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1分で読める400文字のストーリー

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短編小説です
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#サスペンス

墓穴は掘っても掘らせるな

墓穴は掘っても掘らせるな

「ちょっと気持ち悪いこと言っていい?」
久々に二人で夕飯を食べているときに旦那がおもむろに聞いてきた。
「何?そういう質問いいから早く言って。君がそういう質問してくるときってこっちのこと関係なく一方的に言ってくるじゃん」
旦那はいつも自分が何か言いたい時はとりあえずアタシの機嫌を伺うように聞いてくる。ダメと言ってもおかまいなし。
それが煩わしい。勝手に一人で喋っててくれよって思う。
「隣のナカムラ

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Who is the Traitor?

Who is the Traitor?

「よしっ。全員乗ったな!もうバスは東京に戻るぞ!途中一回だけサービスエリアによるが、それはみんながそこまで無事でいられたらの話だ。
このバスに乗ってる中に裏切り者がいる。心当たりあるやつは今自首したらみんな無事に東京へ帰れるぞ。
裏切り者以外はな。

黙ってるんだったら裏切り者探しをこれから始める。今ならまだ間に合うぞ!バレるのが嫌ならバレないやり方をしてやる。よしっ!みんな目を瞑れ。自分は裏切り

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ヒミツの、、、

ヒミツの、、、

「人、何人殺したことある?」

軽く飯食って帰ろうと部長に誘われて来た居酒屋で、席に着いた矢先にされた質問に俺は動揺を隠せなかった。
 
「え?ころ、、、?え!?」
「なんだ、君はまだ誰も殺したことないんだ?僕なんかね、もう20人は超えているよ」
「あの、、、えっと、、、」
「初めて殺したのは小3の秋、クラスの担任だったな。最近だと先週君と一緒に営業に行ったあの嫌味たっぷりな社長だよ。なかなかの苦

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