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はっぴいらんど
公演終了からもう7ヶ月が経ちました。
文章書くのはそんなに好きじゃない寶雨がようやく重い腰をあげ、公演振り返りを再開しようと思います(おっそ)。
今回は2024年3本目の出演となる作品にして、完全初めましてな団体"ぶれえめん.らぼ"主催の公演
『はっぴいらんど』
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今作はタイトルも公演内容も決まっておらず、出演者を集めてから作品の内容を決めるという挑戦的な企画。
ひまじん企画(ぶれえめん.らぼの前進団体)の時はこの企画をしたことがあるらしいのですが、数年ぶりというこの見切り発車企画。割とワクワクしてました。
僕はぶれえめん.らぼの作品を観たこともなく、特に深い知り合いというわけではなかったんですが、じゃあなぜこの公演のことを知ったのかと。
メンバーである久遠琴音が僕の高校の時の友達と声優の専門学校に進学した時のクラスメイトで、紹介してもらって6年くらい前に一度だけ舞台を見に行ったことがあったんですよね。
でもホントにただそれだけの繋がりで、Twitterが相互フォローってくらいの関係だったんですけど、そのおかげで情報が流れてきまして、気になって応募してみちゃいました。
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この顔合わせの時はそれぞれがどういう特技を持っているか、役者以外の活動の話だったり、この時点で“ハッピーランド"というふわっとしたテーマは決まっていたので「もし自分がその世界にいたら、そこでの役割は?」という議論を交わしたりしましたね。
まだこの日はどういうチーム編成になるかはわからなかったので、初対面の皆さんとは探り探り距離を詰めていきました(笑)。
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2月末から始まった稽古の最中、本番から約1ヶ月前である4月某日にビジュアル撮影は行われました。
別作品の本番期間中だったので、その出番終わりに撮影現場に向かったのですが、中に着る予定だったジャケットを劇場に忘れてきちゃったんですよね(その作品でも使ってた)。なので急遽撮影を終えて待機してた共演者にジャケットを借りて難を逃れました。
この写真見せたら「SEKAI NO OWARIのNakajinさんみたい」と言われました。
たしかに
ここらへんの2週間くらいは別作品の本番と稽古をほぼ毎日交互に行なっていた状態ではありましたが、僕にとってはこの稽古場は居心地が良くて、すごくリフレッシュにもなっていましたね。
この場所があったおかげで最後まで乗り切れたと思っています。
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基本的に舞台周りのことは照明担当でもある石川はるかがやっていたので、役者陣はそれぞれの準備だったり当日パンフレットや物販の制作作業だったりをしていました。
ここだけの話、脚本演出もやってるのに照明音響もワンオペでやろうとしてる石川はるか、良い意味でヤベェなって思ってます。脳のキャパシティが広いのだろうかいろんなことを超効率的にやっているのだろうか。頭の中はわからないけどすごいなって思ってます。
誰かが芝居バカって言ってたけど、たしかにそうじゃなきゃこんなことできんよなと思う。
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基本的にこの位置に座ってることが多かったですね。なので定位置的な感じになってました。
今回の劇場である板橋ファイト!さんには元々こういう装飾が施されていて、中に入るだけで世界観に没入できるっていう良さがありました。"劇場"という前提で観に来た人はちょっと驚くかもしれないですね。とても好きな場所でした。
今回の劇場は出ハケ口が4〜5ヶ所あって、稽古段階ではごっちゃにならないか心配でしたけど、実は僕出ハケ口多いの大好きなので内心ワクワクしてましたね。
ステージ奥センターの扉からも入れるんですけど、その外は普通に道路なんですよね。楽屋から建物の周りをまわって待機して、そして出ると。初めての経験にワクワクしてました。童心に帰れたというか。
この『はっぴいらんど』という作品は『板の上の愚か者』『歌うな躍るな会議室』という作者の違う2作のオムニバス作品なんですけど、オープニング・幕間・エンディングと、2つの作品を結ぶお話があったりして実は繋がってる。
ちなみに逆班ではこの2作の順番が逆で、繋ぐお話も全く違うので、印象がガラッと変わる。
僕はその中の『板の上の愚か者』という作品の楽屋番というキャラクターを演じました。
この楽屋番はステージに上がることはなく、ずっと楽屋でギターを弾いている、そんな男です。
この世界においてステージとは、パフォーマーが観客を絶対に笑顔にさせるための場所であり、笑顔にさせることができなかったらその存在がどうなるかわからない。ある意味怖い場所。
そんなステージという場所に怯えた結果なのか、そもそも興味がないのか。
それこそ顔合わせの時の話し合いで出たテーマを元に当て書きのように作られたキャラクターだと思うので、寶雨ベースで考えるのなら、多分"興味はあるけど怖い"んだと思う。
だからずっと一緒にいるピエロにはステージを離れてほしかったんだと思うし、無垢にイラついてたんだと思う。
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この作品は僕が今まで出演してきた作品の中でもトップクラスに演じてて楽しかったなという記憶ですね。
いつかやってみたい、こういう世界観を表現してみたい。そういうのが詰まった作品でした。
やりたいことはビジュアルにも詰め込んでて、初めて蝶ネクタイとかつけたし、コートもハットも被ったし濃いめのメイクもした。
結果的に逆班の楽屋番とは全然違う印象にはなったけど、それはそれで面白かったし、こっちのチームでは意外とハマったのかなとも思う。
チームのバランスも良かったなと思います。会議室チームはどうなのかわからないけど(笑)。
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それこそ4月半ばまでは板チームのみで稽古していたので、会議室チームとどう交わるのかも、実際にどう進んでいるのかもわからなかったのでワクワクとドキドキがありましたが、上手い具合に交わるものだなぁと思いましたね。
それまで別々に進行していた作品が一緒になるって普通あまりないですから、この作品はいろんなことが起こるので子供のように楽しんでました。
概念的な世界だからこそそれぞれの捉え方も違って、演じ手の個性や表現もバラバラで、それでも1つにまとまるのはこの世界の懐の広さゆえなのかなと。
演者側でも客席側でも、またこの世界に浸ってみたいなと思いました。
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