『タイムマシンで行けたら行くわ』
3月17日(木)〜21日(月)で行われる予定だった本作品
タイムマシンで行けたら行くわ
が先日5月12(木)〜15日(日)に延期公演を開催し、無事に全て終えることができました。
本当に奇跡のような出来事だと思っています。
正直無理だと思っていました。
18人の座組が誰1人として欠けずに延期公演をするなんて、学生さんは春休みだったけど5月はそうじゃない。
社会人の方も休みを取れるかわかりませんしね。
スケジュール的に難しいと思っていました。
そんな中こんなにも早く開催できたということがとても嬉しいのです。
中止になったことで、一度完成されたタイムマシンは誰の目にも触れることができずに起動できませんでした。
ですが当時は1ヶ月という長い集中稽古の中作っていたこともあり、不具合や見落としを見てみぬフリをしたり、妥協して完成させたところもありました。
それに気付かないくらい感覚が麻痺をしていたのです。
結果まだ75%くらいの未完成品のまま皆様にお見せすることになりかねなかったのですが、中止になったことで一度冷静になれて、点検や修理、ブラッシュアップを重ね
100%の状態で皆様にお披露目することができたと思っています。
中止になった時は未来の見えない絶望に陥っていましたが、今思えばそれら全てがサクセスストーリーになっていたのだなと。
元々3月の時点では全9公演でした。
今回の5月は全8公演。
数字だけ見れば数は減っているのですがなんと、仕事の関係で土日しか出ることができないキャストもいたので、その人は4→5公演に増えることになりました。
これもなかなかに素敵なことです。
18人でなければ完成ではないですから。
そもそも「開催できても土日だけかなぁ」「最悪1日だけ集まって収録とかになるかなぁ」と思っていたので、かなり最高の形で公演をできたと思います。
ここからは中止から延期公演までのことをお話ししようと思います。
中止になったことを受け、座組の中では元々の公演期間だった5日間、毎日昼夜にビデオ通話を開こうということになりました。
プライベートな話をしたり、スタッフさんのご好意でいただいた映像を一緒に観たり。
この期間に緊張の糸が切れたのか、立て続けに体調を壊す人が続出しまして、これは中止になっておいて良かったなって思いましたね。
お客様を巻き込むことが1番良くないですから。
その後延期公演の話がチラホラ現実的な話題となり、4月か5月どっちにやれそうかという議題に。
しかし既にどっちの月も次の作品が決まっているメンバーがいて、可能なのか?という不安がありました。
6月以降になってしまうとさらに忙しくなるメンバー、そして演出の方がいたので、絶対にその2ヶ月の間にやらなければ延期公演はほぼ不可能に近い状態でした。
そんな時になんと、5月に元々決まっていた作品を蹴ってまでこのタイムマシンを優先してくれたメンバーがいました。
もう感謝の嵐ですね。
このような経緯があり、稽古期間も延期公演も確保することができました。
動いてくれたメンバーやスタッフの皆様、本当にありがとうございました。
ACT HOUSEというのは僕達で第6期生。
つまり先輩方がいるのです。
"4月20日(水)にイベントをやる予定なので、是非予定空けておいてください"
それだけが伝えられ、予定を空けたもののなにをするかはわかりませんでした。
蓋が開くと、これまでの卒業生や携わっていただいたゲストの方などによる『バース・デー』という特別公演が行われることになりました。
これは我々の公演が中止にとなり、先輩方が動いてくださったのです。
こんな愛に溢れた場所があるんですね。
心から感謝しています。
そして迎えた稽古期間。
なんと座組18人が全員揃ったのは最後の通し稽古の日、たった1日だけでした。
体調を崩していたメンバーもいたので、また中止になるのではないかととてつもない不安に襲われましたが
完全復帰して帰ってきてくれてホッとしました。
その稽古期間の間に矛盾点を解決し、盛り上げどころをさらに面白くしたりしたりして
今回のタイムマシンが完成しました。
もっというと本番期間中もどんどん変わっていきましたけど(笑)。
そんなことがあり、最後の公演の本番中
みんな泣いてました(笑)。
始まる前も終わってからも。
この作品は"最低な卒業式を最高の卒業式に再生する"というのがテーマの1つにあります。
僕達役者陣も、この千秋楽で本当に卒業するので、最後の卒業式は今まで以上に気持ちがリンクすると言いますか
本当の卒業式でも泣かなかった僕も泣いてしまいました(笑)。
でもそれくらい濃密な時間をみんなと過ごしたし、大好きなメンバーと離れるのが寂しかったんです。
半年という短い期間でしたけど、本当に3年間同じクラスにいたかのような時間は僕にとってかけがえのない思い出です。
これからの僕の人生においても、とても貴重な財産です。
もう青春なんて味わうことはないと思っていました。
でもまだあったんですね。
最高の青春をありがとうございました
愛してます。
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