【JChem】ChemAxon/Infocomノード群を使ってみよう_01_Marvinノード群導入編
TeachOpenCADDのひと夏の体験記はW1まで完了しました。
今回はスピンオフ。ちょっと違った方向へ分岐して一歩進めてみようと思います。
【Marvinノード群をお勧めしたい理由】
Marvin Sketchはご存知でしょうか?
利用目的次第では無償で使えるのに高性能で、お勧めのツールです。
Magattacaさんも使っていたと最近知りました。
後日もう少し具体的に紹介しますが、KNIMEで化学構造を入出力するのにも相性が良いです。インフォコムのOさんが作ったノード群ですから間違いないです。
【Marvin Extensionsとライセンスについて】
基本的に有償ライセンスが必要なためかあまり日本国内のブログで紹介されたことがないようです。
もう12年も前のことになりますが、インフォコムは2009年にMarvin (Family) Extensionsを無償公開してくださいました。
当時は
普及を優先するため、「Marvin Family Nodes」の使用に当たってはケムアクソンのライセンスは不要
でしたが、10年以上経てば普及も進み、いくつか変化はありました。
例えば呼称は変わったようで、2021年8月現在は「Marvin Chemistry Extensions」となったようです。
また現在はChemAxonのライセンスが必要です。
ChemAxonのライセンスがないと、利用時に下記のエラーメッセージが出ます。
Oops! って軽妙な…。このウィンドウを見た私の落胆とのギャップがすごかった。
例えばですが、MarvinBeansユーザーであれば、上記のライセンスを有しています。
(再掲) https://patcore.com/product/marvin_sketch/
ChemAxon社のホームページからMarvin Beans(Marvin関連製品の包括パッケージ)をダウンロードできます。基本機能は非商用目的の場合無料でご利用いただけます。ぜひお試しください。
ダウンロードの前に、ChemAxonユーザー登録が必要です。
非商用利用であってもライセンスには期限がありますので注意してください。
私は最近MarvinBeansを使い始めたので、幸いライセンスを持っています。
【インストール手順】
いろんな手法があるのですが、公開されているもっとも参考になる情報と言えばこちらです。
1.KNIME Desktopバージョンを起動します。
2.KNIMEのメニューバーから、”Help” -> “Install New Software…”の順で選択 します。
3.”Add…”ボタンをクリックします。
4.”Location:”に次のURLを入力して”OK”をクリックします。
URL (KNIME 3.6 以上): https://www.infocom-science.jp/knime/update/3.6
URL (KNIME 4.0 以上): https://www.infocom-science.jp/knime/update/4.0
URL (KNIME 4.3 以上): https://www.infocom-science.jp/knime/update/4.3
補足として、2021年8月現在はまだ上記HPは更新されていないようですが、
KNIME AP ver.4.4.0や4.4.1ユーザーの方向けは
URL (KNIME 4.4.x): https://www.infocom-science.jp/knime/update/4.4
が正解だと思います。
5.インストールするExtensionsにチェックを入れて、「Next>」
注意:今回はJChem Extensionsはインストールしてもさらにもう一つ別のライセンスが必要で使えませんのでチェックしていません。そちらはいつかまた!
6.Installウィンドウが表示されたら” Next>”ボタンをクリックしてインストールを行います。
7.使用許諾契約書が表示されます。使用許諾書内容に同意した場合、”I accept the terms of the license agreements”の
ラジオボタンを選択します。”Finish″をクリックすると、ダウンロード、およびインストール が開始されます。
8.セキュリティーワーニングが出た場合は、”OK”をクリックして下さい。
9.インストールが終了したら、KNIMEを再起動して下さい。
ちなみに私の場合はプロキシ経由でのネット接続ではないので下記は対応不要でした。
※ネットワークにプロキシ経由で接続している場合は[プロキシ設定手順]を先に行ってください。
【ノードリポジトリ確認】
上記の手順でKNIME再起動までしたら、下記のようにChemAxon/Infocomノード群のうち、Marvin Chemistry Extensionsの3つが増えているのでご確認ください。
以上でMarvinノード群の導入編は終わりです。お疲れさまでした。
次回はMarvinノード群の操作編です。
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