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2021年以降に取り組みたい金子書房の「ありたい姿」—メンタルヘルス業界の課題に向けて

新年、1本目のnoteです。ここではあえて、2021年以降に取り組みたいこと、というテーマにしてみました。

短年の目標ももちろん大事なのですが、それ以上に「何に継続的に取り組んでいくか」という中長期の目標も同時に大事だからです。

現状維持にしないために、ロードマップを描く

私たちが生きているのは、本当に先の見えない時代です。

IT技術の登場により、本当に時代の変わり方が爆発的に早くなりました。

そういう時代だからこそ、現在の枠組みだけで物事をとらえてはいけないように思います。そこで、よく言われる考え方としては、バックキャスティングと言われる考え方があります。

あるべき姿や、ありたい姿から逆算してロードマップを描くという考え方です。

例えば、あまり整理されていない散らかった会議室があったとしましょう。

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こういう場合まずは、会議室を片付けることが重要です。しかし、会議するという目的からあるべき姿から逆算してみると

・時間管理のために時計を設置しよう
・リモート会議のためのマイクを設置しよう
・椅子を多く用意しよう

…というように、「会議をする上であるべき姿はなんだろう」という高次の目標から、すべきことが逆算されます。

そして、その目標の達成のために少しづつステップを踏んでいくことが必要です。

目線が低いままだと、ただ現状の「部屋を片付ける」ということだけに目が行ってしまいます。もちろん、予算や時間の制約もありますが私たちが仕事で考えるべきなのは、ただ現状の目の前のことを片付けることだけではなく、適切な目標設定とその課題の解決だと私は思います。

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メンタルヘルス業界の課題としてのQOL

わたしが思うに、メンタルヘルス業界が必要なことは「QOLの向上」という課題にいかに取り組むかであると考えます。

①いま、辛いと思っている人の目の前の生きづらさに向き合い、解決を目指すこと(臨床心理学的な視点)

②より持続する幸福感に向けて人の可能性をどう拓くか(ポジティブ心理学的な視点)

といった2つの視点が重要であると考えています。

私たちは、これらを金子総合研究所という事業の立ち上げにおいて、以下のようにマップで示しました。

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これからの社会におけるQOLの向上に向けて、必要なことは以下のようなことが考えられると思います。

・人のこころについて、科学や専門知に裏付けられた知識と理解の普及を促進する。
 └(例)精神疾患についても正しい知識と理解が啓発されれば周囲からの適切な理解と支援を受けられる可能性が上がる。
 └例えば、うつ病についての世の中の理解が進んでいないときは「甘え」とか「自己責任」という言葉で片づけられていました。しかし、今は啓発も進み、いかに周囲がサポートしていくかが重要だとある程度理解が進んでいます。

・支援のあり方や手法が確立されていくこと。
 └(例)いわゆる○○療法と呼ばれるようなものも含め、「~場面における発達障碍者への対応」など、手法が確立していくこと。

・信頼できるツールが確立されていくこと
└(例)アセスメントツールにしても、新たなメンタルヘルスアプリにしても、必要なツールの使い方や事例が普及していくこと。

こうした課題に対して、弊社としては以下のように対応していきます。

①メディアを通じた情報発信。従来の書籍だけでなく、オンラインセミナー、Webメディアなどマルチメディア化を進めていきます。特に、オンラインでのセミナーは、従来届かなかった地方在住者へのリーチができるため、国全体での教育機会を増やすことにつながると感じています。

②アセスメントツールの開発と販売。従来の紙と用具の商品に加え、ICT技術を活用したアセスメントプラットフォームを準備。

さてさて、皆さん、今年もどうぞよろしくお願いします。



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