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【絵本 葉っぱのフレディ いのちの旅】【自分らしさを愛せますか】
絵本に登場するのは、木の写真と、水彩で美しく描かれた葉っぱ。
大きな木の梢に近い、太い枝に生まれた、一枚のみずみずしい葉っぱ、フレディが絵本の主人公です。
【並べて楽しい絵本の世界】
フレディの周りには、自分と同じような葉っぱがたくさんいました。
始めのうちは、みんな自分と同じような形をしていると思っていましたが、やがてひとつとして同じ葉っぱはないことに気が付きました。
その中でも誰よりも大きくて、ものしりのダニエル・・・フレディの親友です。
ダニエルは、フレディに、今いる場所のこと、根のこと、季節のこと、雨や太陽のこと、小鳥のこと、葉っぱの仕事のこと、大切なことをたくさん教えてくれました。
ダニエルの話を聞いていると、フレディはとても嬉しくなりました。
春はそよ風に吹かれ舞い、夏は木陰をつくり公園に訪れる人々を喜ばせて。やがて、秋がきます。
緑色の葉っぱたちは一枚一枚、違う色に紅葉していきます。
ダニエルは言います。
「生まれた時は同じ色でも、いる場所がちがえば 太陽に向く角度がちがう。風の通り具合も違う。月の光 星明り 一日の気温 なにひとつ同じ経験はないんだ。だから紅葉するときは みんなちがう色に変わってしまうのさ」
そして、とうとう冬がやってきます。
みんな引っこしをするときが来たんだよ。とうとう冬が来たんだ。ぼくたちはひとり残らず ここからいなくなるんだ。
作者のレオ・バスカーリさんは、教育者でもあり、哲学者でもあります。
葉っぱにたとえた、人の生の喜びと死について、一冊のこの絵本を私たちに残してくれました。
ダニエルは満足そうなほほえみを浮かべ、枝をはなれていきました。
私たちはどうやって、枝をはなれて行けばいいのでしょう。
ダニエルの話に耳を傾けて、静かな夜にそんなことを考えています。
大自然の設計図は 寸分の狂いもなく「いのち」を変化させつづけているのです。
フレディたちは、自分を愛し、毎日を愛おしく生きることの大切さを教えてくれます。変化の中で私たちひとりひとりの人間も、命を生きること。
そして地に落ち、水にまじり、土に溶け込んで、木を育てる力になり、また春がめぐってくることを教えてくれます。
残酷なのは弱い人間である。
やさしさは強い人にしか望めない。
おそれを知らない人間はほんとうに勇敢にはなれない。
勇気とは、姿を見せないものに立ち向かっていく力だからだ。
~自分を愛し、毎日を愛おしく生きること~
そうしたら、ほんとうに強い人になれるのでは?
そんな風に思います
今日もお読みいただきありがとうございます。
あなたの心にも届きますように。
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