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【一問一答】インパクト・グロースの効果

オンラインセミナー「社会課題解決型ビジネス:事例から学ぶ社会的インパクトと事業成長を両立するための第一歩~IMPACT-Led Growth ~」を、先週の9月25・26日の二日間で開催し、盛況のうちに無事終了いたしました。
今回はこれまでの回よりも、具体的にインパクト創出・マネジメント(IMM)の実施を検討されている方、すでに取り組みを一部始められている方のご参加が多かったように感じました。
改めまして、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

今回はセミナーの質疑応答の中で、私たちが提唱する「インパクト・グロース」を活用する上でとても大切なご質問がありました。その中から以下の2つに絞り、セミナーでのご回答からさらに掘り下げ、お答えしていきたいと思います。


【質問1】社会的インパクトに取り組む意識を引き出す効果

インパクト・グロースの概念は、自社の本業からは遠く見える社会課題、特に環境や地域・海外の課題に進出する際に役立つのでしょうか?例えば、会社や社員に、社会課題に対する興味を持ってもらい、積極的に取り組む意欲を引き出すことには有効でしょうか?

はい、有効です。
インパクト・グロースは、社会課題解決型ビジネスにおいて、一社では実現できない事業成長を達成する、事業の成長モデルです。
ポイントは、そのビジネスが起こそうとする社会変化に共感し協力・支援しようとしてくれる多様な主体(他社、非営利団体、金融機関、行政など)の巻き込みです。

自社の本業から遠く見える社会課題、特に環境や地域・海外の課題に進出する際に大いに役立ちます。
自社の本業から遠く見えるテーマに進出しようとする際に、まずは同じ社内の人々に納得してもらい、必要な支援をしてもらう必要があります。
前述のとおり、インパクト・グロースは多様な主体の巻き込みを成功させることをポイントとしている事業成長モデルで、もちろんその多様な主体のなかには、同じ社内の経営層、マネジャー層も含まれます。
上手くインパクト・グロースに向けて事業設計できた場合には、事業の序盤に、同じ会社の社員の方々に、社会課題に対する興味を持ってもらい、積極的に取り組む意欲を引き出せているはずです。

【質問2】社会的インパクトによる収益面への効果

事例として紹介されていた笑美面、雨風太陽の事例に関して、インパクト仮説をつくったことで、どのように収益面への効果があったのでしょうか?

オンラインセミナーのなかでは、ビジネス創出においてジレンマが生じやすい分野として地域活性化(地方創生)と高齢者介護の分野を挙げ、それぞれの分野において上手くジレンマに陥らずに事業成長させている企業様の事例として、株式会社雨風太陽さま、株式会社笑美面さまを採り上げました。

雨風太陽さまがインパクト仮説に取り組んだ背景として、コロナ禍において事業が急拡大するなか、賛同者や株主、社員が増えた一方、本当に自分達のやっている事業が「都市と地方をかきまぜる」というビジョン・ミッションに繋がっているのか、「我々のサービスは目指す方向と合っているのだろうか」という議論が再燃した経緯があります。
社員の方々のモチベーション維持も含め、改めて目指す方向を確認し、議論する必要がありました。
より多くの人に自分達の事業を伝えていくにはやはり客観的に、数字で定量的にインパクトを説明することが必要だと感じ、実現可能なインパクト測定・マネジメント(IMM)に興味を持った経緯があります。

インパクト測定・マネジメント(IMM)の結果、社内外含め、より多くの方々に事業が目指すものを理解していただきやすくなり、事業に共感し協力・支援してくれる主体を増やし続けた結果、2023年に上場するまでの事業成長を実現しました。

なお、雨風太陽さまのインパクト測定・マネジメントへの取組については、以下の当社note記事に詳しく紹介されていますので、ぜひご覧ください。

【前編】雨風太陽様インパクトレポート発行に際して ーIMMの実践と継続ー|紺野貴嗣/トークンエクスプレス代表 (note.com)

株式会社笑美面さまは、高齢者介護の分野でビジネスを行われている会社です。高齢者介護の分野での社会課題解決型ビジネスに取り組む場合に、直面しやすいジレンマというのは、収益化しやすい分野である一方で、顧客に向き合うことが社会課題解決にもつながっていると言えるとは限らない、という点にあります。

例えば、困っている高齢者に何かサービスを提供したとして、それが社会的な課題に「対応」するビジネスだとしても、その課題の「解決」に貢献していると言えるかは難しい場合が多いです。

笑美面さまの場合は創業者の榎並社長が、高齢者介護の分野における社会課題の解決への強い想いをもちつつ収益モデルを事業として実現しながらも、どのように社会課題の「解決」に貢献できているのか、客観的・定量的に示すことに苦労していたという過去の経緯があります。
トークンエクスプレス株式会社がインパクト測定・マネジメント(IMM)によりご支援した結果、その事業と、解決している社会課題との関係を具体的に示せるようになりました。
結果、2023年の株式上場後、笑美面さまの社会課題解決の側面を評価している個人投資家の方もいらっしゃるようで、そうした方々も巻き込みながら、事業成長を続けています。

まとめ

上記2つのご質問が示すように、社会課題解決型ビジネスをご検討なさる方からの、かなり具体的なご質問をセミナー当日にいただきました。
セミナー内で「2025年以降、事業会社が主導する、ビジネスを通じた社会的インパクト創出の発信がさらに増えてくるでしょう。」と申し上げましたが、これまでよりもセミナー内の質疑応答が具体的な内容になっていることからも、その兆しを感じました。

セミナー内でご紹介した「インパクト・グロース」という事業成長モデルは、社会的インパクトの創出と事業成長との両立の先に実現できるものです。
多様な主体からの協力・支援を獲得し、1社では実現できない事業成長を実現する「インパクト・グロース」。

どのようにそれを実現していくか、セミナー内で事例とともにお示ししましたが、さらにご疑問などが浮かばれた際には、お気軽に当社お問い合わせフォームからお問い合わせください。

お問い合わせ - トークンエクスプレス株式会社 | インパクトを、企業から (token-express.com)

また、今後も定期的にオンラインセミナーを予定しています。
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トークンエクスプレス株式会社 | Peatix

▼現在、「企業にこそお勧めしたいインパクト測定・マネジメント(IMM)」のアーカイブ動画配信中です。
https://tokenexpress2022312.peatix.com/

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