経歴(ちょっと長め) #3
理学療法士としての自分
理学療法士として脳卒中専門病院に入職することになりました。
脳を制する者は運動を制す、脳を制する者は人間を制す、脳を制する者は世界を制す。そんな中二病を患っていた。ただね、勉強すればするほど脳は司令塔ではない、支配者ではない、むしろ奴隷ではないかと考えるようになります。ここらへん経営者と同じでおもしろいなあと思います。いいですか、スタッフの皆さん。ぼくは奴隷です。
さて、脳卒中専門ですからやはり麻痺の症状を持つ患者さんとリハビリを行う日々です。
ある患者さんが泣きながら口にした願い「もう一回自分の足で歩きたい」。今でも覚えています。
一緒になってめちゃ泣きました。経験値高めな先輩理学療法士には嘲笑する人もいるかもしれません。でもぼくたち理学療法士が勝手に天井作ってあきらめてどうすんの、もっと熱くやらなきゃいけないんじゃないの?と、思うわけです。いまだに
歩くというあたりまえの動作がどれだけ尊いことか、どうやったらその願いを叶えてあげられるだろうか。もうその事しか頭にありませんでした。脳みそで世界征服を目論んでいた中二病なぼくはもうここにはいません。
ここでのテーマは「人の想いを自分事として考える」でした。この時はじめて仕事とは「人のために行うこと」である、ということに気づくことができました。
利益とは「人を幸せにできた量」と定義する弊社の考えの大元になる出来事でした。人のために良いことをやったから黒字になる。
この職場に1年(たった1年しかおらず迷惑をお掛けしましたが、起業時には院長、科長にご挨拶させていただけるほど円満退職です。)、今デイサービスのある海老名市の整形外科に2年お世話になり起業することになります。
3年で起業する。理学療法士の資格を取るときから考えていたことでした。