プロダクトデザインを円滑に進めるデザイン共有手法
ナレッジワークのデザイナー、貴島(@sadako_a_)です。
この記事では、ナレッジワークのデザイナーがデザインをプロダクト開発のチームメンバーや他のステークホルダーと共有する際に、効果的なコミュニケーションを取るために心がけているポイントについてお話しします。
デザインの品質は時に伝え方に依存する
デザインの詳細を開発メンバーや他の関係者に伝える際、伝え方を工夫したことはありますか? 私の個人的な見解ですが、デザインの品質は時に伝え方に依存することがあると考えています。たとえば、なぜこのデザインが必要なのか、どの課題を解決するのか、このフェーズではどの程度まで利用者体験を向上させるかなど、前提条件を共有しない限り、他のメンバーがデザインに関する適切なフィードバックを提供する方法が分からなくなります。そのため、デザインを共有する際には、伝える順序や前提条件の共有に注意することが重要です。
デザイン検討時にデザイナー以外のメンバーを巻き込んでより良い結果を得るために、デザイン共有スキルはデザイナーにとって不可欠であり重要なスキルだと我々は考えています。
デザイン共有ケースの分類
実際のデザイン共有のケースは、社内で大きく3つに分類できます。
デザイナー間での共有
実装を担当するエンジニアに共有
会議で多くのステークホルダーに共有
この中で最も注意が必要なのは、3つ目のケースです。参加者が多ければ多いほど、議論が活発になり、論点が逸れやすくなります。特にナレッジワークでは、PdM/PMM、エンジニア、デザイナーが集まり開発状況や仕様について毎朝議論しあうプロダクトデイリーなど、多くの関係者と情報共有をする場面が多いこともあり、弊社のデザイナーは共有の際には、以下の具体的な要点に留意しています。
同期的なデザイン共有の場合
1.目的を共有する
デザインを共有する際の主要な目的を明確にすることが非常に重要です。具体的には、デザインの承認を得たいのか、ブレインストーミングを通じて新たなアイデアを出したいのか、それとも大まかな方向性について議論し、方針を決定したいのか。目的が一致しないと、議論やフィードバックが効果的でなくなる可能性があります。
目的を最初に共有することで、参加者がフィードバックしやすい場が生まれ、結果的に効果的/効率的にデザイン案を共有できます。
2.過度な説明は避ける
前提条件や制約についての説明は重要ですが、デザインを具体的に説明しないと、要件を理解するのが難しくなることもあります。したがって、目的に応じて前提条件とデザインの共有のバランスを考えることが大切です。
また共有時は静止画を見せて説明するのではなく、なるべくユーザーストーリーを元にしたプロトタイプを共有するようにしています。作成者と違ってその場で初めてデザインを見る人は文脈を掴みづらいことが多いので、說明が無くても伝わるような共有を、弊社デザイナーは意識しています。
3.選択肢を提示する
複数のデザインパターンを共有する場合、どのパターンが最適だと考えているかを必ず伝えています。異なるパターンの共有は、可能性と方向性を広げるのに役立ちますが、パターンの選択についてもデザイナー自身が意見を述べることが重要です。
デザインはデザイナーだけではなく全てのステークホルダーが議論に参加できる領域ですが、デザイナーがどれがベストなパターンかを考えているかを伝えることは議論の促進にも繋がります。
非同期的なデザイン共有
前述では、弊社デザイナーが主に会議の場などでデザインを共有する、同期的なデザイン共有の要点について説明しました。それ以外の通常業務では、以下の項目を意識しながら、デザイン共有を通して円滑により良いデザインを模索しています。
1.途中経過を共有する
ミーティングをデザイン共有の場とするのではなく、デザインの途中経過をチャットツールで共有します。たとえば、Slackに自分やプロダクトデザインに関連するチャンネルがある場合、積極的にアウトプットを投稿することで、フィードバックを得やすくできます。
2.デザイナー以外のメンバーを巻き込む
1に関連して、チャットツールを通じて予期せぬメンバーから価値あるフィードバックを受ける機会を作り出すことができます。チャットツールでのやり取りから新たなアイデアが生まれることが多いため、さまざまなメンバーとコミュニケーションを図るために積極的にアウトプットを投稿しています。
3.関連する考えを記録する
デザインに関連する考えを記録しておくと、特定のデザインを選択した理由などについて、リリース後などしばらく経過した後に簡単に追跡できます。弊社デザイナー陣では、Slackで思考を記録したり、Figmaのコメント機能を活用して考えを記録するメンバーが多いです。
まとめ
ナレッジワークにおいて、プロダクト開発を円滑に進めるためにデザイン共有における意識すべき具体的なポイントやアプローチについて、弊社デザイナーが意識していることをご紹介しました。
当社ではプロダクトデザイナーを募集しています。このようなデザイン共有プロセスや連携してプロダクト開発に興味があるデザイナーは以下のリンクから、ご気軽に応募ください!
まずはカジュアル面談をご希望という場合も大歓迎ですので、カジュアル面談希望の方は下記からお申し込みください!