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取っちゃいけない2・4・7

「よーしっ!選手のみんな集まれ~!」
東京都の陸上部の駅伝地区大会の表彰式後に顧問から声がかかった。
鬼コーチと生徒から影で呼ばれていた顧問からの声。
選手たちは銀メダルを首に下げている。
さすがに今日は労ってくれるのではと、選手の生徒たちは期待をしている。
選手は横一列に並べ!
そう言われたので急いで並んだ。
その瞬間、バチン!バチン!バチン!と音が響いた。そして
「2・4・7位は取っちゃいけねーんだよ!ばぁろぅ!」
顧問の怒号が響いた。
メダルを首に下げた選手たちは何が起こったのかわかわからずただ驚いている。
「2位は3位でもメダルは貰える。どうせメダル貰うなら金色の一等賞のメダルだろうが!ばぁろぅ!

4位は中途半端な入賞だ。8位の入賞でも賞は賞。どうせ賞を取るなら一等賞しか取るんじゃねぇ!ばぁろぅ!

7位なんてそんな中途半端な賞を取るなら、そもそも試合に出るんじゃねぇ!」

要は1位以外目指すなってことらしい。

3位になるため頑張ります!って今の時代ならありなのかもだどさ、、、やるからにはテッペン取りたいもんね。

しかし選手は『ナニクソ根性』というのが芽生えたのか、あの顧問むかつくから見返してやると思い練習した。

最初は顧問に何か言われないようにという感じで練習していたはが、そのうち仲間とより早く!という気持ちが芽生えてきて、自分への挑戦になっていった。

結果翌年はキチンと金メダル貰えた。

卒業式の時、その顧問が泣きながら「辛い思いさせたけどありがとうな」って言われたときは嬉しかったよね。

だからか選手たちの中にはどこか、遊びだろうが何だろうが、やるからには全力で本気で真剣に誰にも負けない!という気持ちがいつまでもある。

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