神奈川リーグドラフト候補〜桐蔭のエース・古謝樹〜
こんにちわ。Yです(@kngw_baseball)です
今回のnoteは2020年から始めている、神奈川リーグドラフト候補紹介となります。今回で3年目に突入したこのシリーズ、昨年は桐蔭横浜大学の主将・吉田 賢吾(横浜商科大学)がソフトバンクホークスからドラフト6位指名され、桐蔭横浜大学から3年連続のNPB選手排出となりました。
2023年も桐蔭横浜大学には古謝 樹(湘南学院)という好投手が在籍しているので、早速ですが紹介していきたいと思います。
経歴
湘南学院高校ではケガとの付き合いになる場面が多く、2年冬には腰の疲労骨折を経験したりしたものの、関野 柊人(東京国際大学→神奈川フューチャードリームス)とともに2枚看板を形成。春季大会では2試合に完投勝利を挙げるなどポテンシャルの片鱗をみせた。桐蔭横浜大学進学後はコロナの影響などでリーグ戦中止などもあり1年生秋の横浜市長杯で初のベンチ入りも登板はなしに終わり、2年生春から主戦として登板。デビューした2年春のリーグ戦で7試合に登板、4勝1敗で見事リーグ戦優勝に貢献。その後は怪我などもあり、登板数こそ多くは増えなかったが3年春のリーグ戦終了後に大学日本代表候補合宿に招集されると、2イニングを投げて被安打0、4奪三振を記録する好投を見せ復調をアピール。惜しくも代表に選出されることはなかったものの、夏のOP戦ではプロチームや強豪社会人チーム相手に登板を重ね、調子を上げていくと秋のリーグ戦では7試合に登板しイニング数と同等の奪三振を記録するなど存在感を出した。
投球スタイル
ストレート;最速153キロ
・明治神宮野球場:153キロ
・東京ドーム:152キロ
・横浜スタジアム:150キロ
(映像0:46〜のボールが球場ガンで153キロ)
変化球:スライダー、カーブ、チェンジアップ、カットボール、ツーシーム
テンポ良く投げ込みながらもここぞの場面では力を入れてねじ伏せる投球をしてくる。変化球の中でも武器になっているのがスライダー。このスライダーは縦に落ちるようなボールで空振りを奪うことができる軸となるボールの1つ。130キロ台のカットボールは相手打者の手元で変化しており空振りも芯を外すことも両方できるボールで精度も非常に高く軸になる変化球の1つ。2023年シーズン前にはシュートの修得を目指すなど投球の幅を広げる動きもある。ストレートは最速153キロという球速に目が行きがちだが、平均球速も145キロ前後を記録しツーシームとフォーシームの両軸でストライクを取れるのも彼の持ち味。
公式戦戦成績
リーグ戦登板数は30試合は同じリーグ、同じ大学からNPB入り菊地 大稀(読売ジャイアンツ)と比べるとかなり多い登板数となっている(菊地は3年終了時までで6試合に登板)だけに順調に実践経験を積んでいるだろう。2度目(※)の大学野球選手権でようやく初登板を果たすと、初めての全国の舞台で9回無失点とここ1番での勝負強さを発揮した。合わせて2023年秋のリーグ戦では今までと違い、四死球数が大幅に減少するなど制球の安定感も出てきた。
※2021年の選手権ではベンチ入りをするも登板なし
総評
大学に入ってからウェイトトレーニングを取り入れた結果、高校時代と比べて体重が15キロ増量。身体に厚みが出てきたことによりボールにも力強さが増してきた印象があり、身体の厚みが増えているのが確実にわかるほどパワーアップしたのが見てとれる。リーグ戦でも4完投を記録しそのうち3試合では完封を記録するなどスタミナ面ではそこまでの不安はないものの、週に2回ほど150球の投げ込みを行うなど投げることでの更なるスタミナ強化も実施してきている。
一方で、フォームのバラつきから制球が安定しない試合があったりするのをNPBスカウトからも指摘されているものの、秋のリーグ戦ではこのバラつきを少なくすることに成功し、安定感が増えた。「次はプロに行きたい」と公言している本人の願いに近づくことが出来ているのではないだろうか、プロ志望届を提出し指名を勝ち取るためには細野(最速158キロ/東洋大学)、武内(最速153キロ/國學院大學)、滝田(最速153キロ/星槎道都大学)、高(最速151キロ/大阪商業大学)などの同学年ライバルとの差も春と比べると少なかったり、逆転し評価を高めることに成功しているのではないだろうか。特に球速だけでの評価であれば細野の方が上ではあるものの、古謝も153キロを計測しているので大きく見劣りするわけではないし、なによりも平均球速で見れば古謝が145キロ〜146キロを計測しているのはドラフト1位候補として名前の上がる細野にも負けていないし、大学日本代表に選出されたことにより、細野や武内などのライバルとなる左腕たちと切磋琢磨しながらも情報交換などをしており、この経験もプラスになったのではないだろうか。
また古謝の強みとしてあるのが「フィールディングの上手さ」という部分がある。投手のフィールディングといえばバント処理などが挙げられるが、その他の部分でもベースカバーへの反応などは高校時代に横浜高校のコーチを務めていた小倉 清一郎氏の指導を受けていた賜物がここで生きており、他のドラフト候補とは違うアドバンテージを持っていると言えるだろう。
以上が古謝 樹投手になります。
この後付けを書いているのが2023/10/26とドラフト会議当日になっています。
この夏〜秋にかけて「ドラフト候補」と呼ばれていたところから「ドラフト1位候補」まで評価を上げてきており、今回のドラフトでは指名される可能性が非常に高くなりました。本日の17時からのドラフト会議を1ファンとして楽しみに待っていたいと思います。
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