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東北大が世界トップ大学になる!?
このnoteは、2023年10月18日の Voicy「【教育の明日をよむ】knockout の10分キャッチアップ」の配信内容をもとに作成したものです
2023月9月に発表されました国際卓越研究大学制度の認定候補に東北大学が選ばれました。今回はそのニュースを深堀りしていきたいと思います。
保護者の方々が1番気になるのは「入試がどうなるの?」という点ではないでしょうか。「キャンパスライフがどういう風に変わっていくんだろう?」という点も気になりますね。そのあたりについて考えてみたいと思います。
国際卓越研究大学ってそもそも何…?
その前にまず、国際卓越研究大学制度の、背景について確認していきます。
この制度は、日本国内に世界のトップ大学に匹敵するような大学を作りましょうというのがその目的となってます。
2000年代以降、日本の大学の学術研究レベルが低下してるんじゃないかという指摘があり、国としてもその対策をいろいろと打ってきました。
例えば、「スーパーグローバル大学創成支援制度」や「指定国立大学制度」です。矢継ぎ早に手を打ってきたんですけれど、なかなか成果は上がっていません。それどころか、世界大学ランキングでは低下傾向が定着してしまっています。
その背景にあるのは、日本の財政状況の厳しさです。2004年、国立大学の法人化以降、各大学の基盤的経費である国からの運営費交付金が年々低下していきました。近年こそ下げ止まりをみせていますが、これにより国立大学の財政的な厳しさは増したと言われています。
一方、世界に目を向けてみると、高等教育分野の国際競争は非常に激化しています。先進国は、他の国から、優秀な学生、優秀な教員を、奪い合うような状況になっています。日本の優れた頭脳も海外流出していると言われています。
こうした流れを受け必要なのはやはりお金だよねという話になり、できたのが、この国際卓越研究大学という制度になります。
認定校選定の経緯
具体的には、10兆円規模のファンド(基金)を組成し、この10兆円をマーケットで運用します。そしてその運用益を国内の認定したいくつかの大学に対して助成金として配ります。規模としては、1校あたり数百億円、毎年配っていこうじゃないかというような制度になってます。
この制度、今年度から開始され、認定大学を選ぶプロセスに入っています。手を挙げた大学は10校ありました。東大、京大をはじめ、今回認定候補として選ばれた東北大、他にもいろいろな国立大学、それから私立大学も2校ほど手を挙げました。
しかし、いたずらに規規を広げても仕方がない。規模を広げれば広げるほど1校あたりの支援額は小さくなってしまいますので、まずは1校から始めようというところになったんでしょうか、東北大学が今回条件付きながら選ばれたということになっています。
そして、認定のプロセスの中で、大学側から国に対して、いろいろと資料が提出されました。この制度、支援期間が最長で25年間ということになっていますので、計画書も、25年後の大学の姿を想定して書かれています。言ってみれば超長期の事業計画書といったところでしょうか。
▼ 東北大学国際卓越研究大学研究等体制強化計画(第一次案)https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/newsimg/news20230901_koho.pdf
気になるポイント①入試制度
その資料を見ますと、保護者として気になるようなポイントが2つほどありました。
ひとつが、「入試制度」。
もうひとつが、「大学の学部変革」です。
![](https://assets.st-note.com/img/1699443244120-Bsyl180P9k.png?width=1200)
まず、入試制度ですが、資料に書かれてある内容を見てみますと、「選抜試験を全て総合型選抜(現行AO入試)へ移行」という一文がありました。
大学入試選抜の方式は、いくつか方法があります。主だったところを挙げると、一般型選抜。それから学校推薦型選抜。そして今回話題になってる総合型選抜。大きく分けて3つほどあります。
今現在の東北大がどのような割合で選抜をしてるかというと、総合型選抜が約3割。残りのほとんどが一般型選抜です。
その他、ちょこちょこと、特別選抜、国際バカロレア入試、帰国製入試などがあるのですが、それらはいずれも若干名です。基本的には一般型選抜と総合型選抜になっています。
今3割となっている総合型選抜、これをすべて総合型選抜に変えていくプランになっていますので、これはかなり影響が大きいんだろうなと予想しています。
ところで、総合型選抜とはどんな選抜の方法なのでしょうか。
読んで字のごとく、総合的に人材評価していきましょうという選抜方法になっています。一般型選抜がペーパーテスト学力に特化した選抜のスタイルになっているのですが、総合型はもう少し広く、多面的に人物評価をします。
例えば、学校の成績や小論文など、いろんなかたちでの評価を総合的に判定して合格者を決めていく選抜方法になっています。
現状、東北大学の総合型選抜に関しては、学力もしっかり見るかたちとなっています。その意味では、 あまり一般型選抜と変わらないのかな?、という見方もできなくはないのですが、 とはいえ、これから国際卓越研究大学として変化をしていく中で、いろんな観点が付け加わっていくかもしれないという予測もできます。
気になるポイント②大学の学部変革
気になるもう1点が、大学の学部変革です。今現在、東北大学の学部には、学生が10000人ほどいるのですが、その中で留学生は200人弱。比率にすると2パーセントほどになります。
今回の資料を見ますと、この比率を20パーセント、つまり、留学生比率を2000人規模に増やしていきます、と書かれてありました。
このくらいの比率になりますと、当然、英語を中心に学んできた留学生もキャンパスに増えるわけですから、英語で学ぶ授業も増えていくのではないでしょうか。
近年、おうち英語が流行ってますけれども、その理想的な出口の1つになりうるんじゃないかと想像します。
東北大学に入ると、英語で授業を受けることができ、かつ、世界でトップレベルになると言われている大学で学ぶこともできる。しかも、国内なのでアメリカやイギリスほど授業料もかからない。もしかしたら、こんなことが実現するのかもしれません。
いつから変わるの?
保護者としては、じゃあ、その入試改革や学部変革っていつ実現するの?というところだと思います。
こちらに関しては、日本経済新聞が東北大の大野学長にインタビューをした記事が載ってました。その中で述べられていたことを見ますと、大体10年後ぐらいを目処に入試改革は形が見えてるはずだ、という主旨のコメントがありました。
おそらく入試については、その頃を目処に少しずつ変えていくのかなと予測できます。同時に、留学生についても、ある段階でいっぺんに2000人に増やすということは難しいでしょうから、ゆるやかに拡大していくっていうこと考えると、10年がひとつの節目になろうかなと考えています。
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