【続編】絶対に気をつけたい、脊髄損傷者がやってしまう、火傷の恐怖。
脊髄損傷の方は、麻痺している部分が動かないだけではなく、熱い・冷たい・痛い・かゆいなどの温痛覚も麻痺がある場合があります。
もちろん痛みを感じないから「大丈夫」なのではありません。
むしろ、健常な所よりも、身体自体の治す力も弱いため、怪我や火傷など治るのに非常に時間がかかります。
さらに、切り傷とは異なり、火傷した部分の細胞自体が死んでいます。生き返ってくっついてくれません。新しく皮や肉などの組織が作られないといけません。時間もかかりますし、治している間に膿んでしまい、悪化。脚自体を切断しなければならない場合にもなりかねません。
冬は、火傷の宝庫です。以下、脊髄損傷者の方々の実例をご紹介いたします。脅しているわけではなく、心の底から火傷をしないように気をつけていただきたい!なので、以下をご参照いただき、日常生活でお役立ていただき、火傷をしないでいただけましたら本望です
5、ヒーター
「石油ストーブ」だけではありません。「温風が出るヒーター」タイプを足元にあてることも十分に火傷に繋がる原因の1つです。
ちょっと離れてるから大丈夫だと思ってた
ズボン履いているから平気だと思った
ロングの靴下やズボンをはいていても、洋服の下までヒーターは熱々に温めてくれます。気づいたときには、洋服の下で火傷をしている場合があります。
直風を当てない。こまめに向きを変える。「ちょっと物足りない」くらいの離した距離に置く。など、使用中・使用前から注意をしてください。
6、温シート・温便座
最近、タクシーでもシートが暖かくなっていてお尻がぽかぽか。なんて素敵なサービスがついてます。が、この「温シート」・「温マット」も低温火傷になりやすい原因の一つです。
「座る用に作られている」から大丈夫だと思った
座っている時間が違います。
さらに、健常者が座っている場合、座っている姿勢を変えたり、熱すぎると感じたらOFFにしたり設定温度をさげたりするでしょう。
同じ姿勢で長時間座っているとかなり温度が高くなります。
もし、お尻や腿裏を火傷してしまった場合、
車椅子での移動が制限されてしまいます。出歩けなくなってしまう。治るまでずっと一日中ベッド上で寝た切りの生活しなければならないかもしれません。
こまめに電源をON/OFFにする。いつも以上にプッシュアップする。など十分なケアが必要です。
7、湯たんぽ
寝る時に足元にいれると、全身が温まってきますよね。
寝てたからわからなかった
思ってたより足に近かったみたい
ちゃんとカバーがかかってなかったのかなぁ
健常者でも「爆睡してて気付かなかった。」と湯たんぽで火傷をしてしまう場合があります。しかも、寝ている間の”数時間”火傷をし続けることによって、かなり重度になってしまう場合も多い火傷です。
足が冷えてしまっていると、なかなか眠れない。とは思いますが、湯たんぽの置く位置、多めにカバーを巻くなどしっかり注意して使用していただきたいです。
火傷をすると
日常生活で、常に火傷をした部分を保護するよう気をつけたり、火傷の場所によっては座っている時間の制限、ベッド上で生活しなければならなかったり、アクティブに動けず運動やトレーニングの制限が出てしまう場合もあります。
治療中に火傷部分から悪化したり、重度になれば、脚自体を切断。という原因にもなりかねません。
上記のようなモノを使用する際は、十分気を付ける。
ブランケットや厚手の服などで代用する。
麻痺部も動かすことによって、自ら温める。
など、工夫して、火傷のない、楽しい冬をお過ごしください。