TOHOKU 海色03
今回のテーマも、海。
私の地元宮城県の沿岸は、以前海苔養殖が盛んな町でした。
海苔の養殖は厳冬期がハイシーズンです。とても寒い時期、早朝から海に出て海苔を収穫します。
私が子供の頃には、各家庭で海苔を養殖していました。そして各家庭には、収穫した海藻状の海苔をおなじみの紙状にする大きな機械があったんです。冬のとても寒い時期、収穫や洗浄などの工程はとてもとても寒いのですが、海苔を作る乾燥工場は暑いくらい。大きなおとで回る機械。紙のように次々と出てくる板海苔。そこで家族総出でしていた各工程の作業は子供心にとても興味深かったです。
今では焼きのりか味のりが主流ですが、焼いていない板海苔を遠火で炙って食べると海藻の香りがして、いつもの海苔とはちょっと違う味を楽しめますよ。
今回は、そんな懐かしいことを思い出しながらつやつやとして黒い海藻が養殖網にたくさん育っている様子をイメージして、センターの模様にしました。
左右にはロープとテチトラポットに波のつもりで。
最初に編んだのは、もちろん理想の海苔の色の黒。今回は朝の早い時間の海をネイビーで編んでいます。
お籠り時間に、在庫糸を引っ張り出して編んでみませんか。