細部を組み立てる 
1日完結なのかシリーズなのか 
全体像が明確になったら、と飽きさせない工夫(アクティビティとシェア)をいれて細部を組み立て、テキストを作る

*注意:一度に詰め込みは一見お得感を持ってもらえそうだが、吸収できないので受講者にとっては迷惑。特に初回は受講者と主催者にリピートをリクエストしてもらえるような、もうちょっと深く知りたいと思ってもらえる内容を。詰め込みがち(私(^^;)な場合はシリーズを念頭に入れておけば、収入アップにもつながりますネ。

4 チェックする
見やすさや分かりやすさ、退屈しないか? 後日も使えるテキストか?をチェック


①見やすさ

⇒ビジュアル 内容は口頭でも言えるので、文字は最低限のポイントのみ。図やイラストで表現できるものはできるだけそうする。テキストに詳しく書きすぎると(後で読めばいいや)と言う心理が働き内容が頭に入らないことが多い&講習中に読む時間が無駄。

②わかりやすさ

⇒ レイアウト・フォント・ビジュアル(イラストやグラフ)・チェックリストやリストアップ

パワポに転用できるくらいの余裕を持ったレイアウト(資料は細かくても良いので別に、正し全部読んでもらうと思わない)

*フォントは日本語ならノーマル(Pではない)のゴシックか明朝が基本らしいですが、女性向けなど気楽にフレンドリーな雰囲気にしたいなら丸ゴシックも。私は本能的に(?)明朝は嫌いなので(教科書とか役所の書類を思い出すからか?)ゴシックかメイリオ、丸ゴシックです。

同じテキスト内でフォントは3つ以内(タイトル用、ビジュアル用、本文用)を心掛けています。見た目すっきりシンプルにしたいのと、フォントを変えなくても太文字や下線などで変化をつければ済むと思うので。

③退屈しないか、興味を引くか?

⇒個人個人にによって退屈しないか、集中できるかの方法が違う(視覚派、聴覚派、体験派、発言派、書き込み派、思考派)。講師は参加者がどれなのかはわからないので複数取り入れる。

例:視覚派⇒図やグラフを使う、聴覚派⇒わかりやすく話す、体験派⇒ロールプレイやワークをする、発言派⇒デスカッションや発言をさせる、書き込み派⇒書かせる、思考派⇒思考する時間を与える

*いわゆる5感に訴えるに近いですが、マインドフルネス系以外は嗅覚はいらないでしょう。(ただし会場に悪臭が漂っていないかはとても大事)ほんのりアロマの香りも良いですが、敏感な人は嫌がるので自分だけにつけるか本当に控えめに。


④後日も使える仕様になっているか? 

講師にとっての利点⇒テンプレートに沿って作っておけば、内容の差し替えが自由にできる。なので1ページにいろいろ詰め込まない 

参加者にとっての利点⇒ ノートとして書き込みスペースを入れる(記憶の定着・別の紙に書きこませるとテキストが捨てられる可能性もあり、また受講者に二度手間をかける、または無断使用される可能性もある)

*受講生としての私はテキストに書き込んだものを自分のノートに書き起こす二度手間派(笑)復習になるので良いのです。


⑤まとめを入れる

ちゃんと理解できたか(目標達成したか)チェックリストにする、受講者が講習後にやるべきことがあるなら、Todoリストも入れると良い。

*Todoリストは自分で書いてもらうのも有


⑥ クエスチョンを入れる

居眠り防止にもなる。答えはテキストに書かない(講習中に講師が言う)。受講者が講習前に読んだときに答えを知りたいと思うような質問にする。穴あきでも良い。

*久しぶりだと講師が答えを忘れる、ということのないように事前チェックを忘れずに(経験済み~)


⑦ ロールプレイを入れる場合

いきなりさせるとあたふたしたり、勘がつかめず無駄な時間になるので、ストーリーの流れや、ある程度のシナリオのポイントは載せておく(絶対に入れるべき言葉、最初の出だしなど)(最初はごく簡単にシンプルに)

*いきなりで上がちゃってあたふたしてしまう参加者を見ていられない思いになったことはありませんか? ならば講師が先に見せてしまうのが親切な気がするのですが・・・。


⑧ カラーで印刷できない時

出来ればカラフルなのが望ましいが、予算などでできない場合は文字の大きさや太字や下線などで工夫する。余白や実線、点線、囲み枠なども使って補う

*自営・自分主催の場合は、人数やページ数によってカラー印刷はかなりコストがかかりますからね。


⑨ 推敲は複数回、できれば第3者にチェックしてもらう

内容チェックが無理でも誤字脱字読みやすさなどを家族にチェックしてもらう。それだけでも自分だけよりまし。

*自分で10回くらい読んだにもかかわらず、誤字やスペース抜けやダブルスペース、番号の重複などが本番中に見つかることが多い・・・のは私だけ?

5 講師用テキストを作る 
(初心者なら別にシナリオも作ると良い)

受講者用テキストができたら、それを基に頭の中でビジュアル的にシュミレーションしながら、講師用を作る。

講師用には、目安の時間は余裕をもってフレキシブルに(遅れることはあっても早く終わることはめったにない)、時間が押したときにどこを端折れるか講師用には目安時間とマークを必ず入れる。

*私の場合は目安の何分間と共に、その個所が終わる目安時刻も前日までに鉛筆でいれておきます。退屈そうな内容の前に軽くエクササイズとか、眠そうならディスカッション式にする、などのメモも色を変えて入れます。

例えば所要時間はピンク、目安時刻は鉛筆、休憩や気分転換は緑、説明内容は青、特に強調するポイントは赤太字などです。

*シナリオはト書きを含むセリフです。たとえ初心者でも本番ではシナリオを丸読みはしないでくださいね。受講する側が苦痛なのがこれ。シナリオは練習時用です。初心者は練習あるのみ。


6 補足 特に初心者の方へ

意外にあるあるなので注意することを書いてみました。全て経験済みです(エヘン!)


・印刷の向き:自分でプリントアウトの時はまず1セットを下書き印刷して、縦横紙のサイズが合っているか確認後に複数印刷しましょうね。中止ボタンを押しても後の祭りということは多いものです(泣)


・特に両面印刷にした時の綴じしろの場所:これは本当にトリッキーなのでやっぱり一度印刷して確認を。A4たてなら長辺とじで本のようになります。横なら短辺とじですね。逆にするとレポート用紙やメモ帳みたいな感じになっちゃいます。


・紙が安すぎると両面にすると裏が透けるので注意

下書きなら良いですけれど、お渡しするテキストなら1ランク上のやや厚手の紙に印刷しましょう。紙が厚手だと印刷を標準以下にしても(うちのプリンターの場合ですが)ちゃんと印刷出来て結果インク節約になります。紙の差額よりインクの方が高いですから(^^;


・著作権に関わるものは引用元を明記

資料などで丸写し、コピペの場合は必ず一言いれましょう。本だけでなくサイトもURLを最後に入れるとかサイトのタイトルと著者名はいれてください。モラルでもありますが、自分のテキストに花を添え、有意義にするのを助けてくれた著者や資料に感謝の意味も込めて&本や著者の引用は、無名の講師が言うことよりより説得力もありますしね。

どこかで読んだのを覚えていたとか、コピペや丸写しでなく、このNoteのように自分が学んだことを自分の言葉で書いたものはその限りではありません。

・パクられたくなければコピーライトマークを入れておく(心理的制御程度にしかならないけれど)

実際に大企業でもなければ訴訟にもならないですが、©マークで無断転載お断りにしておくだけで、心理的に丸写しやコピペで使われることは減るそうです。

・パワポオンライン講習ならテキストはPDFで書き込み可能にしておくか、受講者に事前に印刷しておいてもらう。

パワポだとその場限りで終わってしまいますし、パワポのテキストそのものを送ることもまずないでしょう。なのでテキストは事前に作ったものをPDFにしてメールなどに添付しておきます。

なぜPDF? 受講者が書き込みできるようにワードで送ったことがあったのですが、ソフトや規定フォントや余白などの設定が違うと、レイアウトが崩れ、文字化けすることもあるので、PDFにしておくのが無難です。

PDFは書き込みができる仕様にできる場合とそうでない場合があるので(有料版かどうか?)オンラインで書き込みできない場合はオンライン講座前に印刷して準備しておいてもらいましょう。


・両面印刷して渡す時はページ数を必ず入れる

3ページ以下なら必要ないですが、特に両面印刷の時は受講者が混乱するので、ページ数を入れておくのが親切です。ワードならページ数挿入のところで自動にしておくと便利です。手動で自分で書き込むと、編集などでページが増えたり減ったりしたときに間違えやすいからです。


・両面印刷の時はホチキスの場所が斜め上1か所は不親切なので、長編綴じで本のように2,3カ所止める

いわゆる会議資料の止め方では両面印刷の時はいちいちひっくり返すことになり、非常に不親切(だと私は思う)。手間とホチキスの針代はかかりますが、小さい投資です。両面印刷でクリップだけも不親切だとおもいますが、1ページごとに別々の項目で、流れに沿わなくて良いものならクリップ止めやバラでも良いと思います。逆に講習中に順番が前後する可能性があるなら止めないほうが親切な時もありますので、受講者の立場になってシュミレーションしてみてください。

今回はテキスト編でした。

下書はたまっていたものの、実際に公開するのは愚痴以外はこれが最初かも?

どこかの誰かの参考になれば幸いです。

また今度気持ちが萎えなければ(つまり多少でも反応があれば)、新米や副業プチ講師さん向けマインドセットやアティチュード(姿?)とか立ち居振る舞い編(特に女性講師)載せようかな?

ブログもダラダラ不定期に書き続けていますが、保存版にしたいものはこちらのNoteにかくことにしました。

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