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SNSのDM(メッセージ)送ってくる 国際サギ さんたち

国際サギとか国際ロマンス詐欺とか、いろんな事例が報告されてますが、私のところにもSNSのメッセージで、サギさんからの接触がありました。

注意喚起が多く出ている国際ロマンス詐欺とは違うパターンだったので、事例紹介しておきます。

今回到来のパターン

今回の詐欺のパターンは、ロマンスひっかけではなく、引退する父と双子児童が日本で暮らしたいので、友人(これがメッセージのターゲット)に頼りたい、という筋書きでした。日本に送る荷物の受け取りを手伝ってほしい、というのが、送金詐取の手口です。

外国人男性からフォローがあり、投稿が普通の感じだったので、フォローしたところ、真面目に見えるメッセージが来ました。

怪しいメッセージは無視するか、顔マークだけで受け流すのが通例ですが、全て疑ってかかるのはよくないと思い、返答して会話を始めました。

メッセージのやりとりの中で、サギさんたちの特徴が出てきたので、どういう手法で持ちかけるかが気になり、相手がこちらの状況に気付くギリギリまでやりとりしてみた次第です。

サギがクチバシを見せた瞬間

メッセージやりとり詳細は退屈なものなので省略。要約すると、サギさん設定プロフィールを徐々に紹介、しばらくモジモジ、引退後に日本に行きたい→日本に子供たちと移住する→退職金を受け取る→通貨と在外での口座扱いが困難→友人(ブラザーと呼んでた)の助けが必要、助けとは自分の代理として荷物(現💴が入った箱)を受け取ってほしい、運送会社に受け取り人の明細を伝えるので住所など個人情報を自分に送信してくれるか運送会社のホームページから登録ください、という流れです。

サギさんがクチバシを見せた瞬間は、個人情報を送って、というところでした。

手口、どこまでわかった?

途中から国際詐欺のシナリオになってきて、どこで離脱するか、と、手口を収集して、注意事例として今後の被害防止に貢献するか、の均衡(?)の中での行動に移行しました。

SNSの投稿に、国際ロマンス詐欺の注意喚起情報を引用したり、で、相手がこちらを警戒してくれないかな、の期待。。。この手は通じないようで、投稿は読んでくれてないようでした。

個人情報は、メッセージで返答してはダメなので、運送会社ホームページへの情報登録のくだりで、のらりくらりすることにしました。送金口座や金額を提示してきたら、クロ証拠を掴めるとの期待です。

そして、この運送会社ホームページは、残念ながら、バリバリの偽サイトでした。***freight.org というそれらしいurl、なんでorgやねん、という突っ込みはおいといて、偽サイトとわかりやすいつくり、しかも多言語対応、です。運送会社への個人情報登録は、問合せボックス、チャットボットなどを使うようです。

国際運送会社の偽サイト、よくできていると見えるページの数々の中に必要情報が記載されてなくて、しかも、近況トピックス掲載部分に自社に関する記述がなく関係なさそうな借り物ニュースが並んでます。

チャットボットに、軽く挨拶入力して、相手には、「運送会社に連絡したので運送会社からの返答を待っている」と伝えることにしました。

ここで通報開始

口座番号と金額の連絡段階には、こちらの個人情報を登録しないと進めないようなので、証拠が弱いですが、ここで通報開始です。

まずは、公的機関。受け付けてくれる各地域の窓口が公開されてます。

次に、相手の催促が迫ってきたので、SNS内の通報制度。

公的機関との打合せでは、ロマンス以外の新たな事例なので水平共有されるとのことと、この後の相手とのやりとりは適当なところでやめるのがよいとの助言、でした。また、危険が迫ったら居住地の公的機関でも、緊急通報でも、連絡してくださいとのことで、心強いです。

SNS制度内の調査では、今の段階ではルール違反には至ってないとのことで、処置はまだできないとのことでした。対話に気をつける、変化や危険を感じたらすぐに通報、などの助言をいただきました。ところが、相手からのその後の行動から推察するとすぐにメッセージかアカウントがブロック相当の扱いになってるようで、実は対処がなされていたようです。

危険な目に遭わずにここまで来れたので、ここが離脱ドキです。

離脱の手

こちらが離脱する手はどうしましょう?

相手は使えなくなったアカウントは捨て置いたようで、新たなアカウント(類似アカウントをあらかじめ大量に取得してるみたいです)で、「運送会社に連絡しましたか」との催促を送ってきました。他のSNSに投稿した、この手口に注意、にも気付いてくれたようで、「なぜこんな投稿するのか」、「信用してないのか」(いやいや、アタリマエやろ)、などと捨てゼリフを投げに入りました。

ここで、このSNSの投稿でも、ぼやかした手口を紹介したり、を始めました。相手のメッセージに、「危険を感じます。○○やら、××やらの手口」と返答して、ブロックして離脱完了。

その後、別のSNSで、同じ人が女性を装って絡んできたので、ある程度、やりとりした上で、個人情報取りに来たところで「個人情報収集、危険を感じる」旨を返答してブロックしました。もう1人絡んできてますが、具体的な提示なく、放置中。

今回遭遇のサギさんたちのプロフィール

共通事項:米軍に勤務、医療が仕事、近々退役

Aさん:シリア駐留医師、双子が米国で留守番していて国連が面倒見ている、退役の報酬はシリアから出るので通貨やら持ち出しやら銀行口座やらに制限がある、シリアから船便で箱を送るので受け取ってほしい(関わったら外為法違反)、英語イタリア語日本語ができる、慣れてくると日本語で弟よ兄よ(華系の人か?)と呼びかけるようになる

Bさん:米軍沖縄駐留、女性。ロマンス詐欺の期待ワクワク。会社名をしつこく訊きまくってきました。

注意喚起情報

JETROのまとめがわかりやすいです。この中の八番目がSNS新事例。今回のケース類似はまだ収録されてないようです。

外務省ページにもいろいろ。


報道例です。


君子危うきに近寄らず、怪しい接触には最初から応対しないのが一番!