【絵本レビュー スイミー】ちいさな かしこい さかなの はなし
スイミーに込めたレオの思い。絵本は道しるべ。絵本は処方箋だと思ったこと。
【並べて楽しい絵本の世界】
松岡希代子さんのこちらの本を一緒にご紹介します。
今日はスイミーを一緒に読んでいきます。
私は、レオ・レオニという作家の絵本を『フレデリック』を通じてはじめて知りました。ずいぶんと遠い昔のことです。
フレデリックはずっと私を支えてくれました。
そのことは以前記事にも書きましたので、読んでいただけたらうれしいです。
そしてフレデリックとともに、スイミーもいつも傍らにいてくれました。
どうしてちいさなさかなスイミーは賢くなったのか。
ひとりだけ黒いスイミーは おなかをすかせた大きなマグロに 赤い仲間たちが食べられてしまったことで、ひとりぼっちになってしまいます。
けれど うみには すばらしい ものが いっぱい あった。
孤独なスイミーは海の中で、いろいろな生き物に出会います。ひとりぼっちのスイミーは いっとき、自分が世の中の異分子のような体験もしたかもしれません。自分だけが仲間と違って真っ黒だし。でも、様々なものをよく見る目を持っていました。
SEEとTHINK
見ることと、考えること。
ふたたび 仲間たちと出会ったスイミーは、岩陰にかくれているかれらに呼びかけます。
SEE とTHINKは大文字で強調されています。
I’ll be the eye.
ぼくが、めに なろう
これはみんなで力を合わせて大きな魚に立ち向かうというお話です。
でも、芸術家になりたかったレオは、はっきりと言っています。
昨日 私は指にできた奇妙なコブのようなものを調べるためにMRI検査を受けにいきました。
私は閉所恐怖症なので、とてもとても怖くて目に涙が浮かんできました。
でも技師の方があらかじめ用意してくれたオルゴールの音をかすかに聞きながら、ずっと「スイミー」と「フレデリック」のことを思って小一時間の検査を乗り切りました。
絵本の持つ力が、勇気をくれました。
【並べて楽しい絵本の世界】にはそんな絵本処方箋をいっぱい詰め込みたいと思っています。
帰り道、がんばった自分へのご褒美に 新しい「フレデリック」を買ってきました。以前持っていた本は孫の家にあるので。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
絵本があなたの勇気にもなりますように。
ぜひ『フレデリック』の記事もお読みください
【絵本 フレデリック】~私に行動させていたのはきみだね|s.suzuki|note