Don't Stop Baby (N'夙川BOYS)
ドラム日記 第20回
ミニシリーズ、弟子である8の理由。の7回目。
今回は「軽やかに」。
もしかしたら、これ8つの中で一番苦手かも。
ドラムは、とにかく脱力する必要があるとよく言われます。手だけじゃなくて、全身脱力です。
難しいのが、チカラを使うところと、チカラを使わないようにしたいところの、両方あるってところです。
◇◇◇
そもそもドラムに必要な筋肉とか関節とか、今まで使ってこなかったせいで、チカラの入れ方がわからないとか、持続できないとか、そういうのもあるので、それは鍛えてやる必要があります。
たとえば、ボクのへっぽこ左手は、そもそもチカラがうまく入らないので、右手と同じような動きができるように鍛える必要がありました。左手にチカラが思うように入るようになったのは1年半くらい経ってからですかね。まだ今でも思い通りにならない時があって凹みます。
バス踏むための、スネ筋とか、足の裏の筋とか、骨盤のところの筋肉とかもそうです。ハイハット開け閉めのスネ筋も。
前回で書いた、背中、つまり肩甲骨の周りもそうなんだと思います。
◇◇◇
そんな、ドラムに必要な筋肉とか関節とかを鍛えた上で、今度はそれ以外は脱力しなきゃならないわけです。
脱力というのは、初心者ながらボクの理解では、身体の便利な構造を使って演奏することが必要で、せまい身体の部位だけをつかってムリに演奏するな、ということだと思います。
前回の「背中で叩く」にも通じるのかな。
この「せまい身体の部位だけをつかってムリに演奏」していると、速さに限界が来るし、軽やかにできないばかりか、痛めたりします。
検索したら、とあるドラム講師の方のブログにも出てきました。
力が抜けてくると
・疲れにくくなる
・怪我しなくなる
・楽器が壊れない
・スティックも長持ち
・音も綺麗に「鳴る」ようになる
・お財布に優しい
など、いい事ずくめ!
引用:はむのスキマ
思えばお師匠さま、結構最初のころから練習のときにボクの演奏を見て「うん、ちゃんとノレてるね」とか確認してました。
ノレてるときは、苦手じゃないパターン、無理のないテンポ、曲をよく知っててボーカルメロディも頭で流れてるくらい余裕があるとき。
逆にノレてないときは、演奏にいっぱいいっぱいで、身体のどこかにチカラが入ってしまっていて、何かしらムリしているとき。
たとえば自分にはちと速いテンポの連打。すぐに、クセがスゴイんじゃ!な叩き方になってしまいます。バスの連打もそうです。
タム回しだって同じです。苦手な移動のときは、ちょっとリズム崩れ、ストロークにチカラも入り、バスと縦が揃いません。
タム回し練習はレッスン最初のころからやってました。いつかこういうのもできたらいいんだけど、とお師匠さまはいろんなタム回しの見本を見せてくれて、それ見ながらぜったいムリ〜!とか思っていましたが、最近やっと少しはできるようになってきました。左手がマシになってきたのと、身体の軸ができてきて、前よりかなり脱力できるようになってきたからかなと思います。
クラッシュシンバルも、頭の中で鳴っているキメの音のイメージとおりに叩くとつい強くなっちゃいます。節頭のキメで崩れるとその小節が絶望的になり、その後も復活するまでしばらくかかってしまいますし、そもそも力任せに叩くと金物はキレイに鳴ってくれません。
と、なかなかに脱力道は果てしないわけですが、始めたばかりの頃はお師匠にチカラ抜けてていいねって言われたものでした。
それが、鍛えなきゃいけないところを鍛えてきた結果、知らぬ間に余計なとこまでチカラが入ってしまっていることに気付きます。
もっと、リズムに身を任せて、楽しく演奏したいものです。
◇◇◇
N'夙川BOYSは、めっちゃパートチェンジします。3人ともドラム叩きます。
3人のドラミングはけっこう違うわけですが、特にリンダの叩く、不思議なドラム。
これまで語ってきたコダワリポイント、ほとんど気にしていないような気もするのに、 なんでノレるの?なんで気持ちいいの?
これとか、リンダがドラム叩いてるのがたくさん映っててわかりやすいですね。
正確な演奏からのみ生まれるノリ、グルーヴ?もぜったいありますし、それはぜったいあきらめないでマスターしていきたいですが、リンダのとか聴いてると、ムリせず、軽やかに、楽しんで、歌いながら演奏するドラムからも、なにか得体の知れないノリや気持ち良さが生まれるんだなあって教えられます。ステキすぎます。プロフェッショナルです。ロックンロールです。
ドラム始めてからは、まだリンダのドラム聴いていないので、いまこそ、聴いてみたいです。
あれ?いっかいリンダ&マーヤでドラム叩いてるの見たっけ?でもサポートドラマーいたしな?あれ?記憶が……。
ちなみに、夙ボって略すのはキライです。夙川さんって呼ぶようにしています。
KING BROTHERSをキンブラと略すのもキライです。
なぜかはわかりません。
そんなこだわり、どうでもいいですね。
◇◇◇
次回、ミニ連載、弟子である8の理由。の最終回、「笑顔」です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?