【レポート】地域とアートをつなぐ:(講師:山田創さん) Part 2
アフターコロナのコミュニケーション
コロナ禍で、今までのように地域住民と繋がりを持つことが難しくなる中、どういった方法でその繋がりを保っていけるかという課題意識を持ち始めた山田さんは、『ニューノーマル時代にアートで人を結ぶプロジェクト』(2021年9月〜11月)を『79億人の他人』の展覧会と同時に開催しました。このプロジェクトは、「障害のある人と作品をいかに見るか」ということと、「地域の方々の話をいかに聞くか」というテーマを基に行われました。
「地域の方々の話をいかに聞くか」という課題では、かつて靴屋さんだったスペースのショーウィンドウをラジオブースに仕立て、地域のゲストをお迎えしお話を聞く様子をYoutubeで配信しました。
ゲストには、漁師の見習いの方や、大学を卒業したばかりで地元でフリースクールを立ち上げ引きこもりの子供たちを支援している方、福祉施設のスタッフ、アーティストなど様々な方に出演していただき、近江八幡で長く暮らす人たちだからわかるようなこの地域にまつわる素敵な話をお聞きしたり、まちづくりに関わる人たちのディスカッションを行なったりしました。また、NO-MAの特徴を生かし、障害・福祉に携わる人たちの観点も含めた様々な「障害×地域×アート」に関するディスカッションを配信しました。
オンライン上で繋がることが今や当たり前になりましたが、近江八幡の地域の中にはオンラインで繋がることが難しい方もいることを感じ、そういった人たちにも、ここに生きている人たちの考えや言葉を届け、人と人との繋がりを守っていけるかという試みでもあったと言います。
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