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エスキモーに冷蔵庫を売る方法

自社商品の新たなターゲットを発掘するに当たり、確証バイアスが邪魔をしないようにする必要があるとお話しました。
その一つの例として「エスキモーに冷蔵庫を売る」例をご紹介します。

「エスキモーに冷蔵庫を売る」という有名な話があります。
ご存知のように、エスキモーの住む地域は極寒ですから、食料品は屋外の貯蔵庫に置いておけば、冷凍庫状態なのでお金をかけずに食料品を長期保存することができます。

ですから、エスキモーに冷蔵庫のセールスをしても無駄だろう、と普通は思います。
これはすでに確証バイアスに陥っています。
リサーチをしてみると、実は、エスキモーの人たちには悩みがありました。
食料品を外に保存して冷凍してしまうと、使いたい時にすぐに使えないという悩みでした。

そこで、ある営業マンが「冷蔵庫を使えば、凍りません。食料品を使いたい時にすぐ使うことができます」という触れ込みで販売したそうです。
それで、冷蔵庫がバカ売れしたとか。

エスキモーは冷蔵庫など必要としていない、という勝手な思い込みにより、エスキモーの悩みを聞いてみようとそれまで誰も思わなかったのです。

エスキモーに対する冷蔵庫の販売はブルーオーシャン(※)状態でした。この営業マンの独占市場となったことでしょう。
※ブルーオーシャンとは競争相手のいない未開拓の市場・業界・分野のこと

実は、この話は、先程のリサーチの内容の6番目にも関係してきます。
ライバルが大手企業の商品や、人気商品であると、頑張っても太刀打ちできません。
その場合、エスキモーの例の様に、ターゲットをずらしてみたり、訴求内容を変更することで潜在的な顧客にアプローチすることができるのです。
そのためには、ライバル商品を分析しておく必要があります。
                         <続く> 

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