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20230903 谷川俊太郎でオトすな


ついにコロナウイルスに感染した。

今はもう何ともないが、ピーク時は喉がもう痛くて痛くて、発声するたびに違和感があった。たぶんめちゃくちゃ腫れ上がっていたんだと思う。擬音にすればブリンッといったところだろうか。思い出すだけでしんどい。個人差はあるのかもしれないが、私は普通に風邪よりも辛かった。もうかかりたくない。



はじめは喉の痛みから。翌日には発熱の症状が出てきたため、PCR検査をしに病院に行った。
コロナ疑いなので待合室ではなく車内で待ち、医師がそこまでわざわざ出向いてくれて検査をしてくれるという形式だった。

そのため、受付の人が駐車場所へと誘導してくれたのだが、そこは駐車線を盛大にはみ出し
て停まっているゴリゴリのベンツの横だった。

熱に浮かされまともな判断が出来ない頭でも、ここには停めるべきではないなと察知し一度は避けた場所だったが、受付の美レディに「こちら空いてるのでお車移動させてください」と言われ、大変失礼ながらも悪魔の頭取か?と思ってしまった。

「嫌です」とは言えず素直に従ったのだが、頭のなかでは警鐘かのごとく布袋寅泰の「スリル」が鳴り止まない。ベビベビベイビベイビベイビベイビベイベー。一歩間違えばある意味人生が弾け飛ぶスリルである。

100回切り返して(実際は4~5回くらい。リアルすぎて全く笑えないので過大表現してしまいました。ごめんなさい)なんとか事なきを得た。本当に全てが「ギリギリ」だった。全てが。
ただでさえ熱があって体がしんどいのに、精神の磨耗でさらにグッタリだ。なんでこんな目に…。 


しかし、あのベンツに乗っていた人は何故あんなメチャクチャな駐車をしたのだろう。

もしかしたらあえてメチャクチャに停めることによって、隣のスペースに他の車を寄せ付けないようにしている=接触事故等を未然に防ごうとしているのかもしれない。だとすれば大した策士である。迷惑すぎるのでお願いだから滅んでほしい。
ただ単に雑な駐車をしているだけなのであれば、それはそれで滅びよ…としか言いようがない。
こんな状況でスリルを味わうことは私だって布袋寅泰だって望んでいないのだ。


今はもう何ともないと冒頭に記したが、厳密に言うと後遺症のような症状はある。

まず咳がまぁまぁ出る。それに伴って、深呼吸すると「あ、これ以上は空気入んないよ!帰んな!」と気管支が強制的にシャッターを下ろしてくる感じがする。
あんまり認めたくなかったけどもしかしてこれって息苦しい、ってコト…?

あと味覚、嗅覚がボンヤリしている気がする。食事なんかは薄い壁を隔てた向こう側で行われているのか?と思うほど。しょっぱいとか甘いとか、ざっくりは認識できるが全然釈然としないし「美味しい」が分からない。

そしていちばん困っているのは鼻の不調。いわゆる「後鼻漏」というやつだ。
鼻水が喉のほうに流れてしまい、上咽頭にベットリとへばりつくような感覚で喉のつかえ、ヒリヒリ感などの症状が見られる不快なやつ、それが後鼻漏。

蓄膿みたいな傾向にあるかもしれないな…と思いつつ病院に行くのが面倒なので色々調べた結果、「鼻うがい」に挑戦してみることにした。


最初は結構ビビっていた。鼻に液体が入って痛くないことなんてなかったから。
購入したハナノアのパッケージには「体液に近いから痛くない」と記載があった。マジかよ…と半信半疑どころか全疑だったのだが、これがすごいもので本当に痛くないのだ。
液体が入ってきているな…という感覚はあるが、痛みはほとんどないのでその不思議さに脳がバグを起こしそうだった。

鼻うがいしたあとはたしかにスッキリするが、後鼻漏の症状に効くかと言われれば、そうでもなさそうだな…というのが正直な感想だ。


どうでもいいが、鼻うがいするたびにハナノアのCMに出ている今田耕司がちらついて、いつも「ッンフフフフ」とむせ笑いしてしまう。蛇口の勢いで鼻から液体が出ている今田耕司も面白いが、その後に出てくる様々な年齢層の男女が5人並んで一斉に鼻うがいをしているカットはちょっとどうかしている。

私が家でひとり鼻うがいしながら「ッンフフフフ」と笑っているとき、カムチャツカの若者はきりんの夢を見ている。

そうやって僕らは朝をリレーするのだ。



後鼻漏はもう、素直に病院行きます。行ったほうがいい。


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