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【絵本 おばあちゃんのすてきなおくりもの】~その声は、いつでも、耳のそこで なってる

【並べて楽しい絵本の世界】

ひとり暮らしのおばあちゃんネズミと子どもたちのすてきな友情のものがたり。

寒い雪のふる森の、モグラくんの家で、トガリネズミとハツカネズミの三人がパッチワークのおふとんを作っています。
出来上がったらどうしようかと相談しながら。
だれか これがないとこまるひとに あげようかとモグラは提案するのですが、みんなはちょっと自分が欲しいな、と思っているので、とりあえずクジで決めようということになるのですが・・・

モグラが手をとめて、今日はハタネズミのおばあちゃんにスープを持っていくことになっているから、このへんでおわり といいます。

ずいぶん会っていないや。 おばあちゃん げんきかな
と気にするトガリネズミのことばに、「じぶんの目でたしかめたら?」とモグラくんは言うのです。このセリフ、かっこいいです。
そして三人でスープを持ってハタネズミおばあちゃんを訪ねます。

おばあちゃんは高齢なのでベッドで過ごしています。

ふたりは薪を運び、ストーブに火をつけて部屋をあたため、モグラはスープをあたためて、ハタネズミのおばあちゃんにあげました。

おばあちゃんは「こんなにおいしいスープを のんだものだから、おはなしをひとつ、おもいだしましたよ。ききたいかしら?」と言ってベッドをとりまいてすわる三人に、ふしぎなコオロギとまほうの小石のおはなしをします。

コオロギとおばあちゃんの友情のおはなしを聞いた三人は、それぞれに、もっとまきをもってくるね、たねをもってくるね、と約束してモグラくんの家に帰ってきます。 

おばあちゃんはひとりぼっちでさみしいのかもしれない
ぼくも としをとったら ひとりぼっちで、さみしいとおもうのかな?

そして結論。 あの おふとんは おばあちゃんのベッドにぴったりだ!自分たちじゃきづかなかったけど、ハタネズミおばあちゃんのために つくっていたんだよ。おばあちゃんの誕生日にプレゼントしようと決めます。

そう 自分じゃ気づかなかったけど、決まっていたんだなって事、案外あるものです。

みんなでお祝いしたお誕生日には、おばあちゃんから、三人の男の子へのプレゼントのおはなしがありました。

おばあちゃんの プレゼントはいつも おばあちゃんの友達とその友情のおはなし・・・困った時には三人を助けてくれる おはなしです。

でもやがて、おばあちゃんとはお別れの時がきてしまいます。
三人は力を合わせて、涙をいっぱいためながら、おばあちゃんを見送ります。

相手のことを思うこと。
自立して強く生きること。
年寄りと若者が お互いに支えあって生きて死ぬこと。
そんなことを考えさせてくれる本です。

タイトルはおばあちゃんを見送るハツカネズミが詠んだ詩の一節です。

絵本というには絵も少なくお話しも長めではありますが、ぜひページを開いてみてほしい一冊です。






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