インターネットは潰してしまうべきなのか?
インターネットは当初、なんとかして接続すれば、アメリカの大学の研究結果や論文にアクセスすることできる知識の宝箱でした。そして、EメールとNewsgroupは今まで考えもしなかった人たちとの交流を可能にしました。(大量の言い争いもありましたが、どこの誰だか大体わかる状態でした)
小学校の時からコンピュータとネットワークの力に惹かれて、大学生の時、本格的にインターネットの力に触れ、卒業後も、これを広めていくのが世の中の役にたつと考え、「Network Is Computing」(Sun Microsystems)を進めてきました。
馬鹿には使えないから馬鹿でも使えるに
95−00年ぐらいはインターネットに接続するのはそれなりの知識とコストが必要でしたが、繋いでしまえば、様々な人が提供する自分の豊富な知識、突き詰めすぎてよくわからない考察を見ることができました。この時点では金儲けも無く、知的欲求に身を任せた人たちが多く、この閲覧や交流は極めて有益なものでした。
しかし、その後金になると考えた企業、怪しいコンサルタントや自称有名人などが幅をきかせはじめ、徐々に必要な情報を得るのが難しくなっていきました。それに合わせて接続コストが下がったため、よくわかっていない人たちもインターネットに参加するようになりました。
ここで「馬鹿には使えない」から「馬鹿でも使える」に移行しました。
ごみになった原因はiPhone
SNSなど、一般人が無価値な情報を気軽に大量に発信できるようになり、Web2.0と言うかけ声とともに、インターネットは所期の目的を失い、ただのゴミ箱になっていきました。もちろん有益な仕組みもたくさんできたのですが、無益または有害なものの方が多すぎます。知識の探求から承認欲求を満たす場所に変化し、大量のコンピューティングリソースが、どうでもいい自撮りや晩ご飯の写真に使われるようになりました。
この決定的な流れを作ったのがiPhoneでした。現在は優れた発明と言われていますが、後々の世では、これが大量の馬鹿を生み出した元凶という評価になるでしょう。指で画面を触る極めて非効率なインタフェースをマーケティングの力で普及させ、インタフェースの可能性を潰したのもiPhoneです。
iPhoneを含む端末が人々の手のひらにのることで、コンピューティングリソースの盛大な無駄遣いが始まりました。iPhoneでSDGsとか発信しているくずどもを見るとどの口で?と思ってしまいます。
馬鹿のせいで使えない
結局、大量のノイズがネットワーク上のリソースを食い潰し、残りは企業の広告となってしまった今、インターネット上で有益な情報を得るのは非常に難しくなりました。だからと言って新聞やテレビなどのオールドメディアはもっと前に死んでいるので無価値です。どうやって正しい情報を(リアルタイムでは無く)適切なタイミングで、適切な量を得るのでしょうか?
馬鹿のせいで使えなくなったインターネットはAIによるさらに質の低い情報で埋め尽くされています。私はそれなりのお金がかかるカンファレンスやセッションに参加し、そこで直接的なつながりを作ることにしました。一応、インターネット上で情報を収集するのですが、実際に会ったり、説明を受けたりするとオンライン1割、オフライン9割ぐらい情報量が違います。オンラインサロンなどで嘘の学歴で脳科学とか語っている人たちをよく見ますが、これらの人は直接質問に根拠を含めて説明はできません。また再現方法も説明できません。そして偽物は本物と同じところには登場しません。
馬鹿のせいで使えなくなったインターネット、この無駄遣いを潰すべきなのかもしれません。
インターネット無くなって困りますか?
インターネットがなくなると、自分で情報の選別をできない、それなのに情報リテラシーが高いと思い込んでいる人たちはものすごい勢いで淘汰されるでしょう。情報の伝達が小さいコミュニティ頼みになるため、1つの大きな流れになることは少なく、大きな反論、抗議ができなくなるので、政治家など全体を統治する人は喜ぶでしょう。とはいえ、今も情報コントロールはマイクロターゲッティングなどを駆使して、分断と制御はできていますので、あっても無くても変わらないといえます。インターネットとスマホが無くなっても、大半の人たちは害では無く利益を得られるでしょう。
どうやってなくすのか?
インターネットが使えないものになって、なくなっていく過程はこうなのかなと想像できます。
インフラを壊すわけにはいかないですから、別の方法を想像します。企業が利益を得られないと判断したら、急速に使われなくなるでしょう。そのためには今以上に生成AIを使ったフェイク情報を氾濫させる、そのフェイク情報も一定の分断を煽り、コミュニティを構成させ、争わせる、人々を孤立化させる形でノイズを増やしていくのが重要です。SNSだけでは無く、偽サイトや偽の警告、偽のアカウントなどを人が作る以上の速度で溢れさせ、人々を徹底的に消耗させるのが、一番効果的では無いかと考えます。まぁすでに中国などから仕掛けられている戦法な気もしますけど。
私はインターネットが無くなっても問題ないですし、この手の文章は紙のノートに書いて、死後に誰かに見られる程度のものになるでしょう。
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