締約国会議サイドイベントレポート
こんにちは!今回は、議事録とは別に、締約国会議のサイドイベントで行われている科学諮問グループに関するイベントや、他の条約との補完性や核兵器の非人道性についてなどの条約の普遍性に関するイベントを中心にレポートをお伝えします。
1日目:
核兵器禁止条約の積極的義務(Positive Obligations of the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons)
このサイドイベントでは、被害者援助と環境修復の国際的協力と援助について、関係者がディスカッションをするセッションでした。
スピーカーは以下の通りでした。
キリバス、カザフスタンのハイレベル代表
湯崎英彦広島県知事
ボニー・ドハティ、武力紛争と市民保護イニシアティブ・ディレクター、ハーバード・ロースクール国際人権クリニック講師
ベネティック・カブア・マディソン氏(マーシャル教育イニシアチブ事務局長)
イヴァナ・ニコリック・ヒューズ博士(TPNW科学諮問グループメンバー、核時代平和財団理事長)
ヴェロニク・クリストリー ICRC国連代表部上級武器アドバイザー
核軍縮はどのように教えられているか(How Nuclear Disarmament is Taught)
このサイドイベントでは、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)、アルヴァ・ミルダル核軍縮センター(AMC)が主催で、核軍縮に関する教育活動について議論が行われました。
ウィルフレッド・ワン(SIPRI)
湯崎英彦広島県知事
広島ICANピースアカデミーについて
国内の若者に対する軍縮教育について
レベッカ・デイヴィス・ギボンズ(University of Southern Maine)
どのように軍縮教育を行うのか
「新しい世代には、これ(1980年にすでに行われた軍縮の議論)を見直す権利がある」
軍縮コミュニティーと軍拡コミュニティーの橋渡しは難しい点がある。目と目を見合ってコミュニケーションをすることができない。
「あなたにとって安全保障とは何か?」
さまざまな大学研究機関が新しいプログラムを開始し始めている
例:Managing the Atom (ハーバードケネディースクールベルファーセンター)
ガウカー・ムハジャノワ(James Martin Center for Nonproliferation Studies (CNS))
私は、ジェームズマーティンセンターで国外交官に対して、短期間の軍縮に関する研修を担当している
外交官は核兵器に関して経験や背景が全くないのに関わらず、ウィーンの軍縮に関するポストに着くことがある
「(研修では)誰も彼らが代表していること(例えば外交官であれば外交官として代表をしていることなど)に関して攻撃されている(または責められている)と感じさせないようにしている」
会場からは、核廃絶のアクティビズムに長年関わっている人々たちが、「核抑止という言葉を使うことがいけないのではないか」や「平和とは何か」など、直接的で鋭い質問が飛び交いました。または、大学で取り組みをし始めている教授などから、どのように教育をしたら良いのかなど質問が上がりました。
2日目:
Youth MSP
Youth MSP は、国際的な若者軍縮団体であるYouth for TPNWが主催した回です。会では、以下のようなことが行われました。50人ほど10カ国以上のユースが参加しました。
Youth for TPNW のチェアの方からのスピーチ
広島県被団協の箕牧理事長からの被爆証言。「わたしの命もあなたも同じ重さがあります」と、伝える。スタンディングオベーションが起こった。
ICANの国連リエゾンを担当しているSeth Sheldenと他の大学院生から、他の条約の補完性などについてパネルセッションと質疑応答。Sethは、「あなたに全く関連しないことだけど、あなたが一番影響を受ける、それって最悪なこと」とユースにメッセージ。
Youth for TPNWのメンバーからのパネルディスカッション。環境活動家のユースが、核兵器と環境問題の関係などについて言及。