【JChem】Marvinトライアル体験記
JChemシステムは今や化合物データを可視化したり、検索するときの最強ツール群の一つと考えています。しかも最近Marvin Beansの基本ライセンスでも各種化学計算まで対応できるようになりました。
化学構造を描画すると同時に物理化学特性、ADMETの各種化学計算や、構造分析を行うことができるようになります。特にChemAxonのCalculator Pluginsは創薬分子設計において重要な指標である酸乖離定数、分配係数、水溶性の計算について定評があり、スクリーニング用途で広く使用されています
KNIMEとの相性もとても良く、家でケモインフォマティクスの勉強をするのにも使いたいと思い、2ヶ月のトライアルを始めました。
【Marvinのインストールをやってみた】
【参考】「化学の迷路」さんの紹介記事
【2021.8.21時点でのインストール例】
Win10環境でまっさらの状態からインストールした際の記録を共有します。
非営利目的の個人利用の場合、結構迷いながらの作業になったので、同様な目的で使う方の参考になるなら幸いです。今から思うと本来もっとうまくやれるのではと思いつつ。
【ユーザーアカウント登録】
上記リンクをクリックするとトップページへ。
右上のLOG INをクリックし、
上記の画面で「CreateAccount」を押して新規登録へ
上記は記入例です。
登録したメールアドレスへ下記のようにメールが届くので、
VerifyYourPassをクリックして確認を完了したら登録完了。
【トライアル用のライセンスファイルを入手】
次は
https://chemaxon.com/discounted-licenses
にアクセス
右上の「LOG IN」をクリックして、ログイン画面へ
下記のページにて
「DOWNLOAD MARVIN」
をクリック
今回は個人利用なので
NON-COMMERCIAL USEタブを開いて
上記にチェックを入れて
「GET MY KEY」
少し待ってもう一度NON-COMMERCIAL USEタブを開いて
「GET MY KEY」
を押すと、
ライセンスの発行ページへ
https://accounts.chemaxon.com/licenses
そのページの下部に
DOWNLOADボタンを押すと、
license.cxl
ファイルがダウンロードされました。
このファイルを任意の場所に保管してください。
私の場合は
C:\ChemAxon
に保存して以下の設定を行いました。
【インストーラの取得とインストール】
https://chemaxon.com/products/marvin
「DOWNLOAD」
を押して
自分の環境に合わせて選んでクリック、私の場合はJavaの代わりとなるOpenJDKも必要なので上記左上の項目をクリック
結果下記の通りインストーラがダウンロードされました。
ダブルクリックして
しばらく待つと
ユーザーアカウント制御の確認画面が出るので「はい」
上記は「Next>」
上記は「Next>」
しばらく待てばインストールが完了するので、「Finish」
【トライアルライセンスの設定】
ウィンドウズメニューから下図の通り
License Managerを選択。
開いたウィンドウで
Install license fileを選び、
下記の画面で「Browse」を押して、上記で入手したライセンスファイルlicense.cxlの保存先へ行き、ファイルを選んで「開く」を選択。
すると下図のようになるので、「Install」ボタンを押す。
結果としてトライアル(Evaluation)用のMarbinBeansだけのライセンスが2ヶ月限定で付与されました。
これでウィンドウは閉じていいです。
以上です。お疲れさまでした。
【Marvin SketchとMarvin View】
Marvin Beansをインストールして使えるようになるのが
Marvin SketchとMarvin Viewです。
製品紹介はやはり日本における総代理店パトコア株式会社のサイトをご覧ください。
MarvinViewの日本語の説明サイトは見つけられてないです。
植沢先生の説明がすばらしいと思ったのでリンクを共有しておきます。
https://u-lab.my-pharm.ac.jp/~joho/mbi/document/mbi11/mbi11_uesawa.pdf
あと、化合物名を構造式に変えてくれる下記機能はとても好きです。
MarvinViewにおいては、名称が記載されたテキストファイルをインポートすると自動的に構造が認識され、SDファイルからのインポートと同じように構造式として読み込むことができます。
pKaやlogD計算など、有用な機能が豊富に盛り込まれています。
私がケモインフォマティクスへより強く関わるようになったきっかけとなったJChemシステム群を皆様どうぞお試しください!